ものづくり補助金平成26年度情報通信業山形県

当社開発のARアプリ「ARISAR」を活用した地域産業の活性化

株式会社J P D

この事例のポイント

  • 従来のARISARシステムは機能と認識幅に制約があり、印刷物や商品をマーカー登録するには限界があった。
  • 従来のARISARシステムに4つの新機能を追加した。
  • マーカー機能の充実により多くの商品を登録できるようになり、行政の観光PR、企業の会社案内、小売・営業の販売促進など幅広い分野で活用できるサービスを確立した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社J P D
所在地山形県 新庄市
業種インターネット付随サービス業
従業員数20人
資本金1,000万円
設立1999年

事業の背景

当社はテレビCMやブライダル映像演出、学校関係などの各種コンテンツを制作しているが、少子化などの影響により業績低迷が予測されていた。そのため当社の事業を活かすツールとして、平成24年にAR技術を用いたアプリ「ARISAR(アライザー)」を開発した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術従来のARISARシステムは機能と認識幅に制約があり、印刷物や商品をマーカー登録するには限界があった。
  • 人手・技能アプリのダウンロードや操作方法が難しく、年配者には抵抗を感じる人もいた。
  • 生産能力少子化などの影響で業績低迷が予測されていた。

やったこと

従来のARISARシステムに4つの新機能を追加した。①マッピング機能はAR独自の画像解析によって認識可能領域への動画マッピングを可能にする。②マルチフレーム機能は従来のフォトフレームを最大3つまで選択できるようにする。③エディタの追加機能は装飾テキストやリンクのAR アプリ内への表示を可能にする。④3DCG機能は3DオブジェクトをARアプリ内に表示することを可能にする。あわせてUI/UXを変更・リニューアルして操作しやすくし、マーカー機能の認識幅を広げるなど既存機能の充実も図った。

新しい製品・サービス:AR アプリ「ARISAR」のバージョンアップ版(マッピング・マルチフレーム・エディタ追加機能・3DCG機能を追加)

事業の効果

マーカー機能の充実により多くの商品を登録できるようになり、行政の観光PR、企業の会社案内、小売・営業の販売促進など幅広い分野で活用できるサービスを確立した。具体的には、市町村のガイドブック、企業PV、県警の防犯ポスター、新庄まつりポスター、新庄のおみやげ品の印刷物などをマーカー登録し、地域産業の活性化に役立った。今後は展示会やチラシ、名刺を通じた販売促進や、3D機能と地図の連動による誘導などへの展開も見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成24年開発のARアプリ「ARISAR」を機能追加して改良した経緯が書かれ、既存事業との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    少子化による業績低迷の予測は書かれているが、市場動向や自社の強み・弱みとの関係を踏まえた競争優位の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    マーカー登録の限界や年配者の操作の難しさという課題を挙げ、機能追加で解決を図った流れは読み取れるが、高付加価値化や成長の数値目標はない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員20名の会社でコンテンツ制作を行っていることはわかるが、補助事業を遂行する体制の具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    マーカー登録により広告、観光PR、会社案内、販売促進など幅広い用途があり、新庄まつりポスターや市町村ガイドブックなど実績が挙げられている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は展示会での試食・販売やレシピ動画、名刺での商談など展開方針が書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    AR技術を用いて印刷物や商品をマーカー登録する手法で、従来のPRや物販に比べ新たな展開の可能性があると述べられている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    地域の観光PRや新庄まつりのPRに使われ地域産業の活性化の一助になったと書かれているが、雇用や波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献4

    AR画像解析やマルチフレーム、3DCGを搭載し、観光の地図連動や防犯ポスターへの応用など地域のPRに活用されている。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    スマートフォン所有率の高さに触れ、少子化で低迷する業態から広告・観光などへ展開する点はうかがえるが、構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及4

    新庄市のキャラクターのおみやげや新庄まつりのPRなど、最上地域の特性を活かしたARコンテンツが具体的に挙げられている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在はまだ開発途中であるが、今後も機能を充実させARISARの導入を拡大していく。展示会でのレシピ動画やポータルサイトの導線、名刺での動画商談、インバウンド向けの3D・地図連動など新たな展開の可能性に満ちている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。