ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業山口県

高機能充填設備導入による高粘性または具材入り製品の生産性と品質の向上

株式会社岸田商会

この事例のポイント

  • 高粘度商品や具材入り商品は手作業で充填しており、生産能力に限界があったため、大口顧客の受注に十分対応できていなかった。
  • 高粘度商品や具材入り商品に対応できる高機能な充填設備を導入した。
  • 自動化により生産速度が大幅に向上し、生産能力の限界が解消されたことで、大手チェーン店などの大口顧客からの受注にも対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社岸田商会
所在地山口県 萩市
業種飲食料品卸売業
技術分野製造環境
従業員数67人
資本金9,000万円
設立1977年

事業の背景

山口県の調味料メーカーで、地元産の柑橘や柚子を原料とした果汁や味付けポン酢を製造し、全国の日本食系飲食店に主に卸売業者を通じて販売している。全国の主要都市に支店や出張所を持ち、営業員が飲食店のニーズを直接把握できることが強みである。日本食系飲食店から、ゼリーのような粘度の高い商品や大根おろしなどの固形具材を含む商品への需要が高まっていたが、既存の充填設備では対応できなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力高粘度商品や具材入り商品は手作業で充填しており、生産能力に限界があったため、大口顧客の受注に十分対応できていなかった。
  • コスト・採算手作業による充填は人手と時間がかかり、生産コストが高くなっていた。
  • 品質・精度充填工程が品質管理上のボトルネックとなり、品質のばらつきの原因になっていた。
  • 品質・精度殺菌のため高温状態を長く保つことが品質低下につながっていたが、充填時間の短縮が課題だった。
  • 品質・精度手作業による固形具材や油分の不均一から商品の外観にばらつきが生じ、異物混入の危険もあった。

やったこと

高粘度商品や具材入り商品に対応できる高機能な充填設備を導入した。充填工程の機械化と自動化を進め、高温保持の時間を短くするため生産速度を上げることを目指した。設備の選定では、自動での高速充填が可能であること、多品種少量化に対応するため品種の切り替えが容易であることに留意した。導入後は試験充填を繰り返し、生産性と品質の向上を実現した。

新しい製品・サービス:高粘度商品および具材入り商品

事業の効果

自動化により生産速度が大幅に向上し、生産能力の限界が解消されたことで、大手チェーン店などの大口顧客からの受注にも対応できるようになった。充填する作業者数が減り、生産コストの低下につながったほか、作業者を新商品開発などの付加価値の高い業務に充てられるようになった。充填時間の短縮と工程の安定により、固形具材や油分の不均一が減って外観のばらつきが少なくなり、異物混入の危険性も大幅に低下した。その結果、衛生基準の厳しい海外向け商品の輸出にも目処が立ち、海外顧客からの受注に対応できる体制が整った。

今後の展望

和食のユネスコ無形文化遺産登録や海外での和食ブームを受け、海外からの引き合いが増加傾向にある。日本食の展示会への参加経験や現地企業とのパイプを活かし、輸出拡大に向けた商談を進める予定である。また、自社で果実類の生産を始め、原料から商品までの一貫生産体制の構築も目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。