ものづくり補助金平成26年度製造業福島県

高齢者の健康と長寿のため「全国164の国立病院」の献立を新調理システムで調理する。

株式会社信濃屋

成果加熱調理後90分以内に3℃まで冷却する。

この事例のポイント

  • 早朝に作業が集中し、スタッフの確保が難しい。
  • 全国164の国立病院で採用されている献立を、レシピに従って調理した。
  • 加熱調理後90分以内に3℃まで冷却する。クックチルの導入で、製造ラインをカバーする設備を整え、工場スペースを有効に使えるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社信濃屋
所在地福島県 福島市
業種食料品製造業
従業員数110人
資本金1,000万円
設立1980年

事業の背景

株式会社信濃屋は福島市で、宅配やデイサービス施設向けの弁当を1日400食ほど製造・販売している。安否を確認しながら弁当を届ける仕事は社会的な使命を帯びてきた。福島市の高齢者人口は年に約1000人ずつ増えており、ひとり暮らし世帯や在宅療養者も少なくない。

課題と取り組み

抱えていた課題

やったこと

全国164の国立病院で採用されている献立を、レシピに従って調理した。本社に急速凍結庫、真空包装機、プレハブ冷凍庫と冷蔵庫を導入し、炊飯センターには浸漬充填装置(自動配米)、パッチ式釜洗浄機、反転ほぐし機を導入した。加熱調理後90分以内に3℃まで冷却し、冷蔵庫で5日、冷凍庫ではさらに長く保存できるようにした。弁当の納品当日に炊き上がったライスと、あらかじめ調理した副菜を温めて盛り付け、配送できる体制を整えた。

加工機急速凍結庫
加工機真空包装機
その他プレハブ冷凍庫・冷蔵庫
加工機浸漬充填装置(自動配米)
加工機パッチ式釜洗浄機
加工機反転ほぐし機

新しい製品・サービス:新たな調理法「クックチル」による健康と長寿に特化した献立。

事業の効果

  • 加熱調理後90分以内に3℃まで冷却する。
  • 冷蔵庫で5日間の保存が可能。

クックチルの導入で、製造ラインをカバーする設備を整え、工場スペースを有効に使えるようになった。1日あたりの機械稼働率が上がり、製造量の大幅な拡大も見込める。一度に多くの材料を仕入れられ、スケールメリットでコストを圧縮できるようになった。日中に作業を集中させやすくなり、労務管理と柔軟な勤務体系が整って労働環境も改善した。販売力・収益力が強まり、新たな雇用の創出や賃金アップにつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    事業は宅配・デイサービス向け弁当の製造販売と読み取れるが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置付けは記載されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    福島市の高齢者人口が年約1000人増えている点や、国立病院の献立を使う信頼性に触れており、外部環境と強みの関係がうかがえる。

  • 課題の認識と解決4

    早朝作業の集中、スタッフ確保の難しさ、工場スペース不足という課題を挙げ、クックチル導入で解決を図る流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    1日あたり機械稼働率アップで製造量の大幅拡大を見込むとあるが、数値目標や賃上げ目標の具体的な数字は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    労務管理や品質管理体制の充実に言及するものの、人材配置や事務処理体制の具体的な記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高齢者向け減塩・低カロリーの献立が特長で、問い合わせや注文が寄せられている点など、ターゲットとニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として福島市ほか県北への弁当需要開拓を挙げるが、スケジュールや課題解決の具体的な方法は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高齢者向け健康弁当の分野で、減塩や国立病院の献立を用いる差別化は見えるが、市場の普及度や高水準の高価格化の根拠は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    新たな雇用の創出や労働分配アップに触れ、社会的使命として高齢者の食を支える点が書かれているが、波及効果の定量的記述はない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は書かれておらず、販売力・収益力の強化との記述にとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    クックチルという新たな調理方法の導入は書かれているが、先端的なデジタル技術の活用や地域サプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    福島市ほか県北で高齢者人口が10万人を超える地域特性を活かし、弁当需要を開拓して雇用創出につなげる方針が書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

健康と長寿に特化した献立をクックチルで調理する体制が整った。福島市ほか県北を中心に弁当の需要を開拓していく。高齢者専用施設や賃貸住宅から問い合わせ・注文が寄せられており、国立病院と同様の献立であることから、さらに多くの引き合いが見込まれる。

  • 目標:1日400食ほど製造・販売している(現状の数字で、効果の前後比較ではない)。

事業者の声

健康的で美味しいメニューが特長です。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。