ものづくり補助金平成25年度製造業熊本県

次世代自動車の高機能化に向けて、CNC精密成型研削盤を導入

有限会社鹿本金型機工

成果加工精度(面粗度Ra) 2μm→1μm

この事例のポイント

  • 当初は人材不足を解消するため無人化を図る必要があったが、手動の汎用機では人材を集めることが難しかった。
  • EVや燃料電池車等の次世代自動車向け電装品製造用高性能金型の社内生産体制を構築するため、最新のCNC精密成型研削盤を導入した。
  • 加工精度(面粗度Ra) 2μm→1μm。金型の生産効率が大幅に改善し、製品製造コストは従来比30%削減が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社鹿本金型機工
所在地熊本県 山鹿市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数7人
資本金1,000万円
設立1996年

事業の背景

当社は精密金型パーツや精密機械部品の加工を行っており、マシニングセンタやワイヤー放電・型彫放電加工機を用いて研磨を含む一連の工程を行っている。EVや燃料電池車等の次世代自動車が普及する中で、その電装品製造用の高性能金型への需要が見込まれていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能当初は人材不足を解消するため無人化を図る必要があったが、手動の汎用機では人材を集めることが難しかった。
  • 生産能力次世代自動車向け電装品製造用の高性能金型を社内で生産する体制が十分ではなかった。
  • 品質・精度金型の加工精度を高める必要があった。

やったこと

EVや燃料電池車等の次世代自動車向け電装品製造用高性能金型の社内生産体制を構築するため、最新のCNC精密成型研削盤を導入した。砥石の成形から加工までを全自動で行う機種で、仕上げ研削工程の高度化により連続無人運転による機械稼働率と加工精度の向上を目指した。導入後、機械メーカーによる操作トレーニングを1日受講し、操作の基本技術を習得した。その後、SKD11の試験片(L55×W30×H5mm)を用い、加工パラメータを変えながら計4個のテスト加工を行い、導入効果を検証した。

事業の効果

  • 加工精度(面粗度Ra) 2μm→1μm
  • 連続無人運転時間 0時間→3時間
  • 1日の機械稼働率 30%→70%
  • 製品製造コストは従来比30%削減可能となった

金型の生産効率が大幅に改善し、製品製造コストは従来比30%削減が可能になった。テスト加工では加工精度がRa1μm以内、連続無人運転3時間の目標を達成し、導入効果が実証された。加工精度の向上により当社の競争力向上にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    マシニングセンタやワイヤー放電加工機で精密金型を手がけてきた経緯と、次世代自動車向け金型製造への展開がつながって読める。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    次世代自動車の電装品向け高性能金型という需要に対し、加工精度向上を狙う方針は読み取れるが、市場動向や自社の強み弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    人材不足という課題を無人化で解消し、製造コスト30%削減と加工精度向上を図る方針が具体的に書かれている。

事業の実現可能性68%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    目標の面粗度Ra1μm以内、連続無人運転3時間、加工時間従来比50%削減に対し、テスト加工で3時間・1μmを達成したと数値で示されている。

  • 事業を進める体制3

    機械メーカーによる1日の操作トレーニングを受講し、テスト加工を4回実施したとあるが、従業員7人の体制や事務処理面の記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    プログラマーが多く人材を確保しやすいという選ばれる理由は読めるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体的に書かれていない。

  • 事業化までの道筋3

    テスト加工による導入効果検証やメーカー研修など段取りは書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決方法の記載は少ない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    次世代自動車向け高性能金型で加工精度を高める取組とは読めるが、分野の普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    次世代自動車の電装品製造を支える金型生産の高度化とはうかがえるが、経済波及や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果4

    製品製造コストが従来比30%削減可能になったと費用対効果の数字が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    CNCによる無人運転という自動化は読めるが、地域やサプライチェーン全体のイノベーションへの言及は乏しい。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    次世代自動車向けという成長分野への対応はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

今後の展望

新たな業態へのシフトを目指し、2回目の採択でワイヤー放電加工機を導入し、多様なオーダーや新分野への挑戦に先進の加工技術を活用している。

事業者の声

コンピュータ数値制御を駆使し、最高品質の製品を作り続けていきたいですね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。