ものづくり補助金平成26年度製造業山形県

マシニングセンタ導入によるロボット部品加工への参入計画

株式会社原田製作所

成果年間売上高 600万円→1,500万円

この事例のポイント

  • 既存設備では実現できない加工精度と加工範囲を確保する必要があった。
  • ロボット産業への参入に向けて、ターゲットを重量可搬ロボットと自動車生産ライン・スポット溶接ロボットに絞った。
  • 年間売上高 600万円→1,500万円。横型マシニングセンタの導入により加工範囲が広がり、これまで作れなかった大型船舶用油濾過器などの大型製品を製造できるよう…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社原田製作所
所在地山形県 山形市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工,測定計測
従業員数63人
資本金3,600万円
設立1967年

事業の背景

当社はもともと鋳物の砂を研究する会社として設立された。現在は、大型商用船の船舶ディーゼルエンジン用油濾過器の機械加工と組立、ケミカルポンプの機械加工と組立、自動車のシャフト連結部品の加工、電力関連機器の機械加工と組立を行っている。将来を見据えて「ロボット産業」への本格的な参入を目指していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度既存設備では実現できない加工精度と加工範囲を確保する必要があった。
  • 生産能力大型の治具製作と工作精度の向上が求められていた。
  • 生産能力社内の稼働率を維持するため、既存受注に加えて新しい受注を広げる必要があった。

やったこと

ロボット産業への参入に向けて、ターゲットを重量可搬ロボットと自動車生産ライン・スポット溶接ロボットに絞った。大型で加工範囲が広く、高剛性・高精度のマシニングセンタが不可欠と判断し、その全てを満たす横型マシニングセンタを導入した。平成27年11月20日に搬入・設置し、翌年2月15日までにロボット部品の試作と精度検証を実施した。

新しい製品・サービス:ロボット部品の新しい機種の加工

事業の効果

  • 年間売上高 600万円→1,500万円

横型マシニングセンタの導入により加工範囲が広がり、これまで作れなかった大型船舶用油濾過器などの大型製品を製造できるようになった。穴位置公差、真円度、同軸度、直角度、並行度などの精度も測定で満足できる結果が得られ、連続加工時の製品精度や面粗さも向上した。従来機より加工時間が短縮し、位置決め精度が安定した。その結果、生産分野が広がり、稼働率や売上の向上にも寄与し、大型製品の受注が他サイズの受注にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の船舶用油濾過器や自動車部品の加工から、ロボット産業参入へ向けた大型マシニングセンタ導入という流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの詳細は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    重量可搬ロボットやスポット溶接ロボットに絞る方針と、大型加工範囲・高精度が必要との判断は書かれているが、競合との比較や自社強みの分析は具体的でない。

  • 課題の認識と解決3

    既存設備では加工できない大きさへの課題認識と、受注拡大・売上増の方向性は読み取れるが、事業計画の詳細な実効性は示されていない。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    現状年間600万円の売上高を5年後に1,500万円とする具体的な数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員63名や少数精鋭主義の記述はあるが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理能力の具体的な記載は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ロボット部品加工を顧客ターゲットとし、大型可搬ロボットやスポット溶接ロボットに絞ったと書かれているが、選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    平成27年11月20日の搬入・設置から翌年2月15日までに試作と精度検証を行ったとスケジュールが示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大型ロボット部品の高精度加工という分野に絞っている点は読み取れるが、市場の普及度や高付加価値化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    産業用ロボットの出荷台数増加や労働人口減少への言及はあるが、経済波及効果や雇用創出の具体的な記述は少ない。

  • 費用対効果3

    加工時間短縮や稼働率・売上の向上が示されているが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    産業用ロボットの市場拡大に対応する方向性はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明確でない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

今後の展望

産業用ロボットの出荷台数は今後50万台以上に達すると見込まれ、日本製ロボットは世界シェアで首位である。国内でも労働人口の減少により市場拡大は明白であり、当社は産業用の大型可搬ロボットに絞って市場に参入することを目標としている。オペレーター一人当たりの工程時間短縮と加工スピードの向上を図り、より精度の高い製品を受注できるよう技術力を高めていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。