ものづくり補助金平成26年度製造業群馬県

自動車内装部品の加飾ステッチ縫製を特殊ミシンにより実現する

株式会社桐生ソウイング

成果縫いヨタリは、クオリティは80%向上

この事例のポイント

  • 加飾ステッチ縫製で予測される縫いヨタリ、針孔、糸撚り戻り、縫いシワ、縫い目傾きといった技術課題があった。
  • 新たに特殊ミシンを導入し、当社独自技術を織り込みつつ設備改造を行った。
  • 縫いヨタリは、クオリティは80%向上。特殊ミシンの導入と設備改造により、縫いヨタリ・針孔・縫いシワ・縫い目傾きの各技術課題で品質が向上し、工数削減とあわせて…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社桐生ソウイング
所在地群馬県 群馬県太田市
業種繊維工業
技術分野デザイン
従業員数39人
資本金1,000万円
設立1973年

事業の背景

国内の自動車内装部品の加飾ステッチ縫製は一般的なステッチミシンで製造されている。欧米の自動車部品メーカーは特殊ミシンによる斬新な縫い目を多くの車種で採用しており、日本の自動車の内装とは異なるエレガントなインテリア空間を表現している。日本の自動車メーカーも、国内生産の条件を探り始めた。当社は北関東圏に生産拠点を持つ自動車メーカーのTier1内装メーカーを顧客としている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度加飾ステッチ縫製で予測される縫いヨタリ、針孔、糸撚り戻り、縫いシワ、縫い目傾きといった技術課題があった。
  • 生産能力縫製工程の工数削減が課題であった。
  • 新製品・新技術人の手では実現不可能な斬新な縫い目のデザインを実現する必要があった。

やったこと

新たに特殊ミシンを導入し、当社独自技術を織り込みつつ設備改造を行った。加飾ステッチ縫製では設備に頼れる部分を自動工法により脱技化し、工程・廃棄品の削減、設備改造による作業効率アップ、クオリティの向上を図った。縫いヨタリには糸調子皿装置を取り付け、縫われる前の糸の遊びを押さえた。針孔縮小にはエアー冷却装置を取り付けて針の加熱を抑制し、デザインシームミシンと大型電子ミシンで取り組んだ。縫いシワ対策では滑走性を最優先に最適な材質を利用しテーブル交換を行った。縫い目傾きには補助押さえ装置を採用して圧力を増加させ表皮材を固定した。

加工機特殊ミシン
加工機大型電子ミシン
加工機デザインシームミシン
その他エアー冷却装置
その他糸調子皿装置
その他補助押さえ装置

新しい製品・サービス:人の手では実現不可能な斬新な縫い目のデザインを持つ加飾ステッチ縫製

事業の効果

  • 縫いヨタリは、クオリティは80%向上
  • 17%ほどのコストダウン
  • デザインシームミシンでは27%、大型電子ミシンでは44%ほどの針孔縮小
  • テーブル交換の結果、約42%ほどのクオリティ向上
  • 約21%のクオリティ向上
  • 工数削減などからトータルで約61%ものコストダウン
  • 設備の改造前後における技術課題は60%ほど向上

特殊ミシンの導入と設備改造により、縫いヨタリ・針孔・縫いシワ・縫い目傾きの各技術課題で品質が向上し、工数削減とあわせてトータルで約61%のコストダウンを実現した。試作開発の達成度は改造前後の技術課題で60%ほど向上した。今後は自動車の高級グレードや限定車への採用が見込まれ、2021年8月期には売上を約10倍に伸ばす予測である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    自動車関連の縫製として過去の取組との関係は一部うかがえるが、経営戦略上の位置づけは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    欧米と日本の内装品質の差や大手自動車メーカーへのアプローチが書かれ、強みの説明はあるが数値による裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    縫いヨタリ・針孔・糸撚り戻りなど課題を列挙し、改造前後で60%向上、トータル約61%コストダウンと具体的な効果が書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    2年目から量産開始を想定し、2021年8月期に730万円から約7,260万円ほどへの売上増を予測すると数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員39人や事業内容は書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の詳細は明記されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高級車の上級グレードや限定車向けに斬新な縫い目を提供する点と、ドアトリムを対象とする点が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    ドアトリムで試作を開始し2年目から量産、という流れは書かれるが、中長期の課題検証の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    特殊ミシンによる人の手では実現不可能な縫い目で、針孔縮小は44%ほど、クオリティは80%向上と高水準の高付加価値化が示されている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    国内自動車内装の海外との差や国内生産の探求が書かれ、産業的意義はうかがえるが波及効果の数値は薄い。

  • 費用対効果4

    投資に対し、トータルで約61%のコストダウン、クオリティ向上など費用対効果を示す数字が複数書かれている。

  • イノベーションへの貢献2

    自動工法による脱技化や最先端の特殊ミシンが書かれるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    群馬県太田市の企業で北関東の生産拠点を顧客とする点はうかがえるが、地域経済への効果は明記されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

試作を経て2年目から量産開始を想定し、ドアトリムを対象に生産体制の拡大を図る。大手自動車メーカーやそのTier1内装メーカーへのアプローチを進める。医療・介護用品のマットレスカバーなどにも技術を応用する。

  • 目標:売上 730万円→7,260万円

事業者の声

今回のプロジェクトで開発した最先端技術を武器にアプローチを仕掛ける。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。