ものづくり補助金平成26年度情報通信業徳島県

ヘルスケアサービスの事業化に向けた心理学を取り入れた「糖尿病重症化予防プログラム」の開発

株式会社徳島データサービス

この事例のポイント

  • 糖尿病の重症化を防ぐヘルスケアサービスを事業化するため、心理学を取り入れたプログラムを開発する必要があった。
  • 徳島大学病院糖尿病対策センターで開発された「生活習慣改善支援プログラム」をベースに、心理学分野のEQ理論を取り入れた「e-Learning」を機能追加し、「糖尿病重症化予防プログ…
  • 糖尿病重症化予防プログラムの有効性検証を実施し、目標達成率とHbA1c値の関係および HbA1c値の測定結果の平均値を示した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社徳島データサービス
所在地徳島県 徳島市
業種情報サービス業
従業員数306人
資本金1,000万円
設立1980年

事業の背景

糖尿病は重症化すると失明や人工透析、壊疽に至り、最終的に死亡する。合併症の進展が医療費の高額化に拍車をかけており、厚生労働省も重症化防止に取り組む公的医療保険の財政支援方針を示した。糖尿病患者とその予備群は約2,050万人で、適切な治療をせず放置すると透析療法が必要となり、医療費は500万円/人にもなる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術糖尿病の重症化を防ぐヘルスケアサービスを事業化するため、心理学を取り入れたプログラムを開発する必要があった。

やったこと

徳島大学病院糖尿病対策センターで開発された「生活習慣改善支援プログラム」をベースに、心理学分野のEQ理論を取り入れた「e-Learning」を機能追加し、「糖尿病重症化予防プログラム」を開発した。本事業のため、徳島大学病院と共同研究契約を締結し、血液検査装置、EQシステム機器、EQ用e-ラーニングシステムを導入した。被験者を勧誘・選定し(糖尿病、糖尿病予備群)、被験者および関係団体への説明会を開催した。生活指導プログラムを開始し、糖尿病EQプログラム対象者を選定して、糖尿病EQプログラムを開始した。開発と並行して有効性の検証を実施した。

検査測定血液検査装置
その他EQシステム機器
ソフトEQ用e-ラーニングシステム

新しい製品・サービス:心理学を取り入れた「糖尿病重症化予防プログラム」

事業の効果

糖尿病重症化予防プログラムの有効性検証を実施し、目標達成率とHbA1c値の関係および HbA1c値の測定結果の平均値を示した。今後は徳島県で年間200名程度の販売を目指し、5年後には2,000名を目標に販売を伸ばす計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    生活習慣改善支援プログラムをベースに開発したとあり既存取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    糖尿病患者等約2,050万人や医療費500万円/人の市場規模は示されるが、自社の強み・弱みとの関係は書かれていません。

  • 課題の認識と解決4

    重症化による医療費高額化を課題とし、徳島県で年200名、5年後2,000名の目標を示しており、課題と計画の対応が具体的です。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    年200名、5年後2,000名という販売目標は数字で示されるが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていません。

  • 事業を進める体制3

    徳島大学病院との共同研究契約や機器導入は示されるが、実施体制の人員配置や事務処理能力の記載はありません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    糖尿病患者・予備群を対象とし、健康保険者への展開や地域版ヘルスケア協議会の推薦を得る方針が示されています。

  • 事業化までの道筋3

    開発・検証、販売価格・販売ルート・市場調査の実施順序は①〜⑦で示されるが、期間や時期の明示はありません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    糖尿病重症化予防プログラムは新規性がうかがえるが、市場の普及度や高水準の高付加価値化を示す記載は薄いです。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    糖尿病患者約2,050万人、医療費が500万円/人になる課題と、厚生労働省が公的保険の財政支援を示した点が記載されています。

  • 費用対効果2

    医療費500万円/人の数字はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の記載はありません。

  • イノベーションへの貢献3

    EQ理論を取り入れたe-Learningと血液検査装置を組み合わせ、保険者向けヘルスケアサービスに展開する点が記載されています。

政策面70%
  • 成長分野への進出3

    ヘルスケアサービス事業を健康保険者に展開する環境が整ってきたと記され、新分野への進出は読み取れるが構造転換の記載は薄い。

  • 地域経済への波及4

    徳島県の地域版ヘルスケア協議会への推薦を得る計画があり、徳島県を起点に地域での展開が示されています。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

徳島県の「地域版ヘルスケア協議会」での推薦を得て、全国規模でビジネス基盤を持つ企業との連携も視野に入れ、5年後に2,000名の販売を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。