ものづくり補助金平成27年度卸売業、小売業鳥取県

新型色彩選別機の導入で精米工程のQCD革新と、廃棄物であった「しらた」を活用したカンタン米粉による新商品開発

有限会社おき

成果精米時間 230分→97分

この事例のポイント

  • 精米効率が悪く、高品質米の精米において色彩選別機の機能・精度が不足している。
  • 色彩選別機を追加導入し、米の選別精度を高めて整粒割合の高い商品を提供できるようにした。
  • 精米時間 230分→97分。色彩選別機と中継昇降機の追加導入により、米の選別精度が向上し精米時間が大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社おき
所在地鳥取県 琴浦町
業種飲食料品卸売業
従業員数3人
資本金8,000万円
設立1937年

事業の背景

和食生活の高度化・多様化と人口減少により米の需要が低下し、販売量が減少している。消費者の米へのこだわりが高まる一方、精米の購入先はスーパーマーケットや生産者直接購入、インターネットが大半を占め、米穀専門店からの購入が激減している。当社は1937年創業の米穀店で、売上の減少傾向が続いていたため、ギフト用商品を作成し百貨店のカタログギフトやふるさと納税の返礼品として提供してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力精米効率が悪く、高品質米の精米において色彩選別機の機能・精度が不足している。
  • 新製品・新技術ブランド米の販路を拡大し、米関連商品の開発による新たな販路を開拓する必要がある。

やったこと

色彩選別機を追加導入し、米の選別精度を高めて整粒割合の高い商品を提供できるようにした。色彩選別機と中継昇降機を追加導入して精米工程の効率化を図った。精米時間は230分から97分に短縮された。「しらた」を加工食品として開発し、製品中に含まれる未熟米を選別除去する工程に小型色彩選別機を活用した。アンテナショップ「米蔵」で各種調理方法の研究と商品販売を行い、消費者ニーズを調査・分析した。

  • 加工機色彩選別機中継昇降機小型色彩選別機「選り助」

新しい製品・サービス:「しらた」を加工食品として開発し、予防医学に貢献できる米粉商品として商品化する。

事業の効果

  • 精米時間 230分→97分

色彩選別機と中継昇降機の追加導入により、米の選別精度が向上し精米時間が大幅に短縮された。これにより百貨店等に向けた高付加価値の整粒商品を提供できるようになった。「しらた」の混入割合も大幅に改善された。アンテナショップを通じて固定客も増加している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決精米時間を230分から97分に短縮し、整粒商品の提供や「しらた」の商品化で課題に対応する計画が具体的に示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け整粒割合の高いブランド米やギフト用の少量パック、百貨店やふるさと納税の返礼品など顧客と販路が具体的に書かれている。
  • 4
    新しさ・高付加価値「しらた」を廃棄物から食べられる米粉商品にする点や、整粒の高付加価値ブランド米の展開は、同分野で高水準の高付加価値化を狙うものと読める。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、精米時間短縮の数値のみで実現可能性の根拠は薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    米穀店を昭和12年に創業し、米穀販売と飲食店「米蔵」を経営しているが、精米設備投資との関係は文章から明確に位置づけられていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    米の需要低下やスーパー購入の増加など外部環境は書かれているが、自社の強みと競争優位の関係は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    精米時間を230分から97分に短縮し、整粒商品の提供や「しらた」の商品化で課題に対応する計画が具体的に示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、精米時間短縮の数値のみで実現可能性の根拠は薄い。

  • 事業を進める体制3

    従業員3人と「五ツ星お米マイスター」の存在は書かれているが、補助事業を遂行する体制の詳細は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    整粒割合の高いブランド米やギフト用の少量パック、百貨店やふるさと納税の返礼品など顧客と販路が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    「しらた」の商品化は2015年8月から11月の期間が示されているが、課題解決の方法や中長期の検証は限定的である。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    「しらた」を廃棄物から食べられる米粉商品にする点や、整粒の高付加価値ブランド米の展開は、同分野で高水準の高付加価値化を狙うものと読める。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    地域経済への波及や雇用創出は直接示されておらず、地元琴浦町での創業や老舗としての位置づけがわずかにうかがえる程度。

  • 費用対効果3

    精米時間短縮や「しらた」活用による廃棄物の商品化は読み取れるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    色彩選別機の導入や「しらた」の商品化は書かれているが、先端デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    米の販売形態の多様化や加工品への展開は書かれているが、日本経済の構造転換に資する分野への進出とは明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    琴浦町と米子市に店舗を構え、地域の米の魅力を発信する点は読み取れるが、雇用や地域成長への効果は具体的ではない。

今後の展望

「しらた」を活用した米粉商品の商品化を目指して研究開発を続け、新たな米販売の取組として成果を上げつつある。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。