ものづくり補助金平成26年度製造業栃木県

加工支援ソフトウェア(CAD/CAM)を活用した自動車競技用高難度部品の短納期納入実現

株式会社三栄マシニング

成果サンプル品加工においてサイクルタイムが42%削減

この事例のポイント

  • 顧客から求められる短納期に対応できず、受注を逃していた。
  • 3次元加工支援ソフトウェア(CAD/CAM)を選定・導入し、既存の切削技術をソフトウェアに活用した。
  • サンプル品加工においてサイクルタイムが42%削減。5軸マシニングセンターでの同時5軸加工が実現し、加工能率が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社三栄マシニング
所在地栃木県 上三川町
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数12人
資本金2,000万円
設立1981年

事業の背景

当社はモータースポーツ部品の高難度品を受託加工しており、加工依頼先から今まで以上の短納期対応を求められていた。総削り品の需要が極めて多い一方、加工時間の短縮が課題となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程顧客から求められる短納期に対応できず、受注を逃していた。
  • 生産能力モータースポーツ部品の総削り品は加工時間が長く、短納期対応が難しかった。

やったこと

3次元加工支援ソフトウェア(CAD/CAM)を選定・導入し、既存の切削技術をソフトウェアに活用した。同時5軸加工を可能とする5軸マシニングセンターを用い、試し加工用データを作成して加工条件の改善を行った。メーカーの助言を受けて加工方法と加工条件を調整し、制御装置のパラメータを修正して寸法精度と機械動作の正確性を検証した。成果測定用のサンプル品で同時5軸加工を行い、加工時間の削減を確認した。

ソフト3次元加工支援ソフトウェア(CAD/CAM)
加工機5軸マシニングセンター

事業の効果

  • サンプル品加工においてサイクルタイムが42%削減
  • 受注後日数 6日→3日
  • 既存加工時間比で加工時間を20%削減
  • 事業完了後の3年目で年間600万円の売上増が見込める

5軸マシニングセンターでの同時5軸加工が実現し、加工能率が向上した。サンプル品では加工時間が短縮され、受注後日数も6日から3日に短縮できた。顧客の要求する短納期体制が整い、航空機関連部品や エネルギー関連部品の新規引き合いも生まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の切削技術を活かしCAD/CAM導入で短納期対応を図る方針が示されるが、過去の取組との一貫性を裏付ける記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    顧客から短納期を求められている状況と、受注後日数を6日から3日に短縮し競争優位を確立する狙いが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    課題の短納期要求に対し、サイクルタイム42%削減、受注後日数6日から3日への短縮と数値目標が設定されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間600万円の売上増、約500万円の売上増と数値目標があるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    メーカーや技術者の助言を受けながら進めた記述はあるが、人材配置や事務処理体制についての具体的な記載は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    モータースポーツ部品の総削り品需要が多いことや顧客の短納期要求など、ニーズの裏付けが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    ソフト導入後の加工条件改善や試し加工、パラメータ調整など遂行方法が段階的に記載され、今後の営業強化も示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    航空機関連やエネルギー関連部品への展開が述べられ、高付加価値化の方向性はうかがえるが、高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用2

    モータースポーツ界の発展への寄与に触れるのみで、経済波及効果や雇用創出の具体的な記述は見当たらない。

  • 費用対効果4

    ソフト導入の効果として年間約500万円から600万円の売上増が示され、投資に対する効果が数値で読み取れる。

  • イノベーションへの貢献4

    3次元CAD/CAMを用いた5軸同時加工の導入と短納期体制という先端的なデジタル技術活用が具体的に記載されている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    エネルギー関連部品加工への展開が述べられ、わずかに成長分野への進出がうかがえるが、構造転換との関連は明記されていない。

  • 地域経済への波及2

    栃木県上三川町の地域企業であることは示されるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長への記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本事業により現状の納期より約200%短縮が可能となり、受注増加を見込む。今後、同分野の営業強化により新たな販路を開拓する計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。