回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
株式会社磯村製作所
成果同MCに置くパレットは40個
| 事業者名 | 株式会社磯村製作所 |
|---|---|
| 所在地 | 愛知県 名古屋市 |
| 業種 | 輸送用機械器具製造業 |
| 技術分野 | 精密加工 |
| 従業員数 | 24人 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 設立 | 1980年 |
株式会社磯村製作所は愛知県名古屋市で、機体やエンジンの機械加工を主力とする会社である。長く三菱重工業などから部品加工を受注してきた。日本の航空機産業は三菱重工業グループが開発する国産小型ジェット旅客機MRJを念頭に成長が期待されていた。一方、近年は仕事量が増え続け、どうさばくかが悩みだった。
抱えていた課題
やったこと
平成25年度補正のものづくり補助金を活用し、5軸制御の立型マシニングセンター「MAM72―35V」を導入した。同時に、それを動かす生産システムを構築した。生産システムでは、加工対象物の切削条件などをプログラム化し、同MCに置くパレット40個で加工の順番も決めている。工具の寿命管理や欠損対策では工具にICチップを搭載し、過去の加工履歴から寿命を予測して、ある程度まで削ったら自動で新しい工具に置き換えるようにした。さらに、IoT技術を活用し、切削方法や順番、材料、形状といった加工情報を複数の拠点間でリアルタイムに把握するシステムの開発も始めている。平成28年6月には同じ仕様のMCをもう一台導入し、生産能力に余裕を持たせた。
| 加工機 | 5軸制御の立型マシニングセンター「MAM72―35V」 |
|---|---|
| 加工機 | 同仕様の立型マシニングセンター(2台目) |
| ソフト | 工具ICチップ搭載の工具管理の仕組み |
| ソフト | 生産システム(加工プログラム・パレット管理) |
5軸制御のMCと生産システムの導入で、生産効率が格段に向上した。夜間の無人操業が実現すれば工場の24時間稼働も可能になり、長時間連続加工を目指せる体制が整った。2台のMCにより生産能力に一定の余裕が生まれ、部品生産の安定化につながる見込みである。工具寿命の予測や加工情報の共有により、機械が稼働しない時間を減らす取り組みも進んでいる。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
平成25年にものづくり補助金を活用し、5軸MCと生産システムを導入したとあり、航空機部品加工を主力とする事業の延長線上にある取組とうかがえる。
三菱重工グループのMRJ量産や米ボーイング機部品の受注増に触れており、外部環境は読み取れるが、自社の強みを数値で示す記述は薄い。
仕事量増加で昼のみの勤務体制では対応できないという課題を示し、24時間稼働の無人操業やMC2台体制で生産能力を上げる具体策が書かれている。
24時間稼働を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、目標の数値も記載がない。
社長の決断と従業員24人の体制、工場の生産システム構築の記述はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述は少ない。
多品種少量の航空機部品を扱い、大手メーカーから全体仕上げ能力を求められるという顧客ニーズは読み取れるが、選ばれる理由の整理は薄い。
IoTによる複数拠点でのリアルタイム情報把握や工具寿命予測の開発など中長期の取組が書かれているが、スケジュールや解決方法の詳細は不明。
公開されている事例からは読み取れません。
航空機部品の機械加工は高付加価値の分野とうかがえるが、高価格化の数値や市場での位置づけは書かれていない。
航空機産業を今後の成長産業と位置づけ、MRJやボーイング機の部品加工に関わる点は示されているが、波及効果や雇用創出の数値はない。
補助金額や付加価値額の増加、生産性向上の数値は示されず、費用対効果はわずかにうかがえる程度である。
IoTを活用し複数拠点の加工情報をリアルタイムに把握するシステムや、工具ICチップによる寿命予測など、デジタル技術の活用が具体的に書かれている。
成長産業とされる航空機分野への生産能力拡大として構造転換に資する可能性はうかがえるが、経済構造への言及は明確でない。
名古屋市の企業である点は読み取れるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用創出についての記述は乏しい。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
MRJの量産段階に備え、ボーイングの次世代大型機などの受注も視野に入ってきた。
「工場を24時間稼働にできないか」
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。
効果:半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分
制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。
効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった