ものづくり補助金平成25年度製造業島根県

3次元データとモデル加工機導入による木型、樹脂型、発泡型の生産能力向上と高効率化

有限会社板橋木工所

この事例のポイント

  • 工作機械の部品が三次元的に複雑化し、手加工では困難な部分が増えている。
  • 最新のCADとCAMを導入し、加工シミュレーションまでを一貫した工程で行えるようにした。
  • CADとCAMおよび木工用マシニングセンターの導入により、大型木型製作の工程の一部を自動化する体制を確立した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社板橋木工所
所在地島根県 出雲市
業種その他の製造業
技術分野立体造形

事業の背景

同社は主に鋳造用木型を製造しており、工作機械の構成部品であるベッド部やコラム等の木型を多く手がけている。製造する木型は大型の部類に入る。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度工作機械の部品が三次元的に複雑化し、手加工では困難な部分が増えている。
  • 人手・技能木型製造は多くの熟練工に依存しており、その技術を若手に承継する必要がある。
  • 生産能力形状が複雑になるなかで、短い納期にも対応することが求められている。
  • 生産能力従来のCADとCAMは工程ごとに作業が止まり、手直しが生じると前の工程に戻る必要があった。

やったこと

最新のCADとCAMを導入し、加工シミュレーションまでを一貫した工程で行えるようにした。これにより加工直前までの時間を大幅に短縮することを目指した。大型の木工用マシニングセンターを導入し、CADとCAMのデータをそのまま加工に移せるようにして、一部の手作業を自動化した。樹脂素材と発泡素材の加工技術を習得し、樹脂素材の加工では切削は容易だったが、薄物の樹脂ではクランプの方法によって機械の押圧で精度が出ない現象があった。クランプ方法を工夫することで、この問題を解消した。試作を繰り返すなかで、単純な形状では手作業の方が早い場合があったため、自動化する部品の優先順位を検討した。

事業の効果

CADとCAMおよび木工用マシニングセンターの導入により、大型木型製作の工程の一部を自動化する体制を確立した。自動化により時間的な余裕が生まれ、計画的な生産が可能になり、生産の効率化につながった。自動加工と手作業の振り分け基準は今後の経験によってできることが予想されている。取引先の数は増え、品質と納期も大幅に改善したと報告されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    木型製作の自動化を生産効率向上と技術承継の取組として位置づけ、以前からの課題を踏まえた取組と読める。ただし過去の取組との連続性の記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    大型木型を扱う点や取引先増加の記述はあるが、市場動向や競合に対する自社の強み・優位性の分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    手作業と自動加工の振り分けや短納期対応など課題認識は読めるが、数値を伴う具体的な事業計画は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    今後5年間で顧客先を2倍に増やす計画が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現性の根拠も薄い。

  • 事業を進める体制2

    若手への技術承継に触れるが、人材配置や事務処理体制など補助事業を遂行する体制の具体的記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    大型木型の製造や木型以外のデザインモデル等の受注拡大に触れるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    試作の繰り返しや振り分け基準の今後の確立など課題検証の流れは読めるが、スケジュールは明示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    大型木型は工作機械部品向けの特殊な製品だが、同分野での高付加価値化や高価格化を示す記述は読み取れない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    自動化によるコストダウンや時間的余裕の発生には触れるが、補助金額に対する付加価値増加や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CADプCAMと木工用マシニングセンターによる工程の一貫化は読めるが、地域やサプライチェーンへの波及効果の記述は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    島根県出雲市の事業者とあるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用への言及は具体的に読み取れない。

今後の展望

今後5年間で顧客先を2倍に増やす計画を立てている。木型以外に、デザインモデル等の仕事も依頼されるようになり、今後はノウハウを蓄積して業務の拡大を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。