ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

難削材料のエッジ、バリ等除去向上のための研削設備導入による航空分野への参入

株式会社藤田ワークス

この事例のポイント

  • 航空分野への参入のために、チタンやジュラルミンなど難削性の高い材料で金属加工面のエッジ、バリ、ドロスを除去する技術を確立する必要があった。
  • 当社が保有する高品質ブランク加工と、難削材対応の研削設備を選定して導入した。
  • 難削材のエッジ・バリ除去が可能となり、航空分野への参入に向けた基盤が整った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社藤田ワークス
所在地鹿児島県 霧島市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,接合・実装
従業員数121人
資本金1,000万円
設立1990年

事業の背景

昭和20年創業で、現社長の藤田幸二により精密板金事業へ転換し、板金加工に特化してきた。航空分野では板材料がチタンやジュラルミンなどの難削材が多く、溶接も難しいため板金加工の参入は少ないのが現状である。当社は既に航空関連の顧客を有している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度航空分野への参入のために、チタンやジュラルミンなど難削性の高い材料で金属加工面のエッジ、バリ、ドロスを除去する技術を確立する必要があった。
  • 新製品・新技術溶接部の品質を高めるため、ブランク加工の品質向上と発生するエッジの除去を同時に実現する必要があった。

やったこと

当社が保有する高品質ブランク加工と、難削材対応の研削設備を選定して導入した。導入した研削設備により、ステンレスやアルミ合金などの難削材において、C面・R面取りの削り代で顧客基準を満たすレベルの研削が可能となった。設備は8軸ブラシによる研削効果が大きく、安全に配慮された構造である。

加工機難削材対応の研削設備(8軸ブラシ)

新しい製品・サービス:難削材対応の研削設備を用いた、航空分野向けの金属加工(エッジ・バリ除去)

事業の効果

難削材のエッジ・バリ除去が可能となり、航空分野への参入に向けた基盤が整った。JIS Q 9100の審査を終え、航空宇宙品質マネジメントシステムの体制が構築された。既に航空関連の顧客を有しており、今後はシート事業で世界トップシェアを目指す顧客の受注拡大に取り組んでいく。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創立70周年や精密板金事業への転換が書かれ、既存の板金加工からの延長として航空分野参入を位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客が航空関連でありエッジ品質に厳しいことや高品質ブランク加工の保有が書かれているが、市場規模や競合との比較は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    エッジ・バリ除去が課題として明示され、研削設備導入で解決を図る流れは書かれているが、売上や付加価値の数値目標はない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    JIS Q 9100の審査を終え体制が構築されたと書かれているが、人員や事務処理体制の具体は示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    航空分野の顧客ニーズや顧客基準を満たす研削という選ばれる理由は読み取れるが、ターゲットの数値的裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の取り組みとして受注拡大に取り組むとあるが、スケジュールや課題解決の方法は明確に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    チタンやジュラルミンなど難削材の航空部品加工で参入が少ないと書かれ、高付加価値分野であることがうかがえる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    航空分野の顧客がシート事業で世界トップシェアを目指すとあるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    8軸ブラシによる研削設備の導入が書かれるが、デジタル技術やサプライチェーン全体へのイノベーションは示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    航空分野への参入が書かれているが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    霧島市国分上野原テクノパークに立地することは書かれるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

顧客がシート事業で世界トップシェアを目指しており、本技術による貢献を含め受注拡大に取り組んでいく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。