ものづくり補助金平成26年度情報通信業岩手県

ICT(情報通信技術)教育で注目の「自学自習を導入した新しい授業スタイル」の実現

株式会社 ナレロー

この事例のポイント

  • 従来の「ナレロー」は個々人のコンピュータにインストールして利用するため、コンテンツの柔軟な提供やシステムの最新状態の保持ができず、学習ログの共有もできないことから反転授業に対応できなかった。
  • 「ナレロー」をクラウドプラットフォーム上に配置し、クラウド化を実現した。
  • 「ナレロー」のクラウド化により、場所や時間を問わず利用できる環境が生まれた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ナレロー
所在地岩手県 盛岡市
業種情報サービス業
資本金300万円
設立2005年

事業の背景

当社は2002年に東北地域で最初のe-Learningを開始し、2003年に学習ソフト「ナレロー」を開発した。主力商品はWindowsやMicrosoft Officeの操作スキルを身につけるソフトウェアで、全国の大学生の多くが利用している。大学ではICT(情報通信技術)を活用した反転授業の導入が進んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術従来の「ナレロー」は個々人のコンピュータにインストールして利用するため、コンテンツの柔軟な提供やシステムの最新状態の保持ができず、学習ログの共有もできないことから反転授業に対応できなかった。
  • その他教職員が学生の学習進捗状況を把握できず、学生の学習効果を高める仕組みづくりが必要だった。

やったこと

「ナレロー」をクラウドプラットフォーム上に配置し、クラウド化を実現した。クラウドのサービス分類ではPaaSにあたる。学生の学習意欲を高めるため、自分の頑張り具合を可視化するグラフ機能とクラス順位を把握できるランキング表示を組み込んだ。大学教職員への訴求のため、岩手大学との共同研究によりパッケージデザインを検討し、アカデミックなイメージを強調した。青森公立大学で情報リテラシー教育に「ナレロー」を使用してもらい、実際の学習効果を客観的に測定して品質の検証を実施した。さらに、岩手大学、高雄師範大学と共同で台湾語版の「ナレロー」を開発し、2018年9月からの運用を目標に準備を進めている。

新しい製品・サービス:学習ソフト「ナレロー」のクラウド版(反転授業に対応し、学習状況の可視化機能を備える)

事業の効果

「ナレロー」のクラウド化により、場所や時間を問わず利用できる環境が生まれた。パッケージソフトと違い輸送コストや在庫リスクがないため、海外展開への道が開けた。学生の学習効果を高める仕組みや、教職員が学習進捗を把握できる機能も実現した。大学での実使用により学習効果の客観的な検証も行われた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の学習ソフト「ナレロー」を2002年からの開発・販売の延長として、クラウド化と海外展開へ広げた流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    18歳人口の減少による市場縮小を認識し、輸送コストや在庫リスクがないクラウドを活かして台湾展開へ向かう強み活用が書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    反転授業への対応できない課題を認識し、学習ログ共有やランキング機能で解決する方向が示されている。ただし数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    岩手大学との共同研究や台湾の高雄師範大学との3者共同開発の記述はあるが、体制や人材の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ターゲットは全国の大学と教職員、学生で、ランキング機能やアカデミックなパッケージ等、選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    台湾語版の開発から2018年9月の新学期運用という目標時期が示されるが、課題解決の詳細な手順は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    学習ソフトの分野自体は一般的だが、クラウド化による反転授業対応や高い付加価値化を図る点が一部うかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    海外展開や地域教育への広がりは触れられているが、雇用創出や波及効果の具体的な記述は乏しい。

  • 費用対効果2

    補助金の投入額や費用対効果を示す数値は書かれておらず、わずかに効果検証の記述がうかがえるのみ。

  • イノベーションへの貢献3

    クラウドやPaaSを活用し、学習ログ共有やランキングなど教育のデジタル化に貢献する方向が読み取れる。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    ICT教育の普及や東南アジア市場への展開が書かれ、成長分野への進出がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国内外でナレローの普及・拡大を目指し、全国の大学での情報リテラシー教育に加え、高等学校や中学校、小学校の教育現場での展開を進める。経済成長が著しい東南アジアなど海外市場の伸長も期待している。

事業者の声

クラウド化により海外展開への可能性が高まった

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。