ものづくり補助金平成25年度製造業高知県

射出成形機部品における精密機械加工能力の向上と量産体制の確立

高知精工メッキ株式会社

この事例のポイント

  • 老朽化した30年以上使用の加工機により、スピードや精度が低下し、受注数に対して製造能力が追いつかない状態となっていた。
  • 平成26年7月に㈱ニイガタマシンテクノ製の横形バーセンタを購入・設置した。
  • W軸を内蔵した横形マシンニングセンタの導入により、加工時間が短縮され、位置相関精度の確保が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名高知精工メッキ株式会社
所在地高知県 南国市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数104人
資本金2,000万円
設立1961年

事業の背景

当社は約30年にわたり射出成形機の部品製造を行っており、自動車向け小型機の可動盤・固定盤・型締ハウジングを受注している。平成21年に別の小型機種2機種が追加となり製造量は2倍になった。射出成形機の需要は東南アジア等の普及により急増し、部品発注も急増している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力老朽化した30年以上使用の加工機により、スピードや精度が低下し、受注数に対して製造能力が追いつかない状態となっていた。
  • 納期・工程図面送付後2週間で出荷する短納期が求められ、ほぼ毎日新図面が届くためスピードへの対応が必要だった。
  • 生産能力取引先メーカーが小型機・中型機の増産を打診したが、中型機部品に対応する大きな加工設備が不足していた。

やったこと

平成26年7月に㈱ニイガタマシンテクノ製の横形バーセンタを購入・設置した。W軸を内蔵し、工具を自動で交換できる横形マシンニングセンタで、B穴とA穴を1回で加工できるため加工工数を短縮し、B穴とA穴の同芯度の精度を確保できる。メーカーから操作指導を受けて精度確認を行い、加工プログラムを作成して小型機械部品と中型機械部品の立ち上げを行った。

加工機横形マシンニングセンタ(横形バーセンタ)

事業の効果

W軸を内蔵した横形マシンニングセンタの導入により、加工時間が短縮され、位置相関精度の確保が可能になった。中型機部品の加工も可能となり、大幅な受注増に対応できた。取引先メーカーの小型機・中型機の生産台数が増えたため、ほぼ計画どおりの売上となっている。今後は自動車・家電向けの高精度縦型プラスチック成形機の部品にも受注を拡大したいと考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成21年から取引先の小型機種が追加され製造量が2倍になったと書かれ、受注拡大の経緯は読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    取引先の増産要請や、射出成形機業界が自動車向けで好調・海外成長が見込まれることが書かれ、外部環境と自社の強みの関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    老朽化による精度低下と受注に対する能力不足が課題として明記され、横形マシニングセンタ導入で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    現状の1.5倍の生産増の要請があり、導入後は計画どおりの売上と書かれているが、付加価値額や賃上げの数値目標は記載されていない。

  • 事業を進める体制3

    メーカーから操作指導を受け精度確認後に加工プログラムを作成したと書かれ、技術者の育成にも触れているが、人員体制の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    少量多品種、高精度、短納期が強みで、取引先の増産要請と自動車・家電向け需要という顧客ニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の立ち上げ、プログラム整備、オプション付加による今後の増産対応、センサー類の高精度縦型成形機部品への拡大方針が書かれているが、スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    射出成形機部品の高精度加工が求められるとあるが、同分野での普及度や高価格化の水準については記載がない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    自動車産業の自動化・軽量化を背景に成長が見込まれ、海外でも成長が見込まれると書かれているが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    加工工数の短縮や同芯度の精度確保、ほぼ計画どおりの売上と書かれているが、投入額に対する付加価値額の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    四国初のマシニングセンタ導入と3次元測定機の保有は書かれるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は限定的にしか読めない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    電動式射出成形機など成長分野への対応がうかがえるが、日本経済の構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

射出成形機の業界は自動車産業の自動化・安全化・軽量化を背景に好調で、今後も右肩上がりが予想される。取引先からは本年度1.5倍の生産増の要請があり、今後も順調に推移すると思われる。

  • 目標:生産能力 1倍→1.5倍

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。