ものづくり補助金平成25年度運輸業、郵便業奈良県

引っ越し用作業設備導入による作業の高効率化・収益性改善とサービス向上への取組み

川端運輸株式会社

この事例のポイント

  • 県内初の高齢者向けヘルパーさんのいる引っ越しサービスを提供するにあたり、より高い作業効率の追求が課題となっていた。
  • 粉砕機とハンドソーを導入し、引っ越しに伴い発生する大量の不要品を効率的に処理できるようにした。
  • 不要品処理の効率化により引っ越しに伴う作業の効率が高まり、安全管理と作業効率の向上、高齢者に安心と癒しを与えるコミュニケーションが実現された。

事業者のプロフィール

事業者名川端運輸株式会社
所在地奈良県 大和郡山市
業種道路貨物運送業
従業員数30人
資本金1,500万円
設立1987年

事業の背景

現在の輸送・運送事業は輸送運賃の価格競争にさらされ、厳しい経営環境にあった。自立型企業としてブランド力を向上させ経営を安定させるため、他社と差別化された運送に関わる新たな事業の創出が必要だった。中小運輸業者のグループ「住むーぶ」に参加し、リーダー企業の提唱による高齢者対象の引っ越し業を立ち上げ、社長自ら介護職員初任者研修の資格を取得した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力県内初の高齢者向けヘルパーさんのいる引っ越しサービスを提供するにあたり、より高い作業効率の追求が課題となっていた。
  • 人手・技能高齢者対応に係る知識とスキルを習得した作業員の専門性向上が課題となっていた。
  • 集客・繁閑輸送運賃の価格競争にさらされ、厳しい経営を迫られていた。

やったこと

粉砕機とハンドソーを導入し、引っ越しに伴い発生する大量の不要品を効率的に処理できるようにした。運送安全教育と作業効率向上のための作業員の教育・研修を実施した。ブランド明記の制服、段ボール、のぼり旗を使用し、事業のホームページも立ち上げてブランド力の向上を図った。各市町村の役所・役場、司法書士、包括支援センター、介護施設などと連携するネットワークも構築した。

加工機粉砕機
加工機ハンドソー
加工機バンドソー

新しい製品・サービス:ヘルパーさんのいるシルバー対象の引っ越しサービス(引っ越し便、すけっと便、遺品整理)

事業の効果

不要品処理の効率化により引っ越しに伴う作業の効率が高まり、安全管理と作業効率の向上、高齢者に安心と癒しを与えるコミュニケーションが実現された。ブランド力とネットワークの構築により事業の認知が広がった。従業員の能力向上、売上げの拡大、自立型企業への脱皮、地域雇用の創出につながることを目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    輸送運賃の価格競争を背景に、高齢者対象の引っ越し業を新事業として位置付けている。過去の事業との関係は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県内初のヘルパー同乗引っ越しサービスを提供する点や社会問題の認識はあるが、市場規模や自社の経営資源との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    高い作業効率と作業員の専門性向上を課題とし、粉砕機・バンドソーの導入と教育で対応する方針は読み取れる。効果の数値は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    事業終了後5年目に引っ越し便を1か月20件、すけっと便を1日4件と目標を示している。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    社長が介護職員初任者研修を取得し、作業員の教育・研修を実施したと書かれている。事務処理能力や体制の詳細は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高齢者宅の実態を背景に、ヘルパー同行や生前整理のニーズを示している。顧客ターゲットは明確だが、ニーズの裏付け数値はない。

  • 事業化までの道筋3

    5年目の目標と作業員の雇用方針を示しているが、スケジュールや課題解決の段階的な方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    県内初の高齢者向けヘルパー同行引っ越しサービスとされ、他社と差別化する点は読み取れる。高付加価値化の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    高齢者宅の生前整理や不用品処理の社会問題を挙げ、社会貢献の意義を述べている。波及効果の定量的な記載はない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額や付加価値増加、生産性向上の数値は書かれていない。粉砕機やバンドソーによる作業効率化がうかがえる程度。

  • イノベーションへの貢献2

    ITやデジタル技術の活用は書かれていない。ネットワーク構築や新ビジネスの試みは見られるがイノベーションの記述は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    地域の市役所や包括支援センターとのネットワーク構築、県内初の取組、地域雇用の創出を挙げており、地域特性を活かした事業と読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

事業終了後5年目に、引っ越し便を1か月20件、すけっと便を1日4件、遺品整理を1か月2〜3件受注する計画。専属スタッフとアルバイトを雇用し、既存事業の運転手の隙間時間を本作業にシフトさせる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。