ものづくり補助金平成25年度サービス業(他に分類されないもの)愛媛県

船舶バラスト水処理装置改造事業

サンケイ設計株式会社

成果概ね30%のコストを削減することができた。

この事例のポイント

  • 船主は既存船へのバラスト水処理装置の搭載工事を義務づけられているが、日本国内では時間と高い設計技術が必要とされるため対応できず、近隣諸外国でドックしている。
  • 3Dレーザースキャナー装置一式の機種選定を行い、装置を導入した。
  • 概ね30%のコストを削減することができた。3Dレーザースキャナーと作図ソフトの導入により、実測せずに空間からバラスト水処理装置の設計図を作成できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名サンケイ設計株式会社
所在地愛媛県 今治市
業種その他のサービス業
従業員数26人
資本金500万円
設立1991年

事業の背景

当社は船舶設計(電気、機関、船体)を主力とする設計会社である。2004年に国際海事機関で採択されたバラスト水管理条約により、バラスト水処理装置の搭載が義務付けられた。国内では搭載工事ができず、近隣諸外国でドックしている状況である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力船主は既存船へのバラスト水処理装置の搭載工事を義務づけられているが、日本国内では時間と高い設計技術が必要とされるため対応できず、近隣諸外国でドックしている。
  • コスト・採算船主から搭載工事期間の短縮と費用の減額の要望が出ている。

やったこと

3Dレーザースキャナー装置一式の機種選定を行い、装置を導入した。既存船に訪船して3Dスキャンを行い、そのデータからバラスト水処理装置の組込み設計を行った。3Dスキャンにより実測せず空間から設計図を作成できることを確認した。

検査測定3Dレーザースキャナー装置一式
ソフト作図ソフト
ソフト解析ソフト

新しい製品・サービス:船舶バラスト水処理装置(BWMS)の組込み設計を、3Dスキャンデータから短時間で安価に行う取り組み

事業の効果

  • 概ね30%のコストを削減することができた。

3Dレーザースキャナーと作図ソフトの導入により、実測せずに空間からバラスト水処理装置の設計図を作成できるようになった。船の大きさにもよるが、概ね30%のコストを削減できた。今後は今治の海運会社グループからの受注を見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    船舶設計を1991年設立以来手がけ、企業概要にBWMSレトロフィット事業が挙げられており、事業との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    船主から工期短縮と費用減額の要望があり、近隣諸外国でドックしている現状が書かれているが、自社の強みとの関係は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    時間と高い設計技術が必要という課題を挙げ、3Dスキャナー導入で実測なしに設計図を作成し、約30%のコスト削減を得たと書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    概ね30%のコスト削減という結果は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は記載されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員26名、代表者や担当者の連絡先が示されているが、補助事業を担う具体的な人員や処理体制の説明は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    対象は船主や今治の海運会社グループで、搭載工事の期間短縮と費用減額という顧客の要望に応えると整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    2020年以降に陸上建物の3D化へ進出する方針が示されているが、遂行方法やスケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    3Dレーザースキャナーで空間から設計図を作る手法がうかがえるが、分野の普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    国際条約によるBWMS搭載義務と、海外ドックに流れている現状が書かれており、国内での工事機会を取り戻す点がうかがえる。

  • 費用対効果3

    約30%のコスト削減という効果は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    3Dレーザースキャナーと作図・解析ソフトを導入し、デジタルデータとして保存・モデル化する仕組みが事例に具体的に書かれている。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    陸上の建物を3D化する事業への進出構想がわずかにうかがえるが、日本経済の構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    愛媛県今治市の海事都市という立地を活かし、地元の海運会社グループからの受注を見込むと書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今治市は海事都市であり、今治の海運会社のグループ関連会社からの受注を見込んでいる。2020年以降は、遺跡や古い図書館などの建物を3D化してデータを残す事業にも進出したい。

業種と困りごとが近い成果事例

岩手県サービス業(他に分類されないもの)平成26年度

顧客のニーズの先を見据えたカーライフサポートの充実

板金塗装専用工場を新築し、車両塗装と乾燥を行う塗装用スプレーブース、車両の骨格修正に使うフレーム修正機、コンプレッサーの3種の設備を導入し…

効果:フレーム修正作業時間 1.7時間→1時間

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。