ものづくり補助金平成25年度製造業奈良県

生薬や漢方薬配合カプセル剤生産の生産力強化と生産性の向上

薬王製薬株式会社

成果重量検査の処理能力 5,000カプセル(日→時間)→40,000カプセル(日→時間)

この事例のポイント

  • 天然の生薬や漢方薬の原材料は産地等により性状がばらつき、1カプセルの重量規格を外れるものが出るため、1カプセルずつ天秤で全数検査する必要がある。
  • カプセル充填工程の後の重量検査について、人的な手作業に頼っていた工程に質量選別機を導入した。
  • 重量検査の処理能力 5,000カプセル(日→時間)→40,000カプセル(日→時間)。人的作業に頼っていたカプセルの重量検査を質量選別機の導入により置き換え、大幅な生産性向上が図れた。

事業者のプロフィール

事業者名薬王製薬株式会社
所在地奈良県 奈良県磯城郡田原本町
業種化学工業
技術分野機械制御,測定計測
従業員数48人
資本金1,000万円
設立1947年

事業の背景

天然の生薬や漢方薬を配合したかぜ薬や滋養強壮剤、健康食品は当社の強みで、大手製薬会社との差別化につながっており、近年の自然派志向ブームにより売上は順調に伸びている。一方、天然原材料は産地の違い等により性状にばらつきがあり、時に1カプセルの重量規格を外れるものが出るため、全数検査が必要になる。手作業での確認は約5,000カプセル/人・日で、1ロット約20万カプセルの場合は延べ40日を要し、納期遅れから受注が他社に流れる機会損失が生じている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度天然の生薬や漢方薬の原材料は産地等により性状がばらつき、1カプセルの重量規格を外れるものが出るため、1カプセルずつ天秤で全数検査する必要がある。
  • 生産能力手作業での質量確認は約5,000カプセル/人・日しか処理できず、1ロット約20万カプセルで延べ40日を要し、作業効率の悪さと納期遅れから受注が他社に流れている。
  • 新製品・新技術かぜ症状別の市場セグメントに加え、今後の成長のために時代に合った新たなセグメント戦略、特に高齢者を核とした年代別の市場セグメントを模索する必要がある。

やったこと

カプセル充填工程の後の重量検査について、人的な手作業に頼っていた工程に質量選別機を導入した。質量選別機の処理能力は40,000カプセル/時間で、従来の人的手作業の5,000カプセル/日と比べて大幅な生産性向上を図った。これにより短納期対応が可能となり、受注機会ロスを防いだ。

検査測定質量選別機

事業の効果

  • 重量検査の処理能力 5,000カプセル(日→時間)→40,000カプセル(日→時間)

人的作業に頼っていたカプセルの重量検査を質量選別機の導入により置き換え、大幅な生産性向上が図れた。短納期対応も可能となり、受注機会ロスを防ぐとともに企業競争力の向上に大きく貢献した。一般用医薬品市場における当社のシェアは未だ小さいが、今回の設備投資を機に大きな成長への足がかりになると考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    天然の生薬や漢方薬配合のかぜ薬・健康食品が強みで、伝統処方を守る事業の延長線上にあることが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手製薬との差別化、自然派志向ブームで売上が順調に伸びていることが書かれ、外部環境と強みの関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    1ロット20万カプセルで延べ40日、5,000カプセル/人日の数字で課題を示し、40,000カプセル/時間への改善と納期短縮を記載している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    かぜ薬年間売上を1年目5,000万円、3年目7,000万円、5年目1億円と目標値で示している。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    症状別セグメントや高齢者を核とした年代別市場の狙いが書かれ、顧客ターゲットと選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後の事業スケジュールとして売上目標の年次推移は書かれているが、遂行方法や課題解決の手順は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    天然の生薬や漢方薬配合の差別化は示されるが、一般用医薬品市場でのシェアは微々たるものとあり、高付加価値化の水準は具体的でない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域経済への波及や雇用創出などの記載はなく、奈良県の家庭薬製造会社である点がわずかにうかがえるのみ。

  • 費用対効果4

    手作業の質量確認を質量選別機で置き換え、生産性と納期短縮の効果を数字で示している。投入額は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    質量選別機の導入による省力化は書かれるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    奈良県田原本町に立地し、奈良盆地で創業した地域の企業であることが書かれるが、地域特性を活かした価値創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

かぜ薬カプセルの年間売上は1年目5,000万円、3年目7,000万円、5年目1億円を目標とし、滋養強壮剤カプセルの年間売上は3年目2,000万円、5年目5,000万円を目標としている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。