ものづくり補助金平成25年度製造業山口県

屋外看板等の耐候性長期保証が可能な印刷機械を導入し、製品の信頼性を高め受注拡大を目指す

株式会社オオバクリエイティブ

成果作業工程日数 3日→1日

この事例のポイント

  • 印刷物をラミネートフィルムでカバーする工法では乾燥後のカバー作業が必要で、作業工程は最低3日かかり、乾燥スペースの確保と即納対応ができなかった。
  • 最新型UV硬化インクジェットプリンタ(ミマキ製 UJV500-160)を導入した。
  • 作業工程日数 3日→1日。UV硬化インクにより高速印刷と速乾性が実現し、印刷からラミネートカバー工程までの連続作業が可能となった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社オオバクリエイティブ
所在地山口県 山口市
業種その他の製造業
従業員数28人
資本金1,000万円
設立1957年

事業の背景

主力は各種ディスプレイ、印刷物、POP、Web作成などで、企画からデザイン・制作、設置や配布までを一貫して手がけている。屋外耐候性が求められる官公庁関連業務は、従来都市部の製作会社に依頼されていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程印刷物をラミネートフィルムでカバーする工法では乾燥後のカバー作業が必要で、作業工程は最低3日かかり、乾燥スペースの確保と即納対応ができなかった。
  • 品質・精度以前採用していた住友3Mの静電式プリンタが廃番となり、現行主流機種は溶剤系インクを使うため屋外耐候性の長期保証ができず、最終ユーザーへの品質保証が課題だった。
  • その他主流の溶剤系インクは揮発性有機化合物を含み、光化学反応で光化学スモッグを引き起こす可能性があり、環境面で課題だった。

やったこと

最新型UV硬化インクジェットプリンタ(ミマキ製 UJV500-160)を導入した。UVインクの採用により高速印刷と速乾性が可能となり、印刷からラミネートフィルムカバー工程までを連続して行えるようになった。一定の条件下で屋外耐候性に対するメーカー保証が最長6年間取得できる。使用するインクは有機溶剤を含まず、オゾン発生の原因となる紫外線を照射せず、LED-UV方式により省電力化も実現した。

  • 加工機UV硬化インクジェットプリンタミマキ製 UJV500-160

事業の効果

  • 作業工程日数 3日→1日

UV硬化インクにより高速印刷と速乾性が実現し、印刷からラミネートカバー工程までの連続作業が可能となった。従来3日以上かかっていた工程が1日で済み、即納対応が可能になって生産性と作業効率が向上した。一定条件下で屋外耐候性のメーカー保証を最長6年取得でき、有機溶剤を含まないインクの採用により環境負荷と従業員の作業環境も改善した。高レベルのQCDを実現して同業他社に対する優位性を得た一方、新たな色合わせ技術が必要となり、カラーチャートを作成して習得と品質管理に努めている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去に住友3Mの静電式プリンタで屋外耐候性を保証していた経緯はあるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    屋外看板の長期保証が官公庁案件で求められる点や、都市部業者に依頼していた状況が示され、競争優位の方向性は読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    ラミネート工程で最低3日を要した課題を、UVインク導入で1日に短縮したと具体的に書かれ、課題と解決策が対応している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    工程が3日以上から1日になったと示されるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、実現可能性の定量的裏付けは薄い。

  • 事業を進める体制2

    新インクの色合わせ技術が必要になり、カラーチャート作成で習得を図ると書かれているが、体制や人材の具体は示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    屋外耐候性6年保証、即納対応、VOCフリーという選ばれる理由が整理され、官公庁業務や全国展開の顧客像も示されている。

  • 事業化までの道筋3

    Latexプリンタとの併用や内装工事への展開など今後の方向は示されるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的ではない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    従来の溶剤系から、VOCを含まないUVインクで屋外耐候性6年保証を実現し、同業他社に対し優位性を得たと書かれている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    環境負荷低減や光化学スモッグ抑制、従業員の作業環境改善が示されるが、波及効果や雇用創出の規模は数値で示されていない。

  • 費用対効果3

    工程3日から1日への短縮や省電力化は示されるが、投入額と付加価値増加の関係を示す数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    LED-UV方式やUVインク採用による環境低負荷化は示されるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的には書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    マーケット全体が縮小する中での新しい取組とあり、成長分野への進出はうかがえるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    山口県の地域企業で全国販路を目指すとあるが、地域経済や雇用への波及効果は具体的に述べられていない。

今後の展望

マーケット全体が縮小する中、本事業の新しい取り組みが専門誌に取り上げられたことによるパブリシティ効果で全国から問い合わせが増加しており、Web受注と合わせて事業拡大の見通しが立った。同時期に投入したLatexプリンタとの併用により、屋内外や大型メディアなど多様なニーズに応えられる体制が整った。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。