ものづくり補助金平成26年度製造業茨城県

薄肉航空機部品のワンチャック加工化による精密かつ高速機械加工の達成

株式会社 ヤハタ

この事例のポイント

  • 従来は磨き加工を専門としており、機械加工は外注せざるを得なかった。
  • コンピュータ制御による工具自動交換機能を備えた複合加工機「マシニングセンタ」を導入した。
  • マシニングセンタの導入により、ワンチャックで三次元の機械加工ができるようになり、作業効率と加工精度が格段に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ヤハタ
所在地茨城県 筑西市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数40人
資本金1,000万円
設立50年

事業の背景

株式会社ヤハタは金属部品の磨きを専門に請け負い、創業50年を数える。主力は自動車部品で、デジタルビデオカメラ、生産用機械、医療用具の部品製作の仕上げ工程を担っている。磨きの腕を見込んだ顧客から機械加工の要望が寄せられ、航空機部品の受注に向けた打診も受けている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来は磨き加工を専門としており、機械加工は外注せざるを得なかった。
  • 納期・工程外注した機械加工は輸送などに時間がかかっていた。
  • 品質・精度旧来の切削加工機では加工面の角度が変わるたびに工作物を付け替えたり工具を交換したりしなければならず、その度に誤差が生じていた。

やったこと

コンピュータ制御による工具自動交換機能を備えた複合加工機「マシニングセンタ」を導入した。これにより、磨きで仕上げた部品に穴開けや切削などの機械加工を施せる体制を整えた。自動車ヘッドライト用部品を製作する際の穴開けや切削を社内で行えるようになった。工作物を取り付けたまま三次元のさまざまな角度から加工できるため、作業効率と加工精度が大きく向上した。航空機部品の加工では、薄肉部分の固定でも一度の固定で多方面の切削加工を精密かつ高速に行う体制を目指している。

加工機マシニングセンタ

事業の効果

マシニングセンタの導入により、ワンチャックで三次元の機械加工ができるようになり、作業効率と加工精度が格段に向上した。外注していた機械加工を内製化できたため、輸送などに割いていた時間を短縮でき、コストダウンも実現した。磨きに加えて機械加工の技術を持つことで、今後は航空機部品を含む多様な素材や部品に対応できる体制の構築につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    長年の磨き加工の技術蓄積から機械加工へ広げ、航空機部品受注を目指す経緯が具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    チタン・マグネシウムなど加工が難しい素材に対応できる強みと、発注元からの高い技術力への信頼が記載されている。

  • 課題の認識と解決3

    ワンチャック加工で誤差や外注輸送の時間を減らす課題認識はあるが、高付加価値化の数値目標は示されていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていないが、作業効率とコストダウンを実現したとの記述がある。

  • 事業を進める体制3

    社員を研修に行かせて技術向上を図っていると書かれているが、体制の人数や事務処理面の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ボーイング社向け部品への打診や航空機部品の要求水準が示されているが、顧客ターゲットの整理は限定的。

  • 事業化までの道筋3

    磨きから機械加工まで一貫体制を確立する方向性は示されているが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    航空機部品の薄肉・精密加工の高付加価値性は読み取れるが、分野の普及度や価格の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の雇用や波及効果への言及は薄く、航空機部品という産業分野に関わる点がわずかにうかがえる程度。

  • 費用対効果2

    輸送時間の短縮やコストダウンは書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    マシニングセンタによる自動工具交換など新技術の導入はあるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    航空機部品など成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    筑西市の工場から技術を活かして航空機部品に展開する点は読み取れるが、地域経済の牽引への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

磨きの技術に機械加工を加えた一貫生産体制を確立し、航空機部品の受注を目指す。自動車部品での加工経験を積み、航空機部品受注の体制を整える段階に入ったと考えている。

事業者の声

我々は磨きについてはプロフェッショナル集団ですが、マシニングセンタの操作は初めて。作業効率をさらに高めるため、社員を積極的に研修に行かせるなど、技術向上を図っています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。