ものづくり補助金平成25年度製造業愛媛県

金属焼付塗装設備拡充に伴う競争力強化と市場ニーズへの対応事業

株式会社メタルコーティング四国

この事例のポイント

  • 現行の自社ラインでは大型製品・大型部材の焼付塗装ニーズの増加に対応できず、大きなビジネスチャンスを逸している。
  • 敷地内に新工場を建設し、大型乾燥炉一式、ハンガー&レール一式、ガスバーナー等の機種選定を行った。
  • これまで対応できなかった一部の大型製品・大型部材を自社ラインで塗装できるようになり、受注増加と外注していた製品の内製化による利益率の向上につながる企業基盤が構築された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社メタルコーティング四国
所在地愛媛県 東温市
業種金属製品製造業
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1992年

事業の背景

当社は昭和46年に自動車部品等の塗装を主体として個人操業を開始し、平成4年に塗装部門を主体とした会社を設立した。現在は金属塗装の専業会社として、四国最大級の金属焼付塗装設備を保有している。市場は全体として縮小傾向にあり低価格による受注競争が激化している一方、大型製品・大型部材の焼付塗装ニーズは増加傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現行の自社ラインでは大型製品・大型部材の焼付塗装ニーズの増加に対応できず、大きなビジネスチャンスを逸している。
  • 納期・工程大型製品・大型部材の焼付塗装は外注に頼っており、受注機会を十分に生かせていない。

やったこと

敷地内に新工場を建設し、大型乾燥炉一式、ハンガー&レール一式、ガスバーナー等の機種選定を行った。大容量の乾燥炉を追加導入し、大型製品・大型部材の焼付塗装に対応できるようにした。旧工場の旧ラインも稼働確認を行い、新旧7ラインによる生産体制を整えた。大型乾燥炉は塗装済みの大型製品・大型部材に焼付を行う炉で、製品や部材をスムーズに移動させるためにハンガー&レールを活用し、焼付の熱源としてバーナーを用いる。稼働確認まで実施した。

加工機大型乾燥炉一式
その他ハンガー&レール一式
加工機ガスバーナー等

事業の効果

これまで対応できなかった一部の大型製品・大型部材を自社ラインで塗装できるようになり、受注増加と外注していた製品の内製化による利益率の向上につながる企業基盤が構築された。作業効率が上がり、リードタイムの短縮と短納期化が実現した。時間外勤務が減り経費削減や従業員の労働環境の改善につながり、新規雇用も生まれた。今後は大型製品・大型部材の取引先・市場に当社の技術力を加えて付加価値を高め、販路を拡大して売上増加を見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の金属塗装専業の歩みと特許技術があり、大型製品の焼付需要に応える方向性は読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    市場縮小と低価格競争の中で大型製品・大型部材の焼付ニーズは増加傾向と述べ、四国最大級の設備と特許塗装技術を強みとして挙げている。

  • 課題の認識と解決4

    自社ラインでは大型品に対応できず大きなビジネスチャンスを逸していたという課題を示し、大容量乾燥炉の導入で内製化と利益率向上を図る計画になっている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    利益率向上や短納期化、時間外勤務の減少など定性的な効果は示されるが、売上増加の数値目標や賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員30名、設立以来の塗装事業の実績、旧ラインと新ラインの稼働確認を行った点から体制はうかがえるが、人材や事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大型防音ボックスや大型耐震補強材など対象製品と主要取引先が具体的に示され、大型製品の焼付ニーズを顧客ターゲットとして明確にしている。

  • 事業化までの道筋3

    新工場建設、設備機種選定、導入、稼働確認と段階が示されるが、各工程の期間や遂行スケジュールの記載は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    四国最大級の焼付設備と大型製品対応、石・木目調の丸パイプ塗装など同分野で高水準の高付加価値化を図る内容が読み取れる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    新規雇用など雇用創出への貢献はうかがえるが、川上・川下への波及効果や社会インフラとしての必要性は書かれていない。

  • 費用対効果2

    利益率向上や経費削減効果の記載はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果は数値で示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    四国の金属塗装事業者として地域の雇用創出に貢献した点は読めるが、地域特性を活かした成長戦略としての記載は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

従前の自社ラインでは対応できなかった大型製品・大型部材の金属焼付塗装ニーズの多い取引先・市場を主要ユーザー・主要マーケットと設定し、技術力を付与して付加価値を高め、販路を拡大して売上の増加を見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。