ものづくり補助金平成26年度学術研究、専門・技術サービス業山形県

新型分析計(GC/MS)導入による産業廃棄物分析に特化したサービスの納期短縮とコスト削減

ネクスト環境コンサルタント株式会社

成果同時に測定できる検体数 12本→108本

この事例のポイント

  • 現有の機器では1,4-ジオキサンと塩化ビニルモノマーの分析精度が十分でなく、外注で対応していた。
  • 1,4-ジオキサンと塩化ビニルモノマーの分析を可能にするため、精度の高い新型ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)を導入した。
  • 同時に測定できる検体数 12本→108本。新型GC/MSの導入により1,4-ジオキサンと塩化ビニルモノマーの社内分析が可能になり、外注費用が削減された。

事業者のプロフィール

事業者名ネクスト環境コンサルタント株式会社
所在地山形県 米沢市
業種技術サービス業
従業員数10人
資本金1,000万円
設立2005年

事業の背景

当社は計量証明事業所として様々な分析を行ってきたが、東日本大震災の影響で平成23年度の売上が大きく減少した。これを機に産業廃棄物の分析に特化したサービスを開始し、業績が安定して増収を図ることができた。自社Webサイト「産廃分析ドットコム」で検体を募る営業手法に変えたことで、全国から多くの顧客を得ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現有の機器では1,4-ジオキサンと塩化ビニルモノマーの分析精度が十分でなく、外注で対応していた。
  • コスト・採算外注対応のため納期遅延やコスト増が生じていた。

やったこと

1,4-ジオキサンと塩化ビニルモノマーの分析を可能にするため、精度の高い新型ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)を導入した。この新型GC/MSは従来の分析計と比べて100倍以上の高感度を有し、JIS等で規定された「ヘッドスペース-GC/MS法」を採用できるようになった。導入機は最新モデルのため、性能を引き出す講習会を受講した。標準溶液を用いた試運転で、現有機と新型GC/MSの比較測定を行い、測定能力の確認・向上を図った。

検査測定新型ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)

事業の効果

  • 同時に測定できる検体数 12本→108本
  • 感度 1倍→100倍

新型GC/MSの導入により1,4-ジオキサンと塩化ビニルモノマーの社内分析が可能になり、外注費用が削減された。現有機との比較で分析時間が想定以上に短縮し、同時測定できる検体数が増えたことで分析時間を大幅に削減できた。専用ソフトによりパソコン操作で設定が可能になり、分析者の技量に左右されず精度の高い結果が出せるようになった。流量コントロールシステムによりヘリウムガスの消費量が抑えられ、分析コストが低減した。さらに現有機よりコンパクトになり省スペースと作業効率が向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    産業廃棄物分析への特化とWebでの全国営業は過去の取組の延長として読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    同業者が少ない分析項目への特化や『産廃分析ドットコム』で全国から受注した点が、強みと市場環境の関係として具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    外注による納期遅延やコスト増という課題を示し、新型GC/MS導入で社内分析が可能になり外注費用が削減できたと成果まで書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    同時測定検体数が12本から108本に増えたと数字で示され、分析時間の大幅削減も書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員10名や講習会受講は書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    1,4-ジオキサン等の分析精度と高感度、全国からの顧客獲得など、選ばれる理由と顧客層が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    講習会受講や標準溶液による比較測定、SEO対策や顧客訪問など今後の進め方は書かれているが、スケジュールは明確ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    産廃分析で同業者が少ないことや、ヘッドスペースGC/MS法を採用できる高感度化が、同分野で高水準の分析を図る内容として読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    分析精度向上や産廃分析の全国対応がうかがえるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    投入設備による同時測定数9倍、ヘリウム消費抑制による分析コスト低減など、効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    専用ソフトによる操作の簡便化や流量制御はうかがえるが、サプライチェーンや地域のイノベーションへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    山形県米沢市の事業者であることは分かるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在Webサイトを通じて北海道から沖縄まで全国から受注している。今後もインターネット取引は増えると予想されるためSEO対策などサイト運営に力を注ぐ。受注顧客はほぼリピーターのため、直接訪問による地道な営業で顧客の固定化に取り組む。産業廃棄物の分析項目追加や基準値の厳格化にも対応し販路拡大を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。