ものづくり補助金平成25年度情報通信業山口県

またここに行きたい!デイサービス送迎配車支援システムの開発

株式会社ニュージャパンナレッジ

この事例のポイント

  • 送迎ドライバーは定年退職者のアルバイトやパートが中心で介護サービスへの意識が低く、通所者への接し方が事業所の印象を左右する恐れがある。
  • 通所者の健康状態や要求、通所者同士の相性まで考慮した送迎車の自動配車システムを試作開発した。
  • 試作開発を通じて、地図情報システムに関する技術的な知見を習得した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ニュージャパンナレッジ
所在地山口県 山口市
業種情報サービス業
技術分野情報処理
従業員数25人
資本金3,050万円
設立1971年

事業の背景

高齢化率の上昇により、デイサービスセンターなどの通所介護事業所が多く開設され、通所者も増加傾向にある。一方でスタッフの人手不足などから事業所運営の効率化が求められ、通所者に選択してもらうための特長を出す必要が生じている。当社は山口県下で屈指のシステムインテグレーターとして、地図ソリューションやオーダーエントリーシステムなどを提供してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能送迎ドライバーは定年退職者のアルバイトやパートが中心で介護サービスへの意識が低く、通所者への接し方が事業所の印象を左右する恐れがある。
  • 新製品・新技術従来の配車指示システムは送迎の最適ルートを探すなど効率化にとどまり、通所者の健康状態や要求、通所者同士の相性までは配慮できない。
  • 集客・繁閑介護家族を一時的に介護から解放するレスパイトケアが事業所に求められている。
  • 集客・繁閑事業所運営の効率化と、通所者に選ばれるための特長づくりが必要になっている。

やったこと

通所者の健康状態や要求、通所者同士の相性まで考慮した送迎車の自動配車システムを試作開発した。車椅子を必要とする通所者用の特定車種を事前登録しておく特別配車指示を組み込んだ。健康状態に応じて奥の座席にならないよう座席配置を登録する機能と、仲の悪い通所者同士を同一車両にしないよう事前登録する機能を設けた。性別を登録して異性同士が隣に並ばないよう座席を指示する機能も試作した。送迎時刻を家族に通知する仕組みを作り、通所者情報をドライバーと共有するとともに、ドライバーが得た情報を事業所にフィードバックする仕組みを構築した。

ソフト送迎車自動配車システム

新しい製品・サービス:通所者に配慮した配車サービス(送迎情報サービス)

事業の効果

試作開発を通じて、地図情報システムに関する技術的な知見を習得した。Androidアプリの開発ノウハウも習得した。クラウドサービスを展開する上でのサーバー選定基準も習得した。試作したシステムは、利用者の利便性向上とICT支援の強化につながる成果となった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の地図ソリューションやオーダーエントリーの提供実績はあるが、介護送迎分野への展開の戦略上の位置付けは文章から明確には読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    既存の配車システムが単に効率的な送迎に留まるという課題認識はあるが、市場動向や自社の強み・弱みの定量的な分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    送迎ドライバーの介護意識の低さや家族の介護負担といった課題を挙げ、通所者情報の共有やフィードバック仕組みで解決を図る方向が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    目標値として数値は示されておらず、付加価値額や賃上げの目標も書かれていないため、実現可能性を判断できる材料が乏しい。

  • 事業を進める体制3

    開発の過程や課題認識は具体的だが、補助事業を遂行する人員配置や事務処理体制についての記載は限られている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    通所介護事業所の運営効率化と通所者への特長提供が課題とされ、顧客ターゲットと選ばれる理由が事例中で整理されている。

  • 事業化までの道筋4

    モニタリングで判明した課題①〜③を挙げ、AndroidからiOS対応や運用試験、全国展開といった段階的な進め方が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    従来の配車指示システムとの差別化として健康状態や相性を考慮する点はうかがえるが、普及度や高水準の高価格化を示す記載はない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    高齢化による通所介護事業所の増加や家族のレスパイトケアの必要性は述べられているが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献4

    クラウドサービス化やGoogle音声認識の活用、送迎情報の家族への通知など、ICTを使った新しいサービス構築が具体的に示されている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    介護分野のICT活用という方向性はうかがえるが、日本経済の構造転換への寄与について言及はない。

  • 地域経済への波及2

    山口県の事業者として地元介護事業所での運用試験に触れるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用の記載は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

端末がAndroidのみの対応となっているため、早急にiOSでも稼働するよう開発を進めることが重要課題となった。まずは地元の介護事業所で運用試験を実施し、その後全国への横展開を予定している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。