フルオーダー対応と生産能力向上による新たな成長戦略の確立

長崎県の従業員5人の製造業が、ものづくり補助金で大型ミシンとプリンターを導入し、フルオーダーや小ロット対応を進めた採択事例です。

株式会社クリエイト

成果約60%の生産性向上

この事例のポイント

  • 出族などで技術者の退職が相次ぎ、人手不足の問題を抱えていた。
  • 既存のミシンは人が縫製するため仕上がりにばらつきがあったが、大型コンピューターミシンを導入した。
  • 約60%の生産性向上。技術に依存せず品質の良いものを短時間で大量に製作できるようになり、約60%の生産性向上を実現しました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社クリエイト
所在地長崎県 島原市
業種その他の製造業
技術分野デザイン
従業員数5人
資本金300万円
設立1997年

事業の背景

1997年創業の袋物製造業者で、「100%国産で、環境にも人にも優しいモノづくり」をコンセプトにしています。事業は母子手帳ケースを主力とする個人向け自社ブランドのEC販売と、法人向けのOEM生産の2本が柱です。

分業制が一般的な業界にあって、企画から製作、販売まで一貫して自社工場で対応できるのが強みで、フルオーダー商品も展開しています。母子手帳の年間生産量は7500個です。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能出族などで技術者の退職が相次ぎ、人手不足の問題を抱えていた。
  • 生産能力社内業務の抜本改善や取引業者の見直し、小ロット生産から受注生産方式への切り替えなど様々な取り組みを行ったが、人手不足は解消されず、今後も技術者の確保は難しくなると予想された。
  • 集客・繁閑コロナの影響で法人向けの営業や催事販売等の事業が落ち込んだ。
  • 販路・情報発信今後の事業戦略として、対人接触がないEC事業をより強化する必要があると考えた。

やったこと

既存のミシンは人が縫製するため仕上がりにばらつきがあったが、大型コンピューターミシンを導入した。数値を入力すれば同じ品質のものが大量に短時間で製作でき、大きなアイテムも問題なくきれいに縫えるようになりました。

また、大型顔料プリンターを導入しました。これまで外注していた生地のプリント工程を自社で行えるようになり、フルオーダー企画や個人向けの小ロットへの対応が可能になりました。

生産能力が上がり対応の幅も広がったため、広報用のウェブサイトも新たに作成しました。

新しい製品・サービス:地域や観光地のお土産になるような商品や企業のPR商品など、小ロットに対応した新たな商品。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

  • 大型コンピューターミシン設備の種類:縫製・繊維
  • 大型顔料プリンター設備の種類:印刷機

事業の効果

  • 約60%の生産性向上
  • 母子手帳の年間生産量 7,500個→12,000個

技術に依存せず品質の良いものを短時間で大量に製作できるようになり、約60%の生産性向上を実現しました。外注していたプリント工程を自社化したことで、フルオーダーや小ロットにも対応できるようになりました。

今後は地元から九州、全国へと販路を広げていく計画です。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.5 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性一貫生産を強みとし、分業が一般的な業界で企画から販売まで自社対応できる点を競争優位として示している。
  • 4
    課題の認識と解決人手不足と法人営業の落ち込みを課題に挙げ、大型コンピューターミシン導入で母子手帳の年間生産量を7500個から12000個に増やす計画と結びつけている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標生産性約60%向上の目標が示され、導入した大型ミシンで同品質を短時間に大量製作できる根拠も具体的に書かれている。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    1997年創業で袋物製造を続け、母子手帳ケースを主力とする既存事業の延長に、フルオーダー対応とEC強化を位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    一貫生産を強みとし、分業が一般的な業界で企画から販売まで自社対応できる点を競争優位として示している。

  • 課題の認識と解決4

    人手不足と法人営業の落ち込みを課題に挙げ、大型コンピューターミシン導入で母子手帳の年間生産量を7500個から12000個に増やす計画と結びつけている。

事業の実現可能性3.4
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産性約60%向上の目標が示され、導入した大型ミシンで同品質を短時間に大量製作できる根拠も具体的に書かれている。

  • 事業を進める体制3

    従業員5名の小規模体制で、技術に依存しない機械化により人手不足に対応する方法を取っており、遂行体制は一定程度読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    フルオーダーや個人向け小ロットのニーズに、自社プリント対応で応える点と、地域や観光地のお土産、企業PR商品への展開先が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    地元から九州、全国へ段階的に展開する方針が示されているが、スケジュールや課題解決の具体策は限定的である。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    100%国産のモノづくりをコンセプトに、フルオーダーや小ロット対応で高付加価値の商品展開を図っている点が読み取れる。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    地域や観光地のお土産商品を手がけ、地元から九州へ展開する構想があり、地域への波及効果が示唆される。

  • 費用対効果3

    生産量が約60%向上する見込みが示されているが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    大型コンピューターミシンや高性能プリンターを導入し、外注工程を自社化するなど、生産工程の改善を実現している。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    地域の観光地やお土産需要を取り込み、長崎県島原市の地元企業として地域特性を活かした事業展開を示している。

今後の展望

地域や観光地のお土産になる商品や企業のPR商品などにも手を広げ、まずは地元から九州、そして全国へ展開していきたいと考えています。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。