ものづくり補助金平成25年度製造業奈良県

手作り豆腐製造の衛生面向上と、それに伴う販路拡張のための設備導入

有限会社 近藤豆腐店

成果細菌数 100,000個/1g→300個/1g

この事例のポイント

  • 販路を今以上に拡大していくためには、味や安全性だけでは不足していると感じていた。
  • 木綿豆腐の自動カット機とパック機を導入し、既存のフィルム包装機と同調させた。
  • 細菌数 100,000個/1g→300個/1g。木綿豆腐がほとんど人手に触れずにパック包装される製造工程が完成し、細菌の混入が大幅に減少した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 近藤豆腐店
所在地奈良県 天理市
業種食料品製造業
技術分野機械制御,製造環境
従業員数32人
資本金1,000万円
設立1999年

事業の背景

豆腐類の生産量は過去20年間横ばいだが、販売額は3分の2まで減少している。大手企業が市場・流通を支配して販売価格は抑えられており、安売りせず商品価値を高める非価格競争力が必要とされている。BSE、鳥インフルエンザ、食品偽装表示などを背景に、食品の安全性に対する生活者の関心も高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信販路を今以上に拡大していくためには、味や安全性だけでは不足していると感じていた。
  • 品質・精度カット豆腐は水・手・空気に触れて製造されるため、より安全に衛生管理することが課題だった。

やったこと

木綿豆腐の自動カット機とパック機を導入し、既存のフィルム包装機と同調させた。これにより木綿豆腐がほとんど人手に触れることなくパック包装される製造工程が完成した。その結果、食品衛生法の規定(細菌10万個以下/1g)を大幅に上回る細菌300個以下/1gを実現した。

加工機木綿豆腐の自動カット機
加工機パック機
加工機パック包装同調機

事業の効果

  • 細菌数 100,000個/1g→300個/1g

木綿豆腐がほとんど人手に触れずにパック包装される製造工程が完成し、細菌の混入が大幅に減少した。これにより安全面での差別的優位性を確保した。出荷基準の厳しい生協との取引が始まり、既存納入先の小売店への取引量拡大や、高齢者福祉施設・学校等の新規ルート開拓も視野に入った。新設備による木綿豆腐の年間売上は、1年目2,500万円、3年目3,000万円、5年目3,700万円を目標としている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組として安全性や自前主義が書かれ、カット豆腐の衛生管理向上が方針と示されるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    生産量横ばい・販売額2/3の市場動向と、細菌数300個以下/1gという自社の強みを結びつけ、安全面の差別化を示している。

  • 課題の認識と解決4

    課題は販路拡大に美味しさだけでは不足と明示され、生協取引や木綿豆腐の年間売上目標2,500万円から3,700万円が示される。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    新設備による木綿豆腐年間売上の目標が1年目2,500万円、3年目3,000万円、5年目3,700万円と数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員32名や自前主義の記載はあるが、補助事業の遂行体制や人材配置は事例に具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    細菌数の実測値や高齢者福祉施設・学校等の新規ターゲットが示され、安全性という選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の売上目標の年次推移はあるが、課題解決の方法やスケジュールの詳細な遂行手順は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    豆腐類は一般的な食品分野で新市場ではないが、カット豆腐の安全性による差別化の記載がわずかにうかがえる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    食の安全への生活者関心の高まりは書かれるが、雇用創出や波及効果の具体的な数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    投資額は書かれていないが、年間売上目標の増加幅が示され、費用対効果をうかがわせる。

  • イノベーションへの貢献2

    自動カット機やパック同調機の導入は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    奈良県天理市の本社所在地と地元素材へのこだわりは書かれるが、地域経済への牽引効果は具体的に示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新設備による木綿豆腐の年間売上は1年目2,500万円、3年目3,000万円、5年目3,700万円を目標とする。年間総売上は1年目2億3,000万円、3年目2億6,500万円、5年目3億3,000万円を目標とする。

業種と困りごとが近い成果事例

群馬県製造業平成29年度

冷凍マグロ専用刺身醤油の試作開発

鰹節の厚さと抽出温度を管理するため、ガス式スチームコンベクション、小型鰹節削り機、プレハブ冷蔵庫、冷蔵ユニット、小型軽量充填機、打栓機を導…

効果:製造ロット 32.5kg→65kg

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。