ものづくり補助金平成25年度製造業佐賀県

再加熱カートの量産化に向けた、精密板金部品の生産能力増強

株式会社中島製作所

成果補助事業が終了して5年後の再加熱カートの売上目標を約8億円とする

この事例のポイント

  • 現有設備では加工スピードが不足しており、部品製作のリードタイムが短縮できず、生産計画に無理が生じる。
  • 設備選定の条件として、加工スピード、金型セット数、テーブル仕様、加工精度の必要条件を洗い出し確認した。
  • 補助事業が終了して5年後の再加熱カートの売上目標を約8億円とする。計画通り設備導入と最適な加工条件の洗い出しまで完了し、想定どおりの生産能力確保と部品品質の安定化を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社中島製作所
所在地佐賀県 佐賀市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数75人
資本金2,000万円
設立1961年

事業の背景

当社は下請け企業からメーカー企業への転身を図るため、医療介護施設向け再加熱カートの開発を進めてきた。平成25年に製品化に成功し、今後本格的な量産が期待される。本製品には多種の精密板金部品を使用しており、従来保有のタレットパンチプレス機では能力に問題があり、販売目標台数はおろか現状の生産量でも量産継続は困難であった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現有設備では加工スピードが不足しており、部品製作のリードタイムが短縮できず、生産計画に無理が生じる。
  • 人手・技能金型段取りに手間がかかり、多種同時期生産の条件下では時間と労力のロスが大きい。
  • 品質・精度設備の構造上、材料裏側のキズが避けられず、マイクロ波の制御に影響するキズの場合は不良部品となり、歩留まり悪化と組立工程での再組付ロスが発生する。
  • 品質・精度加工精度が充分でなく、組立時に穴位置合わせなどの調整ロスが発生する。

やったこと

設備選定の条件として、加工スピード、金型セット数、テーブル仕様、加工精度の必要条件を洗い出し確認した。金型の制御方法と駆動ソフトについては、機械制御ソフトとの互換性を調査し、全ての動作を制御できることを確認した。製品の板厚や材質ごとに加工に最適な条件を設定し、製品製作ができる状態にした。導入設備はCNCパンチプレス(型式TruPunch5000)である。

加工機CNCパンチプレス(型式:TruPunch5000)

新しい製品・サービス:マイクロ波再加熱カート(ニュークックチルシステム対応)

事業の効果

  • 補助事業が終了して5年後の再加熱カートの売上目標を約8億円とする

計画通り設備導入と最適な加工条件の洗い出しまで完了し、想定どおりの生産能力確保と部品品質の安定化を実現した。これにより再加熱カートの量産に向けた精密板金部品の生産能力を充分に確保できた。今後は量産が可能になったことで販売台数を増やし、補助事業終了5年後に約8億円の売上を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    医療介護施設向け再加熱カートの開発を進め、平成25年に製品化した経緯が書かれており、事業との一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 課題の認識と解決4

    加工スピード不足、金型段取り、材料キズによる歩留まり悪化など課題が具体的に挙げられ、設備導入と条件出しで解決を図っている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    再加熱カートの売上目標を補助事業終了から5年後に約8億円と数値で示している。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    体制整備に取り組んだとあるが、人材や事務処理能力の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    製品はニュークックチルシステムで使われ、一度に全て同時にムラなく加熱する点が電子レンジとの違いとして説明されている。

  • 事業化までの道筋3

    設備導入と加工条件の洗い出し、検証まで完了したと段階を追って書かれており、遂行方法は比較的明確である。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    再加熱カートは大量調理の冷蔵・再加熱を同時に行う独自機能を持つ製品と説明されているが、市場普及度の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医療介護施設向け製品の量産で雇用や需要の創出にわずかに触れるが、経済波及の具体的記述は少ない。

  • 費用対効果3

    生産能力確保と部品品質安定の成果は示されているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    マイクロ波加熱によるニュークックチルシステムの仕組みに触れるが、サプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面20%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

再加熱カートの量産が可能になったことで、補助事業終了から5年後に売上約8億円を目標として販売台数を増やしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。