ものづくり補助金平成26年度製造業栃木県

デジタル印刷機に対応した「フラットプレスマシン」の開発

高塩技研工業株式会社

成果平面精度(誤差) 5㎛→2㎛

この事例のポイント

  • ハーフカットの機械操作にはカット圧力の調整に熟練技術が必要で、台の平面精度が±5㎛程度と低いため調整が難しかった。
  • 新たに平面研削盤GS-52PFⅡ(黒田精工)を導入し、金属の平面加工の精度を高めた。
  • 平面精度(誤差) 5㎛→2㎛。平面精度が±5㎛から±2㎛以内に向上し、ハーフカットのカット圧力調整が容易になった。

事業者のプロフィール

事業者名高塩技研工業株式会社
所在地栃木県 那須塩原市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数21人
資本金1,000万円
設立1972年

事業の背景

当社は薄物素材を加工する機械の設計・製造と加工技術の研究開発を行っている。自社開発機械の主なユーザーはシールラベル印刷業者で、売上のおよそ半分を占めている。近年はシールラベル印刷業界でも印刷機のデジタル化が急速に進み、小ロット対応へのニーズが高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ハーフカットの機械操作にはカット圧力の調整に熟練技術が必要で、台の平面精度が±5㎛程度と低いため調整が難しかった。
  • 新製品・新技術デジタル印刷機はアナログ印刷機より小型なため、後工程のフラットプレスマシンも小型化し、小型部品でも効率よく加工できる必要があった。

やったこと

新たに平面研削盤GS-52PFⅡ(黒田精工)を導入し、金属の平面加工の精度を高めた。表面研削(研磨)加工を行った結果、±2㎛以内の平面精度を実現した。機械の小型化により50㎜〜520㎜の小さい原材料の加工に対応できるようにした。デジタル印刷機など前工程の機械との接続性も確保した。ハーフカットを行うフラットプレスマシンを開発し、2017年に製品化した。

加工機平面研削盤GS-52PFⅡ(黒田精工)

新しい製品・サービス:ハーフカットを行う小型のフラットプレスマシン

事業の効果

  • 平面精度(誤差) 5㎛→2㎛

平面精度が±5㎛から±2㎛以内に向上し、ハーフカットのカット圧力調整が容易になった。機械の小型化により50㎜〜520㎜の小さい原材料の加工が可能になり、デジタル印刷機など前工程の機械との接続性も克服した。2017年の製品化後は薄物素材(約1㎜以下)のカットにも転用でき、シールラベル印刷業界以外の様々な業種・業界で導入が進んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来のオーダーメイド機械の設計・製造と、シールラベル印刷向け機械の売上比率(約半分)が事例に示され、既存事業との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    デジタル印刷機の小型化・小ロット化というニーズ変化への対応が書かれているが、競合との比較など競争優位の根拠は具体的には示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    後工程の厚み精度不足という課題を特定し、研削盤導入で±5㎛を±2㎛以内にしたと数値で示され、課題解決が明確。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は事例に示されておらず、わずかに製品化後の導入進展がうかがえるのみ。

  • 事業を進める体制3

    従業員21名、研究開発を行う会社と書かれているが、事業遂行体制や事務処理能力の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    シールラベル印刷業者への提供、薄物素材(約1㎜以下)への転用可能性など、顧客ターゲットと製品価値が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    2017年の製品化、2019年の社長就任など時系列は示されるが、中長期の遂行スケジュールや検証方法の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    デジタル印刷機対応の後工程機械という分野で、小型化と±2㎛の高精度加工を実現した点が具体的に示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    薄物素材加工が食品パッケージや家庭用品など幅広い業界に導入が進むとあるが、波及効果の定量的な裏付けは薄い。

  • 費用対効果2

    投資額や費用対効果の数値は示されておらず、製品化後の導入進展がわずかにうかがえるのみ。

  • イノベーションへの貢献3

    ロボット産業等の製造ラインに組み込める製品開発への言及があるが、具体的なデジタル連携やサプライチェーン貢献は示されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    デジタル印刷機への対応とロボット産業への展開が将来展望として触れられ、構造転換への言及がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2022年に会社創立50周年を迎える。ロボット産業等の製造ラインに組み込める自社製品を開発し、創業以来培った技術開発力を強みに様々なものづくりに貢献していきたいと考えている。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。