ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業和歌山県

果物形選別装置、処理能力高速化、高精度化事業

成果全体の選別能力は20%程度向上した。

この事例のポイント

  • ドラム式の果実選別機では果実を落とす工程があり、果実を傷めてクレームに発展するケースもあった。
  • 補助事業で、大量の果実を効率的に選別するPKコンベアシステムを一式導入した。
  • 全体の選別能力は20%程度向上した。PKコンベアシステムの導入により選別精度とスピードが飛躍的に向上し、以前は困難だった大量の出荷要請にも迅速に対応できる…

事業者のプロフィール

所在地和歌山県 紀の川市
業種その他の卸売業
技術分野測定計測
従業員数7人
設立1991年

事業の背景

中家青果は1991年に創業し、代表は義兄が運営する青果店での経験を活かして38歳で独立した。商材は和歌山県産の梅、桃、柿などを季節に応じて扱い、紀州みかんをはじめとする相橘系の果実が売上の大半を占める。販売先は商社筋や関係会社の(有)アドバンスを通じたスーパーなどの量販店で、一部は実店舗での販売もある。トップレベルの有田みかん生産者と直接契約するなど生産者との太いパイプが強みである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ドラム式の果実選別機では果実を落とす工程があり、果実を傷めてクレームに発展するケースもあった。
  • 生産能力量販店向けの販売を強化するには選別量を増やし出荷量を増やす必要があったが、既存の選別機では能力が不足していた。

やったこと

補助事業で、大量の果実を効率的に選別するPKコンベアシステムを一式導入した。導入したシステムには新規デジタル赤外線カメラが付随しており、果実の各階級を高速で測定できるようになった。これにより選別精度とスピードが飛躍的に向上し、重さだけでなく個数での出荷にも対応できるようになった。果実の傷の具合を判定して等級を精度よく選別するまでには至っておらず、カラーグレーダーの導入も今後検討するとしている。

新しい製品・サービス:不知火の取り扱いを増やすこと、およびスナップえんどう、玉ねぎ、かぼちゃなどの野菜類の取り扱いを増やすこと。

事業の効果

  • 全体の選別能力は20%程度向上した。

PKコンベアシステムの導入により選別精度とスピードが飛躍的に向上し、以前は困難だった大量の出荷要請にも迅速に対応できるようになった。重さに加えて個数での出荷が可能になり、均一なサイズのパッケージや大・中・小を混ぜたパッケージなど多様な出荷形態で販売力を強化した。量販店担当者からの評価も上々である。選別能力は全体で20%程度向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    38歳で独立し青果の取扱量を増やして業容を拡大してきた経緯と、みかん卸が主体である点が書かれており、一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    トップレベルの有田みかん生産者と直接契約し、他社より価格帯が幅広いことや在庫切れ時も供給可能な点が強みとして具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    ドラム式選別機で果実を傷つけクレームにつながる課題を挙げ、PKコンベア導入で選別能力が約20%向上したと実効性を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    選別能力が約20%向上したという数値目標の実績が示され、出荷個数対応など具体的な成果が見込める。ただし付加価値額の目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    量販店の評価や個数販売への対応など、消費者は何個入りかを重視するというニーズの裏付けと選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の課題としてカラーグレーダーの導入を検討すると書かれているが、スケジュールや解決方法は具体的ではない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    選別機の市場は一般的だが、糖度センサーや多様なパッケージ展開で高付加価値化を図っていると読めるが、具体的な価格差の数字はない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    全国統一規格への対応や産地の流通安定に触れているが、川上・川下への波及効果や雇用創出は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    選別能力の約20%向上という効果は示されているが、補助金投入額との対比による費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    デジタル赤外線カメラによる高速測定を導入したと書かれているが、サプライチェーン全体のイノベーションへの言及は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    和歌山県産の果実を扱い、有田みかん生産者と連携する地域特性が書かれているが、地域経済成長への牽引は具体的ではない。

今後の展望

相橘系では不知火の取り扱いを増やして売上増につなげ、野菜類の取り扱いも拡大する方針である。糖度センサーを別途導入して選別面をさらに強化し、中家ブランドを市場に浸透させていく考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。