ものづくり補助金平成25年度製造業奈良県

新素材を原料とする組立ブロックの成形用精密金型への設備投資

ヨシリツ株式会社

この事例のポイント

  • より高級感のあるアクリル・ポリカーボネート樹脂を採用したが、原材料費が高価だった。
  • 課題解決のため、ホットランナー付き高精度樹脂成形金型を作製した。
  • 余剰ランナーパーツをなくしたことで、コスト上昇を抑えられた。

事業者のプロフィール

事業者名ヨシリツ株式会社
所在地奈良県 吉野郡大淀町
業種その他の製造業
技術分野精密加工,接合・実装,立体造形
従業員数88人
資本金2,400万円
設立1983年

事業の背景

教育・趣味玩具「LaQ(ラキュー)」は国内でメーカー出荷金額第2位のブランドに成長した。造形ブロックについて、より透明感のある新素材へのニーズが高まりつつあった。このため、より高級感のあるアクリル・ポリカーボネート樹脂の採用を決定した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算より高級感のあるアクリル・ポリカーボネート樹脂を採用したが、原材料費が高価だった。
  • 品質・精度組み立てブロックのジョイント部分が脆弱だった。
  • コスト・採算通常の金型で成形するとランナーとして原材料がロスとなって発生した。
  • 品質・精度各パーツの勘合箇所を0.01ミリ単位で調整して金型寸法に反映し、パーツ接合精度を確保することが大きな課題だった。

やったこと

課題解決のため、ホットランナー付き高精度樹脂成形金型を作製した。各パーツの勘合箇所を0.01ミリ単位で調整し、その結果を金型寸法に反映した。パーツ接合精度を確保したうえで、ホットランナー方式の金型を導入した。これにより余剰ランナーパーツをなくした。

金型ホットランナー付き高精度樹脂成形金型

新しい製品・サービス:アクリル・ポリカーボネート樹脂を原料とする組み立てブロック「LaQ」

事業の効果

余剰ランナーパーツをなくしたことで、コスト上昇を抑えられた。高級感がありながら価格競争力のある商品を生産できるようになった。日用品・服飾雑貨市場などへの開拓の可能性も見えてきた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    アイデア栓抜きから知育玩具LaQへ展開し、透明感のある新素材への要望を受けて精密金型を導入した流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明記は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国内メーカー出荷金額2位のブランドであることや、高級感と価格競争力の両立を狙う点は読めるが、競争優位の根拠となる定量情報は少ない。

  • 課題の認識と解決4

    ランナーロス、ジョイント部の脆弱性、高価な原材料費という課題を挙げ、ホットランナー金型で余剰ランナーをなくしコスト上昇を抑える解決策が具体的に示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値化への言及はあるが、売上や付加価値額の数値目標や実現可能性の根拠は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員88人、2015年12月時点の情報はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    透明感のある新素材へのニーズや高級感・価格競争力という訴求点が示され、ターゲットは服飾雑貨や日用品市場と読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    新市場開拓に向けて展示会等でのマーケティングが必要との今後の方針は示されるが、スケジュールや遂行方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ホットランナー付き高精度樹脂成形金型で高級感と価格競争力を両立し、服飾雑貨など新市場への開拓可能性を示しており、高付加価値化が読み取れる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    日本的精神文化の世界への貢献や異文化調和への言及はあるが、雇用創出や波及効果の具体的な記述は乏しい。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    精密金型による成形技術の刷新は読めるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献についての記述は見当たらない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    奈良県吉野郡大淀町に所在することは読めるが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の精密金型導入で服飾雑貨などの新市場開拓の可能性が高まった。そのためにはマーケティングにも力を入れる必要がある。展示会などで付加価値を知ってもらい、実際に使ってもらって生活アメニティ向上に貢献することを目指す。

事業者の声

ファンを大切に

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。