ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業広島県

遺伝子分析キットの新事業展開(リウマチ等薬物代謝遺伝子分析)対応に向けた体制構築

イービーエス株式会社

成果検体処理の効率(手作業比) 1倍→12倍

この事例のポイント

  • 遺伝子分析キットの需要増加が見込まれる中、検査数の増大に対応できる遺伝子分析体制が十分ではなかった。
  • 遺伝子情報を分析し提供する能力を高めるため、自動化解析システムとバーコード検査管理システムを導入した。
  • 検体処理の効率(手作業比) 1倍→12倍。検査自動化装置の導入により検査前処理以外が無人化され、検体処理の効率が手作業の約12倍となり、検査数の増大にもフル稼働…

事業者のプロフィール

事業者名イービーエス株式会社
所在地広島県 広島市
業種各種商品小売業
従業員数44人
資本金1,000万円
設立2002年

事業の背景

当社は調剤薬局事業と遺伝子検査事業を2本の柱としている。予防医療の推進を背景に、個人の遺伝子情報に基づく最適な対応が求められ、遺伝子分析キットの飛躍的な需要増加が見込まれていた。遺伝子情報は医療分野に加え、健康サービスや美容等への応用も期待される新市場となりつつあり、近年は遺伝子分析への関心の高まりとともに検査ニーズが増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力遺伝子分析キットの需要増加が見込まれる中、検査数の増大に対応できる遺伝子分析体制が十分ではなかった。
  • 人手・技能検査工程での検体の取り間違えやデータの転記ミスによる人的過誤が生じやすく、投薬に関わる検査の安全性確保が課題だった。
  • 品質・精度検査の精度向上と検査時間の短縮が求められ、報告期間を短くして市場ニーズに応える必要があった。

やったこと

遺伝子情報を分析し提供する能力を高めるため、自動化解析システムとバーコード検査管理システムを導入した。検査自動化装置の整備では、検査前処理のセットアップ以外が無人化され、分注処理のスピードと1日当たりの検体処理数が手作業の約12倍に効率化された。検体管理システムでは、必要書類や検体をバーコードで管理してデータベース化し、人的過誤を防いだ。これにより、安全・安心・信頼性を確保した体制を構築し、需要増に対応できるようになった。

加工機自動化解析システム
ソフトバーコード検査管理システム

事業の効果

  • 検体処理の効率(手作業比) 1倍→12倍

検査自動化装置の導入により検査前処理以外が無人化され、検体処理の効率が手作業の約12倍となり、検査数の増大にもフル稼働で対応している。検体管理システムにより必要書類や検体のバーコード管理とデータベース化が図られ、検査の質の担保や個人情報・遺伝情報の厳格な管理ができるようになった。これにより高付加価値の検査品質保証としての信頼性が確保されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    調剤薬局事業と遺伝子検査事業の二本柱を効果的に結びつける方針が示され、既存事業との関係は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの詳細は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    遺伝子検査は新市場になりつつあるという外部環境と、弊社の人的ネットワークや専門医との連携は書かれているが、競争優位の定量的根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    検査数増大への対応を課題とし、自動化で分注処理スピードと1日当たり検体処理数が手作業の12倍程度に効率化されたと成果が具体的に示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、検査時間短縮やフル稼働による成果のみがうかがえる。

  • 事業を進める体制3

    検査自動化装置とバーコード管理システムを導入し体制を構築したとあるが、人材や事務処理能力の確保については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ユーザーの報告期間短縮や信頼性確保などのニーズ対応、専門医との連携による結果レポートの差別化など、選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    導入の経緯と今後の展望として新商品追加やセミナー支援が書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    遺伝子分析は新市場になりつつあるとされるが、同分野での高付加価値化や高価格化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    予防医療の推進や個人の遺伝子情報に基づく対応といった社会的背景がうかがえるが、国が補助する積極的理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    手作業の12倍程度の効率化という成果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の記述はない。

  • イノベーションへの貢献3

    検体のバーコード管理やデータベース化などデジタル活用はあるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    遺伝子分析が予防医療・健康管理の新市場になりつつあるとされ、成長分野への進出がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    広島市に本社を置く事業者であることは示されるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済成長への言及はわずかである。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

医学的に専門性の高い商品は専門家の理解を得て学会等でPRを図る。健康やエクササイズ関連商品はジュニア版を加えるなど商品数を増やし顧客ニーズに対応する。アルコール感受性遺伝子検査を活用し、企業や団体の研修セミナーで啓発活動の支援を行う。2020年11月からは新型コロナウイルスのRT-PCR検査も開始している。

業種と困りごとが近い成果事例

東京都卸売業、小売業平成25年度

スライド式ホルダーを採用した床排水トラップの開発

製品形状を円形から正方形に変更し、一軸方向へのスライドで着脱できるスライド構造の床排水トラップ「スライドロック」を開発した。

効果:洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。