ものづくり補助金平成25年度製造業長崎県

マイクロ水力発電用・高効率垂直型ブレードの試作開発

サイエンスリサーチ株式会社

成果流速 .m/s から発電することを確認

この事例のポイント

  • 既存の垂直型風力発電機の技術を応用してマイクロ水力発電機のブレードを開発する必要があった。
  • マイクロ水力発電機用新型ブレードの三次元設計と三次元流体CAE解析を行い、形状を決定してステンレス製ブレードの試作品を作成した。
  • 流速 .m/s から発電することを確認。試作した新型ブレードと多極発電機の組み合わせで、流速の低い水流から発電できることを確認した。

事業者のプロフィール

事業者名サイエンスリサーチ株式会社
所在地長崎県 長崎市
業種電気機械器具製造業
技術分野立体造形

事業の背景

長崎県の産業振興財団の事業化可能性調査で、国内外でマイクロ水力発電機のニーズが急速に高まっていることが明らかになった。展示会では多極発電機を出展したところマイクロ水力発電機への需要が多かった。以前の補助事業で多極発電機の試作開発に着手し、製品化の見通しを得ていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術既存の垂直型風力発電機の技術を応用してマイクロ水力発電機のブレードを開発する必要があった。
  • コスト・採算マイクロ水力発電機の同じ出力を得るには風車より広いブレード面積が必要で、製作費を抑える必要があった。

やったこと

マイクロ水力発電機用新型ブレードの三次元設計と三次元流体CAE解析を行い、形状を決定してステンレス製ブレードの試作品を作成した。立体造形による試作、回流水槽試験、多極発電機と新型ブレードの組み合わせ試験を実施した。流速に対する回転数を低く抑えて高い出力を得られ、曲げ加工を少なくして製作費を抑えたブレードを開発した。試作した多極発電機と新型ブレードを組み合わせて、無落差・水平流れ用のマイクロ水力発電機として一体化した。

新しい製品・サービス:無落差・水平流れ用マイクロ水力発電機(水平流れ用・高効率垂直型ブレードを有する製品)

事業の効果

  • 流速 .m/s から発電することを確認

試作した新型ブレードと多極発電機の組み合わせで、流速の低い水流から発電できることを確認した。水平流れに対応した発電機は、下水処理場の排水路や農業用水路での活用が見込まれ、規模を大きくすれば河川や潮流での発電にも応用できる。自社製品化の目途がつき、今後は発電電力を制御するシステムを開発し、固定価格買取制度に対応した製品ラインナップを揃える予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の垂直型風力発電機の技術を基に、マイクロ水力発電機の製品化を目指すと書かれており、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けの説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    市場ニーズが急速に高まっていることや、ニーズが多かったことは書かれているが、競合との比較や自社の強み・弱みの記述は薄い。

  • 課題の認識と解決2

    ニーズへの対応は示されているが、現状課題の認識や高付加価値化・成長への事業計画は具体的に書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    ブレード面積が風車の約%に抑えられる点や流速 .m/s から発電を確認したとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員数は名と記載があり、代表者や試作・解析の実施事実は書かれているが、体制や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    無落差・水平流れ用で製品化を目指し、下水処理場の排水路や農業用水路での活用が挙げられているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    FiT対応の製品ラインナップ整備や展示会での販路開拓など今後の方針は書かれているが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    マイクロ水力発電は国内外でニーズが高まっていると書かれているが、普及度や高水準の高付加価値化の根拠は具体的に示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    下水処理場や農業用水路、河川や潮流への応用可能性が書かれており、再生可能エネルギー利用の波及効果がうかがえる。

  • 費用対効果2

    ブレード面積の削減やコストダウンを狙ったとあるが、補助金投入額に対する付加価値や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    三次元設計や三次元流体CAE解析、立体造形を用いた点はデジタル技術の活用としてうかがえるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    マイクロ水力発電機の市場拡大への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述は明確ではない。

  • 地域経済への波及2

    長崎県内での事業化可能性調査や熊本県の協議会ヒアリングが書かれているが、地域の雇用創出や成長への寄与は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

試作した無落差・水平流れ用マイクロ水力発電機を環境・エネルギー関連の展示会などに出展し、販路を開拓する。発電電力の制御システムを開発し、固定価格買取制度(FiT)に対応できる製品ラインナップを揃えてニーズに応える。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。