ものづくり補助金平成25年度製造業宮崎県

精密樹脂加工品の生産性向上と納期短縮実現の為の設備導入事業

株式会社ミヤザキ

成果試作品の加工時間 320分→260分

この事例のポイント

  • 顧客の要求水準が年々高まり、既存の設備では顧客の要求に十分応えることが困難になっていた。
  • 当社特注仕様の最新鋭機種である大型マシニングセンターMM2000を導入した。
  • 試作品の加工時間 320分→260分。一体加工と多数個取りにより、高品質・高精度の大型製品の短納期対応とコストダウンが実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ミヤザキ
所在地宮崎県 日高市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工

事業の背景

当社は精密樹脂加工に特化し、高精度・高品質の製品を生産している。大手半導体メーカーは装置を大型化して生産効率を上げる次世代装置の開発を進めており、当社もその装置部品である高精度の大型樹脂製品が求められている。新装置のモデルチェンジは短期間で行われるため短納期の受注が増加している。当社は業界唯一の24時間3交代制勤務の導入や工場規模の拡大、最新設備の導入により、同業他社に比べ約3倍の生産性を実現してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力顧客の要求水準が年々高まり、既存の設備では顧客の要求に十分応えることが困難になっていた。
  • 品質・精度従来機では、装置の大型化に伴う大型で高品質・高精度の製品の加工に対応できなかった。
  • 生産能力大型の加工品は一体加工ができず分割して製作し、接合・溶接で一体化していたため多大な時間を要し、強度不足や水漏れの懸念もあった。
  • 生産能力従来機は加工面積が小さく1回のセットで少数の製品しか加工できず、セッティングに多大な時間を要していた。
  • 納期・工程取引先の短納期・コストダウン要求への対応に苦慮していた。

やったこと

当社特注仕様の最新鋭機種である大型マシニングセンターMM2000を導入した。従来機ではできなかった高品質・高精度の大型製品の加工を可能にし、短納期対応とコストダウンを実現した。導入機により分割製作していた大型製品を一体加工できるようになり、試作品(写真4の①~④の製品)の加工では、接合・溶接を含む加工時間が320分から260分となり約19%削減された。また、従来機の1セット2個の加工に対し、導入機では1セットで8個の製品加工が可能になり、8枚作成のための載せ替えが4セットから1セットに減り、加工時間は520分から440分となり約15%削減された。

  • 加工機大型マシニングセンターMM2000

事業の効果

  • 試作品の加工時間 320分→260分
  • 製品の加工時間 520分→440分
  • 1セットの加工個数 2個→8個
  • 作業者のセット工程回数 4回→1回

一体加工と多数個取りにより、高品質・高精度の大型製品の短納期対応とコストダウンが実現した。導入機の本格稼働により、既存の機械設備も効率的に稼働し、九州工場の生産性が大幅に向上した。試作品の加工時間は約19%、製品の加工時間は約15%削減され、大幅な加工時間の短縮と生産効率の向上につながった。現在は大手半導体装置メーカーや自動車・電気機械メーカーなどから多くの受注を得て、機械設備をフル稼働させている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    業界唯一の24時間3交代制や同業他社の約3倍の生産性など過去の取組の延長が書かれるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手半導体装置メーカーの大型化需要に対し、同業他社の約3倍の生産性を強みとして挙げ、外部環境と自社強みの対応が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    大型一体加工でセット・接合時間を約19%削減、8個取りで約15%削減と課題解決の効果が数字で示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工時間削減率や第4工場の雇用30名などは示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    第4工場建設や新規雇用30名、第5工場の雇用70名の予定はあるが、補助事業を遂行する体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高精度の大型樹脂製品を半導体装置部品として提供し、短納期の受注増加というニーズの裏付けが書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    平成28年10月の第4工場完成や11月操業開始予定など時期は示されるが、課題解決の方法は概略にとどまる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    超精密加工品や樹脂加工の新技術開発に触れるが、同分野での高価格化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    半導体装置や次世代装置の大型化への対応、新規雇用30名や70名の創出が触れられ、国が補助する理由の一端がうかがえる。

  • 費用対効果3

    加工時間の削減率は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加額は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新マシニングセンターの導入は示されるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明記されていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    半導体装置やロボット・医療機器分野への受注見込みが書かれ、成長分野への進出がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    小林市の4か所の工場や九州工場の生産性向上、地域での雇用拡大が書かれ、地域経済への寄与が読み取れる。

今後の展望

今後はロボット機器メーカーや医療器メーカーからの受注も見込んでおり、九州工場の設備投資と人財育成(雇用)を積極的に行い、業界日本一を目指している。2016年10月には隣接地に第4工場(新規雇用30名、最新マシニングセンター20台)が完成し、11月の操業開始を予定している。さらに2019年には第5工場(新規雇用70名)の建設を予定し、超精密加工品の生産と樹脂加工の新技術開発を進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。