ものづくり補助金平成26年度製造業青森県

3D - CAD導入による鉄骨製作図面作成工程の高度化

株式会社木村鉄工所

この事例のポイント

  • 顧客から短納期化を求められていたが、設計変更や建具業者等との調整難航により図面の決定が遅れ、材料手配や工場での製作時間の確保に影響していた。
  • 鉄骨製作図面作成工程の高度化のため、高度な自動処理と簡素な入力作業が可能な3D-CADを導入した。
  • 鉄骨専用CADの導入により、平面図と3Dモデルを並べて表示できるようになり、平面図への入力内容を即時に3Dで確認できるため、入力内容の確認作業が効率化し、鉄骨製作図面作成工程の時…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社木村鉄工所
所在地青森県 むつ市
業種金属製品製造業
技術分野情報処理
従業員数56人
資本金1,200万円
設立1963年

事業の背景

弊社は主に建築鉄骨の製造を行っている。近年は建物の意匠や鉄骨構造が複雑化する傾向にあり、顧客からは短納期化が求められていた。しかし、設計変更や建具業者等との調整の難航などにより図面の決定に遅れが生じ、材料手配等の工程や工場での製作時間に影響していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程顧客から短納期化を求められていたが、設計変更や建具業者等との調整難航により図面の決定が遅れ、材料手配や工場での製作時間の確保に影響していた。
  • 人手・技能図面決定の遅れにより、従業員に時間外労働などの負担を強いることがあった。
  • 生産能力製作時間を確保できず、引き合いが来ても断らざるを得ないことがあった。

やったこと

鉄骨製作図面作成工程の高度化のため、高度な自動処理と簡素な入力作業が可能な3D-CADを導入した。入力したデータをリアルタイムで3D表示でき、協力体制を組む多くの同業他社が使用するCADとの互換性も高いものを選んだ。導入後はテキスト等の参考資料で従来CADとの違いを確認する自主訓練を行い、さらにメーカー担当者の立会いのもと、実情に即した環境設定や練習用データを用いた入力実習などの操作研修を行った。

ソフト3D-CAD(鉄骨専用CADシステム)

事業の効果

鉄骨専用CADの導入により、平面図と3Dモデルを並べて表示できるようになり、平面図への入力内容を即時に3Dで確認できるため、入力内容の確認作業が効率化し、鉄骨製作図面作成工程の時間短縮が可能になった。既存CADに比べて自動作図できる範囲が広がり、スロープも簡単かつ自由に入力できるようになったことで、意匠が複雑な物件でも短期間での納入が可能な体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の建築鉄骨製造に加え、3D-CAD導入で図面工程を高度化する方向性は読み取れるが、経営戦略上の位置づけの詳細は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    意匠の複雑化や短納期要求など市場動向は示されているが、自社の強み・弱みと競争優位の関係は具体的に記述されていない。

  • 課題の認識と解決4

    図面決定の遅れや設計変更、建具業者との調整難航など課題が具体的に示され、図面作成工程の短期化で解決する計画が読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    製作時間の確保や受注拡大を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、実現可能性は判断できない。

  • 事業を進める体制3

    メーカー立会いの操作研修や自主訓練を行ったと書かれ、体制は一定程度うかがえるが、担当人数や事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期を求める顧客ニーズに応えるという理由は示されるが、ターゲット顧客の定義や選ばれる理由は具体的に整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の自主訓練や研修など遂行方法は示されるが、中長期のスケジュールや課題解決の段階的計画は記述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    鉄骨製造という分野の一般的な普及度や高付加価値化の水準について、事例文からはわずかにうかがえる程度にとどまる。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    復興需要や東京オリンピックのインフラ整備による鉄骨需要の高まりに触れ、地域的な波及の一端は読み取れるが、雇用創出などの記述は薄い。

  • 費用対効果3

    時間短縮や手直し低減が期待されると書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3D-CADによる高度化で図面段階のミス低減を図るとあり、デジタル技術の活用は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献は具体的でない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    鉄骨造への需要増を好機と捉えるとあるが、日本経済の構造転換に資する進出分野としての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及2

    むつ市で事業を行う地域企業であることは書かれるが、地域特性を活かした付加価値や雇用創出の具体的記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

図面作成の時間短縮により、材料発注や工場への製作指示を早期に行えるようになると考えられる。図面段階でのミスの低減や簡素な製作図面での対応により、工場での手直し作業を減らし、品質を維持しつつ製作を簡略化できる見込みである。東日本大震災からの復興需要や2020年の東京オリンピックに関連するインフラ整備などで鉄骨造への需要が高まると見込み、受注件数、製作重量及び顧客の拡大を図る。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。