ものづくり補助金平成26年度製造業福島県

レーザー加工機で切り開く、次世代のアクリル加工技術

株式会社和光プロセス

この事例のポイント

  • 既存の設備・技術では大型で複雑なデザインへの対応に限界があった。
  • 最大で高さ2000mm×幅3000mmのエリアでの加工が可能なテーブル型レーザー加工機一式を導入した。
  • アイスメルトカットにより、アクリル板の透明度を保ったまま加工できるようになり、品質が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社和光プロセス
所在地福島県 福島市
業種印刷・同関連業
技術分野デザイン,表面処理
従業員数30人
資本金800万円
設立1987年

事業の背景

当社は製版のほか、顧客のあらゆるニーズに応えられるよう設備と技術を広げてきた。既存の取引先は広告代理店や印刷会社、アクリル販売業者である。LED導光板を使った看板や広告製作物は市場として今後の成長が期待でき、マーケットにはまだ未熟な面があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存の設備・技術では大型で複雑なデザインへの対応に限界があった。
  • 品質・精度ドリルカットではアクリル板の透明性が活かせず、刃物の削り跡が残るなど品質面で課題があった。
  • 納期・工程厚みのあるアクリルの切り文字は全て外注しており、加工におよそ2日かかっていた。
  • 生産能力小サイズの材料はドリルの摩擦で動いてしまい、端材を有効活用できなかった。
  • 納期・工程切り文字などを外注すると日数がかかり、短納期に対応できなかった。

やったこと

最大で高さ2000mm×幅3000mmのエリアでの加工が可能なテーブル型レーザー加工機一式を導入した。ドリルカットとレーザーカットの特性を生かし、当初は両者を別々の工程で組み合わせていたが、両方のカッティングを融合させたデザイン手法を構築した。レーザー加工の「アイスメルトカット」により、アクリル板の透明度を損なうことなくカッティングできるようになった。これにより、これまで外注していた厚みのあるアクリルの切り文字を内製化し、小サイズのパーツも加工できるようになった。

加工機テーブル型レーザー加工機一式

新しい製品・サービス:アクリル加工技術を用いた、様々な大きさや形の付加価値の高い商品(LED導光板を使った看板・広告製作物を含む)。

事業の効果

アイスメルトカットにより、アクリル板の透明度を保ったまま加工できるようになり、品質が向上した。これまで困難だった加工が可能になり、作業の幅が広がった。厚みのあるアクリルの切り文字を内製化したことで、加工日数が短縮され、その日のうちに製作・発送できるようになった。既存取引先に新しい商品を提案できるようになり、業務の拡大につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の製版業務からアクリル加工へ広げる方針が述べられ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    LED導光板のマーケットは未熟で成長が期待できると述べ、早期参入による価格優位性に言及しているが、自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    切り文字の外注による加工日数およそ2日や端材の無駄、ドリルカットの品質課題が示され、内製化で解消する流れが読み取れるが、事業計画の数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性32%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    アクリル加工で透明度を保ち小サイズ部品も加工できる点や、既存取引先への新商品提案という顧客像が述べられているが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    平成25年度から26年度にかけてドリルとレーザーの融合を進めた経緯はあるが、今後の遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    LED導光板を使ったアクリル加工は市場が未熟で、早期参入による価格的な優位性を狙う高付加価値化の方針が具体的に示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    広告代理店や印刷会社、アクリル販売業者との取引拡大が述べられているが、国が補助する理由となる波及効果の記述は乏しい。

  • 費用対効果2

    加工日数がおよそ2日から当日発送に短縮されたと書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザー加工機の導入とアイスメルトカットによる新技術は示されるが、地域やサプライチェーン全体へのイノベーションとしての記述は弱い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    福島市の企業であることは示されるが、地域の特性を活かして雇用や地域経済を牽引する記述は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存・新規の顧客に付加価値を付けた商品を提案していく。機器導入により、既存の製作物に新しい種類の商品を製造できるようになり、アクリル販売業者にも付加価値のある商品販売を提案できるようになる。今後はこの仕組みを利用して様々な大きさや形の商品を開発していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。