ものづくり補助金平成25年度建設業長崎県

舗装道路等の切断時に排出される汚泥含有冷却水の脱水設備を整備しリサイクルを行う事業

株式会社プロテック

この事例のポイント

  • 汚泥を含む排水を産業廃棄物として現場から処理業者へ運搬し処理を委託しており、その運搬時間と費用がかかっていた。
  • 汚泥の脱水設備を導入し、作業現場から排出された汚泥を実施場所で処理して清水と脱水ケーキに分離する工程を作った。
  • 汚泥を処理業者へ運搬していた時間と運搬コストがなくなり、事務所へ直帰できるため時間を効率的に使えるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社プロテック
所在地長崎県 大村市
業種職別工事業
技術分野製造環境

事業の背景

舗装面やコンクリート面などの路面をカッターで切断する際には冷却水を使い、使用後の冷却水は汚泥等を含んだ状態で排出される。事業者はダイヤモンド工法によるコンクリート等構造物の切断・穿孔工事を施工している。県内にはこのような設備を導入している事業者がなく、当社が最初の試みとなった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算汚泥を含む排水を産業廃棄物として現場から処理業者へ運搬し処理を委託しており、その運搬時間と費用がかかっていた。
  • その他この排水をリサイクルできないかが課題だった。

やったこと

汚泥の脱水設備を導入し、作業現場から排出された汚泥を実施場所で処理して清水と脱水ケーキに分離する工程を作った。試運転を繰り返し、機械の作動には特別な知識や技術が不要で、従業員がスムーズに操作できることを確かめた。分離して中和された清水も作業現場で問題なく再利用できた。試運転後は本格稼働に移り、汚泥を減容して処理料金も元請会社から得られるようにした。

その他汚泥脱水設備

事業の効果

汚泥を処理業者へ運搬していた時間と運搬コストがなくなり、事務所へ直帰できるため時間を効率的に使えるようになった。元請会社が処理業者に支払っていた処理料金を当社が得られるようになり、売上につながった。元請会社との運搬契約と処理業者との処理契約が当社との一本の契約で済むようになり、事務の効率化にも貢献している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    切断時の汚泥処理を課題として認識し、脱水設備で再利用する取組が事業の中心と読み取れるが、過去の事業活動との関係や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県内に同様の設備がなく当社が最初の試みとなると書かれており、先行性はうかがえる。ただし市場動向や自社の経営資源の強み・弱みの記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    運搬時間とコストの削減が課題と明示され、脱水設備で直帰運搬と処理料金の売上化を実現した具体的な効果が書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    年間処理量や減容率の数値は空欄で示されず、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。売上増の記述はあるが目標値としては具体性が薄い。

  • 事業を進める体制3

    従業員が特別な知識なしで機械を作動できたと書かれ、元請や処理業者との契約整理も述べられているが、人材や事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    元請会社から処理料金を得られたことや、試錐業者からの持ち込みが増えつつあると書かれ、顧客や選ばれる理由の一端がうかがえる。

  • 事業化までの道筋4

    試運転の頻度や脱水ケーキを改良土・路盤材に再利用する次の段階の計画が書かれ、中長期の課題と進め方が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    県内に同様の設備がなく当社が最初の試みとなると書かれており、地域での先行性はうかがえるが、分野全体の普及度の情報は薄い。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用4

    産業廃棄物の減量化と再資源化を実現し、脱水ケーキを改良土や路盤材に再利用して産廃ゼロを目指すと書かれ、社会的な意義が読み取れる。

  • 費用対効果3

    運搬時間と運搬費用の削減、処理料金による売上増が書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    脱水ケーキを改良土や路盤材に再利用する計画で循環の仕組みを作ることが書かれ、地域のリサイクルへの貢献がうかがえる。ただし先端的なデジタル技術の記述はない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    産業廃棄物の再資源化という方向性はうかがえるが、市場成長分野への進出や日本経済の構造転換への言及は読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    県内初の設備で地域の産業廃棄物処理の課題を解決する取組と書かれ、地域特性を活かす要素はうかがえるが、雇用創出の記述はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在は自社の汚泥処理が中心だが、試錐(ボーリング)業者からの持ち込みも増えつつある。減容した脱水ケーキは産廃処理業者に処理を依頼しているが、今後は脱水ケーキを安定処理して強度のある改良土や路盤材に再利用する新たな設備導入を計画している。実現すれば産廃ゼロのリサイクルとなり、完全リサイクルの目標を達成できると見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。