ものづくり補助金平成25年度情報通信業広島県

コンピュータ解析(CAE)をバーチャルに表現する革新的サービスの開発と展開

デジタルソリューション株式会社

この事例のポイント

  • 従来の受託解析サービスは評価が高いものの従来技術のため競合他社と差別化できていない。
  • AR・VR技術を組み合わせ、バーチャル表示が可能な可視化ソフトウエアを商品開発した。
  • めがね型情報端末の使用により、今まで不可能だった現物サイズでの解析結果の確認が可能となった。

事業者のプロフィール

事業者名デジタルソリューション株式会社
所在地広島県 広島市
業種情報サービス業
従業員数64人
資本金1,160万円
設立1999年

事業の背景

当社はCAEを中心とした受託解析とソフトウエア開発を行う企業である。事業主体の受託解析サービスは高い評価を得ているが従来技術であり、競合他社との差別化ができていなかった。取引先企業のCAE解析における問題を調査した結果、解析結果を現物サイズで捉えにくいことが設計品質の低下や対策時間増加の原因であることが分かった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の受託解析サービスは評価が高いものの従来技術のため競合他社と差別化できていない。
  • 品質・精度エンジニアがPCモニター上で解析結果を確認する際、実物のスケール感が得られず、解析結果のレビューや対策案の検討時に誤解が生じ、設計品質の低下や対策時間の増加の原因となっている。
  • 人手・技能エンジニアが不足しており、若手社員の早期戦力化が課題となっている。

やったこと

AR・VR技術を組み合わせ、バーチャル表示が可能な可視化ソフトウエアを商品開発した。サブビューアとして必要十分な機能を持ち、使い慣れたマウスで簡単に操作でき、分かりやすいアイコンによるGUIが特徴である。ユーザが簡単に解析結果をめがね型情報端末で可視化できるようデータ画面を作成し、データ数の適正化や表示範囲の設定も行えるようにした。また、教育効果を検証し、若手社員の早期戦力化などに対処できるソフトウエアとした。

ソフトバーチャル可視化ソフトウエア
その他めがね型情報端末

新しい製品・サービス:CAEとARを組み込んだバーチャル可視化ソフトウエア

事業の効果

めがね型情報端末の使用により、今まで不可能だった現物サイズでの解析結果の確認が可能となった。解析結果が立体的に見えることで、ディスプレイ上では発見できなかった新たな問題点の発見につながり、技術者の勘違い防止や対策案の早期立案が可能になった。解析結果の見方や改善方法のレクチャーといった教育目的の使用にも効果があった。操作者とレビュアーが同一空間・同一座標を共有するため、問題箇所の共有が容易になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    受託解析とソフトウエア開発という既存事業の延長で、CAE解析の付加価値を高める新製品を開発したと読める。経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    事例は競合との差別化不足を課題に挙げ、独自技術のARとCAEを組み合わせる強みを示す。市場動向の数字は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    取引先調査で解析結果を実物スケールで確認できないことが設計品質低下や対策時間増加の原因と特定されている。事業計画の成長性は具体的に書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員64人で受託解析の実績があると読めるが、開発体制や人材配置の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    現物サイズ確認、解析レビューの誤解防止、同一座標の共有など価値が具体的に示され、設計品質向上や時間短縮という顧客ニーズも整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として横展開や技術発展が挙げられているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    競合にない付加価値の高い受託解析サービスと位置づけているが、分野の普及度や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    製造現場の安全教育やマンネリ化、外国人労働者への教育問題に対応する点が示されるが、波及効果の規模は書かれていない。

  • 費用対効果2

    的確・安価なソリューションと記されているが、補助金額に対する付加価値や生産性の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    AR・VRやCAEという先端的デジタル技術を用い、ものづくり企業の課題解決や安全教育システムの開発につなげた点が具体的に書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    ものづくり企業の課題解決を通じた技術展開は書かれているが、成長分野への進出や構造転換との関係は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    本社は広島市にあると記されるが、地域の特性を活かして雇用や地域経済を牽引する内容は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製造現場の安全教育の課題に対応するため、ものづくり企業からの依頼を受けてオリジナル安全教育VRシステムを開発し、3D動画を使った安全教育用VRシステムに加え、KYTや標準作業体験を行えるシステムも完成した。今後は該当技術の横展開とさらなる技術発展を行い、より的確・安価なソリューションを提供する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。