ものづくり補助金平成25年度製造業奈良県

新しい目地材の 加工成形によって住宅の耐火性・断熱性を高め、安全と環境に貢献する

株式会社 恵和テック

この事例のポイント

  • 現状の一般建築の目地材はプラスチックやゴムが多く、十分な耐火効果が得にくい。
  • 既存のグラスウール・ロックファイバー加工機について、切断刃物、切断角度、切断速度などの改良点を検討した。
  • 素材投入から出荷までの生産工程がスピードアップし、新しい生産体制の構築に成功した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 恵和テック
所在地奈良県 大阪市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数65人
資本金2,000万円
設立1963年

事業の背景

住宅メーカーは住宅の断熱・耐火性能を重視し、素材メーカーにもその要望が来ている。一般建築の目地材はプラスチックやゴムが多く使われているが、十分な耐火効果が得にくく、ハウスメーカーにとって大きな課題になっている。耐火建築物、特に都市部での需要が増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度現状の一般建築の目地材はプラスチックやゴムが多く、十分な耐火効果が得にくい。
  • 生産能力耐火建築物の需要が伸びているため、安定して供給できる体制を確立する必要があった。
  • コスト・採算セラミックファイバーは他の素材より高コストのため、薄く細く加工し、加工を効率化する必要があった。
  • 人手・技能ハウスメーカー内での作業性を高めるため、目地材をより長尺に加工する必要があった。

やったこと

既存のグラスウール・ロックファイバー加工機について、切断刃物、切断角度、切断速度などの改良点を検討した。今回新たに導入する自動結束機は、締めすぎて製品を傷めたり、緩すぎて結束からこぼれ落ちたりしないよう仕様を検討した。その結果、素材投入から加工(カット、シール作業)、両面テープ付与、梱包、出荷までを従来よりスピードアップする生産体制の構築に成功した。特に素材投入後のカットおよびシール工程の設定に苦労したが、解決して現在に至っている。

加工機自動結束機
加工機既存のグラスウール・ロックファイバー加工機(改良)

新しい製品・サービス:セラミックファイバーを加工成形した新しい目地材

事業の効果

素材投入から出荷までの生産工程がスピードアップし、新しい生産体制の構築に成功した。セラミックファイバーの規制に対応し、住宅メーカーの指示により耐火性能を満たす新素材への転換を決めた。今後は平成28年に製品のバリエーションを増やし、平成29年にさらなる量産体制を構築する計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のグラスウール・ロックファイバー加工ノウハウを活用し、断熱材加工成形事業に取り組んできたと読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    住宅メーカーの断熱・耐火重視という外部動向と、奈良事業所の加工ノウハウに触れているが、競争優位性を明示する数字や比較はない。

  • 課題の認識と解決4

    ゴム・プラスチックでは耐火が不十分という課題を示し、セラミックファイバーを主力素材とする高付加価値化の方向性が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    新しい目地材の年間売上目標として平成28年6,000万円、平成30年8,000万円が示されているが、付加価値額や賃上げの目標ではない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数65名や奈良事業所での生産体制は示されるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    耐火・断熱性能の高さが住宅メーカーの要望に応えるという顧客ニーズは書かれているが、選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    平成28年の製品バリエーション増、平成29年の量産体制構築という年次スケジュールと、新素材決定後のカット・シール工程の課題解決が書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    従来のプラスチック・ゴムに対し、より薄く細く加工したセラミックファイバーを主力素材とする高付加価値化の取組が示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    耐火建築物の需要増や住宅の安全・環境への貢献は書かれているが、経済波及や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    加工効率化によるコストダウンと売上目標は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動結束機の導入と生産体制の見直しは書かれているが、デジタル技術やサプライチェーンへの波及は具体的に読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    耐火・断熱住宅の需要増に触れるが、日本経済の構造転換に資する成長分野としての位置付けは明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    奈良事業所での住宅用断熱材加工成形事業と、都市部の耐火住宅需要への対応が書かれており地域性はうかがえるが、雇用や地域成長の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

平成28年に製品のバリエーション増を図り、平成29年にさらなる量産体制を構築する。新しい目地材の年間売上は平成28年に6,000万円、平成30年に8,000万円を目標とする。

  • 目標:平成28年:6,000万円目標
  • 目標:平成30年:8,000万円目標

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。