ものづくり補助金平成26年度製造業山形県

最新式洗瓶機の導入による顧客ニーズの多様化への対応強化

月山酒造株式会社

この事例のポイント

  • 一升瓶や720ml瓶が主流だった時代から、小瓶や多様な形状の瓶が増え、現有の洗瓶機では対応しきれなくなっていた。
  • さまざまな形状・大きさの瓶を自動で洗浄できる最新式洗瓶機を導入した。
  • 洗浄が難しかった変形瓶や小型瓶、採算に合わなかった小ロット製品の瓶も自動洗浄できるようになり、リードタイムが短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名月山酒造株式会社
所在地山形県 寒河江市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
従業員数16人
資本金4,000万円
設立1972年

事業の背景

酒類製造業で、山形県内や日本国内に加え、米国など海外へも「銀嶺月山」として輸出している。月山山麓の湧水と地元の米を使い、豪雪地の低温でゆっくり発酵させる環境で酒を造っている。最近は一升瓶の需要が減って小瓶化が進み、若者や女性向けの商品、海外向けの輸出商品、軽量なペットボトルタイプなど、容器の形状が多様化している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力一升瓶や720ml瓶が主流だった時代から、小瓶や多様な形状の瓶が増え、現有の洗瓶機では対応しきれなくなっていた。
  • 人手・技能対応しきれない瓶は人の手で洗浄しており、作業に手間がかかっていた。
  • コスト・採算小ロット製品は洗瓶の効率が悪く、採算ベースに合わない状況だった。

やったこと

さまざまな形状・大きさの瓶を自動で洗浄できる最新式洗瓶機を導入した。ラベル付き回収瓶、プリント瓶、特殊形状瓶の自動洗浄が可能になった。洗浄に使う水、蒸気、電気を削減する省エネ機能を搭載した。自動濾過装置により、剥離したラベル屑などのゴミを槽内から除去し、目詰まりを防止できるようにした。これにより作業のリードタイム短縮と生産効率の向上を図った。

加工機最新式洗瓶機

事業の効果

洗浄が難しかった変形瓶や小型瓶、採算に合わなかった小ロット製品の瓶も自動洗浄できるようになり、リードタイムが短縮された。省エネ機能によって洗浄にかかっていたエネルギーコストが削減された。人の手が触れなくなったため衛生面も改善された。さまざまな瓶の形状・素材・色の洗浄が可能になり、若者、女性、海外市場を狙った新商品開発の可能性が広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来の一升瓶・720ml瓶中心から小瓶化や多品種化へ移る流れが書かれ、洗瓶機導入がその延長にあることはうかがえるが、経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    若者・女性向けや海外輸出向け商品、米国での評判など市場動向は書かれているが、競争優位性と自社の強み・弱みの関係は具体的に述べられていない。

  • 課題の認識と解決4

    手洗いで対応しきれない小ロット・多形状瓶の課題を明示し、自動洗浄と省エネで解決する流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    リードタイム短縮や生産効率向上は述べられているが、付加価値額や賃上げの目標値、数値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    事業の遂行体制や人材、事務処理体制について記載はなく、従業員16名という規模のみがうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客ターゲットは若者・女性・海外と明確で、多様な瓶に対応する製品面の価値も書かれているが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として低アルコール商品やデザイン重視の開発が挙げられているが、導入後のスケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    小瓶化や低アルコール、限定品など日本酒の多様化に対応する点は読み取れるが、高付加価値化や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    和食ブームによる海外需要の高まりや地域の酒造りに触れているが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    省エネによるエネルギーコスト削減や衛生面の改善は書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動洗浄機による機械化は書かれているが、先端的なデジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    豪雪地帯の湧水や地元の米を使う地域資源型の酒造りが書かれているが、雇用創出や地域経済成長への寄与は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

若者や女性に好まれる低アルコールで少量の商品や、見た目を重視した瓶・ラベルのデザインなど、トータルで考えた商品開発を進める。海外向けの小ロット商品や観光客向けのお土産品など、市場開発の余地がまだある。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。