ものづくり補助金平成25年度製造業徳島県

鳴門わかめのメカブから抽出したエキス配合化粧品の開発、製造、販売

株式会社阿波市場

この事例のポイント

  • 開発商品の製造の中核であるメカブエキスの抽出・精製という一次加工を社内で行えるようにし、原価を低減することが課題だった。
  • 天然由来原料を好む自然派志向の女性ニーズに対応するため、鳴門わかめのメカブから抽出したエキスを配合した化粧水・美容液を開発・製造した。
  • メカブエキスの抽出・精製を社内で行う体制が整い、一次加工を自社で実現できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社阿波市場
所在地徳島県 徳島市
業種食料品製造業
従業員数8人
資本金500万円
設立2008年

事業の背景

女性従業員の手がみずみずしくすべすべしていることに着目して調査したところ、メカブエキスが肌のケアに有効であることがわかった。年間約30tのメカブは産業廃棄物として処分されていた。化粧品として開発できれば、このメカブを有効利用でき、収益増加や雇用の促進、地域漁業の活性化につながると考えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算開発商品の製造の中核であるメカブエキスの抽出・精製という一次加工を社内で行えるようにし、原価を低減することが課題だった。
  • 生産能力メカブエキスの原液化と容器への充填を行う二次加工の生産負荷を下げるため、外注化が必要だった。
  • 販路・情報発信開発商品の市場を確保するため、想定する取引先に評価してもらう必要があった。

やったこと

天然由来原料を好む自然派志向の女性ニーズに対応するため、鳴門わかめのメカブから抽出したエキスを配合した化粧水・美容液を開発・製造した。開発と製造に必要な裁断機、専用釜、加熱装置、濾過機を導入し、社内でメカブエキスの抽出・精製を行う生産加工体制を構築した。製造に最適な条件を見出し、他社との差別化要素である成分の低分子化を実現した。メカブエキスの原液化と容器への充填は委託加工先と契約を結び、二次加工先を確定した。想定する取引先で品質評価を行い、基準を満たす高い評価を得た。

加工機裁断機
加工機専用釜
加工機加熱装置
加工機濾過機

新しい製品・サービス:鳴門わかめのメカブから抽出したエキスを配合した化粧水・美容液

事業の効果

メカブエキスの抽出・精製を社内で行う体制が整い、一次加工を自社で実現できた。他社との差別化につながる成分の低分子化に向けた最適な製造条件も導き出せた。二次加工は委託先が確定し、生産負荷の低減につながった。想定する取引先からも品質について高い評価を得て、開発商品の市場確保に前進した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    設立は平成20年12月で化粧品は新分野だが、過去の取組との関連は書かれておらず、経営戦略上の位置付けは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    年間約30tの産業廃棄物メカブを活用し、女性の自然派志向に対応すると書かれており、外部ニーズと資源の関係はうかがえるが強みの詳細は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    課題①②③を挙げ、裁断機等の導入で社内一次加工体制を構築し、二次加工は委託契約で確定したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値増加や賃上げの目標値は示されておらず、収益増加という方向性のみが記載されている。

  • 事業を進める体制3

    従業員8人で委託加工先との契約締結が示されるが、補助事業の遂行体制として人材や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    女性従業員の肌観察から着目し、自然派志向の女性ニーズに応える製品として具体的に説明され、取引先の品質評価で高評価を得ている。

  • 事業化までの道筋4

    今後の展望として衛生管理の整ったクリーンルーム設置と追加開発の実施が具体的に示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    メカブエキスを使った化粧品は一般的な分野ではないと読めるが、普及度や高水準の高付加価値化の数字は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    産業廃棄物扱いのメカブを活用し、地域漁業の活性化や雇用の促進に寄与すると書かれているが、波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加、生産性向上の数値は示されておらず、費用対効果はうかがえる程度である。

  • イノベーションへの貢献2

    地域資源の活用は書かれているが、先端的なデジタル技術やサプライチェーンのイノベーションへの言及はわずかである。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    徳島県鳴門のわかめのメカブを活用し、地域漁業の活性化と収益増加に寄与すると具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

化粧品の商品化に向けて、量産に必要なメカブエキスの精製加工量の確保と品質向上を図るため、衛生管理の整ったクリーンルーム等の設備を設置し、追加開発を実施する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。