ものづくり補助金平成25年度製造業徳島県

高硬度超硬合金を使用したろう付け刃物の開発と専用工具研削盤の開発

大亜ツール工学株式会社

この事例のポイント

  • 海外に販路を拡げる徳島県の木工業各社に寄与できる、付加価値の高い木工機械用刃物の開発が求められていた。
  • 木工用刃物に高硬度超硬合金を使用し、独自のろう付け技術を開発した。
  • 生産性・効率・価格に優れた木工機械用刃物を開発した。

事業者のプロフィール

事業者名大亜ツール工学株式会社
所在地徳島県 徳島市
業種金属製品製造業
従業員数13人
資本金1,000万円
設立1973年

事業の背景

創業来の主業は木工機械用刃物の再研磨で、紙製品、食品、樹脂、鉄鋼など様々な産業用刃物の再研磨にも取り組んできた。海外に販路を拡げる徳島県の木工業各社が増えている一方、国内の木工市場そのものは縮小している。近年は再研磨の依頼で食品用、樹脂用、金属用などの割合が増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術海外に販路を拡げる徳島県の木工業各社に寄与できる、付加価値の高い木工機械用刃物の開発が求められていた。
  • 販路・情報発信国内の木工市場は縮小しており、再研磨の割合は食品用・樹脂用・金属用などへ移っていた。
  • 新製品・新技術顧客からのオーダーが難しくなり求められる技術も多様化していたため、ニッチな需要に応えられる新技術の開発が必要だった。

やったこと

木工用刃物に高硬度超硬合金を使用し、独自のろう付け技術を開発した。総合成形のための専用研削盤を導入し、高精度加工に挑戦した。既存のマシニングセンターを特殊仕様の刃物が研磨できるように改造し、簡単にプログラムできるソフトウェアとともに導入した。製紙業界への新規参入をめざし、発生する紙粉を削減して環境負荷を抑えるチップソーを開発・製作した。3次元CAD/CAMシステムを導入した。

加工機専用研削盤
加工機マシニングセンター
ソフト3次元CAD/CAMシステム

新しい製品・サービス:高硬度超硬合金を使用したろう付け刃物(木工機械用刃物)と、紙粉を削減するチップソー

事業の効果

生産性・効率・価格に優れた木工機械用刃物を開発した。特別な装置なしで再研磨できる点が顧客のメリットとなり、販路拡大が期待される。マシニングセンター導入により、熟練者にしか持てなかった加工イメージをCAD/CAMで可視化し、熟練者に頼らず短納期で生産できる体制を構築した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    木工機械用刃物の再研磨を創業来の主業とし、ルーター創りへ挑戦を重ねてきた経緯が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外販路を広げる徳島の木工業各社、国内木工市場の縮小、食品用・樹脂用などの需要増が書かれ、外部環境を踏まえた方向性は読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    熟練者頼みの加工や顧客ニーズへの対応困難が課題として示され、専用研削盤やCAD/CAMで解決を図った経緯が読み取れる。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    短納期での生産体制構築とあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、実現可能性の根拠はわずかにうかがえる程度。

  • 事業を進める体制2

    従業員13名の企業であることと、熟練者に頼らない加工体制を構築したとあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    特別な装置なしで再研磨できる点や生産性・効率・価格の優位性が顧客メリットとして書かれ、ターゲットは食品用刃物と鉄道関連部品と示される。

  • 事業化までの道筋2

    食品用刃物と鉄道関連部品をターゲットに販売促進に挑むとあるが、中長期の検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    紙粉を削減する分割刃チップソーや高硬度超硬合金の刃物を開発したとあり、高水準の高付加価値化を図る内容がうかがえる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    海外販路を持つ徳島の木工業への寄与や鉄道関連部品への展開が書かれ、地域やサプライチェーンへの波及がわずかにうかがえる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    CAD/CAMによる加工イメージの可視化や、環境負荷を抑える紙粉削減チップソーの開発が書かれ、技術面の貢献はうかがえる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    ものづくり分野での技術継承や製紙業界への新規参入をめざすとあり、構造転換への寄与がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    徳島の木工業各社に寄与する刃物開発とあり、地域産業との関わりはうかがえるが、雇用や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

食品用刃物と鉄道関連部品をターゲットに、販売促進に挑む。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。