ものづくり補助金平成25年度製造業奈良県

細菌培養検査用培地製造技術(RFIDゲル内封入実装技術)の開発

株式会社ジェムインターナショナル

この事例のポイント

  • 水質検査では検体数の管理や培養管理の際にラベルの貼り間違いや記入ミスといったヒューマンエラーが多発し、十分な管理ができていなかった。
  • 水質検査のヒューマンエラー解消のため、RFIDチップを極薄の細菌培養検査用培地に封入実装する充填技術を開発し、ソフトで検体情報を管理できるようにした。
  • RFIDチップ封入実装技術は技術開発に成功し、検体管理の正確さと検査工程の簡易化につながる見通しを得た。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ジェムインターナショナル
所在地奈良県 香芝市
業種化学工業
技術分野バイオ,接合・実装
従業員数5人
資本金1,300万円
設立2003年

事業の背景

当社は日本電子精機株式会社の関連子会社として2003年10月に設立され、同社の印刷技術を応用した自社ブランド「Jemgelee」を展開している。主力は化粧品・美容業界を顧客とするフェイスマスクなどの自社製品製造とOEM/ODM製造で、ゲル系に限らず高粘度のものの充填技術に強みがある。食品企業では微生物検査の重要性が高まっている一方、水質検査の現場ではヒューマンエラーが残る状況だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度水質検査では検体数の管理や培養管理の際にラベルの貼り間違いや記入ミスといったヒューマンエラーが多発し、十分な管理ができていなかった。
  • その他水の安全を担保するため、検査機関における検査技術と検体管理の効率向上・簡易化が求められていた。

やったこと

水質検査のヒューマンエラー解消のため、RFIDチップを極薄の細菌培養検査用培地に封入実装する充填技術を開発し、ソフトで検体情報を管理できるようにした。あわせて保管性の良いブリスターケースを培地トレイとして新たに設計し、培地を充填する方式とした。これにより検査工程の簡易化と検体現物の容易な管理が可能になることを目指した。RFIDチップ封入実装技術は技術開発に成功したが、製造コスト面の課題があり事業化には至らなかった。そこでチップ非実装版を微生物簡易測定器具として先行して事業化した。

新しい製品・サービス:RFIDチップを封入実装した細菌培養検査用培地(RFIDゲル内封入実装技術)。チップ非実装版は微生物簡易測定器具として先行事業化した。

事業の効果

RFIDチップ封入実装技術は技術開発に成功し、検体管理の正確さと検査工程の簡易化につながる見通しを得た。製造コストの課題から、チップ実装版はまだ事業化に至っていない。チップ非実装版を微生物簡易測定器具として先行して事業化し、市場ニーズを確認できた。これによりチップ実装版の事業化を見据えた一定の成果を得た。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    親会社の印刷技術を応用し自社ブランドを展開とあるが、経営戦略上の位置づけや過去の取組との一貫性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    「ONLY ONE」をポリシーに独自の高粘度充填技術を強みとして挙げ、市場との向き合い方も述べているが、外部環境の分析は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    水質検査でのラベル貼り間違いや記入ミスという課題が示され、検体管理の効率化を目的とした開発とある。実効性を示す数値はない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員数5名、資本金1,300万円と規模はわかるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    検体管理の誤りを減らすRFID封入培地という価値と、水質検査という対象が明確。市場ニーズを確認できたとも書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    RFIDチップ実装は製造コスト面で課題があり、非実装版を先行事業化したと、課題と対応は書かれている。ただし今後の具体的スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    細菌培養検査用培地にRFIDを封入する技術は、水質検査分野で一般的でない新技術と読める。市場を席巻できるという見込みも示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    水の安全確保という社会的課題に触れているが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    RFIDチップを培地に封入し検体情報をソフト管理する点は、デジタル技術の活用と読めるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    奈良県香芝市に本社があることはわかるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出については書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

開発したRFID実装培地は大きな可能性があり、流通量が上がれば製造コストの削減にもつながるため、まずは研究・産業用カタログ通販などに掲載して認知度向上を狙う。今後も他社が模倣困難な「オンリーワン」の製品を創造していく方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。