ものづくり補助金平成26年度製造業群馬県

コンクリート製品の動的評価・測定システムの開発

三和コンクリート工業株式会社

成果市販の二次元振動試験機の約50%ほどの費用で開発

この事例のポイント

  • 震災が相次ぐ中、耐震性・減災性を備えたコンクリート二次製品への需要が高まっており、開発には地震や液状化現象を再現できる設備が必要だった。
  • 二次元振動試験機を導入し、各研究機関に振動数値・地震数値・実験数値等の技術相談を行った。
  • 市販の二次元振動試験機の約50%ほどの費用で開発。二次元振動試験機の導入により、震度6強までの地震や液状化現象を再現でき、耐震性・減災性を備えたコンクリート二次製品の開…

事業者のプロフィール

事業者名三和コンクリート工業株式会社
所在地群馬県 伊勢崎市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野測定計測
従業員数138人
資本金4,800万円
設立1948年

事業の背景

震災が相次ぎ、単なるインフラ整備用のコンクリート製品ではなく、災害時にも人々が安全に暮らせる耐震性・減災性を備えた二次製品への取り組みが業界で必要不可欠になっている。地盤の液状化によるマンホールの浮遊、燃料タンクの倒壊、津波による事務所の流失などの実例もある。半世紀を超えるコンクリート製品製造のノウハウを持つ。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術震災が相次ぐ中、耐震性・減災性を備えたコンクリート二次製品への需要が高まっており、開発には地震や液状化現象を再現できる設備が必要だった。
  • 生産能力大手企業が持つ高価な振動実験設備に当社は不足しており、耐震性・減災性製品の開発には二次元振動試験機の導入が必要だった。

やったこと

二次元振動試験機を導入し、各研究機関に振動数値・地震数値・実験数値等の技術相談を行った。試作した被振動物や耐震性・減災性製品模型を、自社で購入した地震計や特殊大型水槽、レーザー測定器などを用いてシミュレーションを繰り返した。気象庁公式参考データと被振動物の試作品を使った振動試験計測データを検討しながら、振動制御装置の調整を繰り返した。市販の約50%ほどの費用で二次元振動試験機の開発に成功した。

検査測定二次元振動試験機
その他特殊大型水槽
検査測定地震計
検査測定レーザー測定器

新しい製品・サービス:耐震性・減災性を備えたコンクリート二次製品(開発製品の一つであるD・P BOXは防災製品等推奨品に認定された)

事業の効果

  • 市販の二次元振動試験機の約50%ほどの費用で開発

二次元振動試験機の導入により、震度6強までの地震や液状化現象を再現でき、耐震性・減災性を備えたコンクリート二次製品の開発が可能になった。大手企業が持つ高価な振動実験設備を安価に備えることができ、動的評価・測定システムの技術を獲得した。振動試験で実際にシミュレーションを行い強度を確認できることはブランド力向上につながる。関東の営業所・工場と日本全国へのリアルタイムな納品も強みになる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去のデータバックアップ機器や防災製品の開発・販売に触れるが、本事例での事業戦略上の位置づけは明確に示されていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手企業が持つ高価な振動実験設備を安価に自社開発し、大手企業への展示会や意見交換を行うと書かれており、競争上の位置づけがうかがえます。

  • 課題の認識と解決3

    不足していた二次元振動試験機を導入し耐震性製品を開発する課題認識が書かれていますが、高付加価値化の具体的数値はありません。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    2021年5月期に1億2,000万円の売上見込みと書かれていますが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていません。

  • 事業を進める体制2

    関東に4営業所・5工場、グループ会社に運送会社があると書かれ、体制のわずかな記述のみです。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    震災事例や大手企業の高価設備の代替という顧客ニーズの裏付けに加え、D・P BOXが防災製品等推奨品に認定された点が書かれています。

  • 事業化までの道筋3

    2018年5月期に160万円、2021年5月期に1億2,000万円といった段階的な見込みが示されていますが、課題解決方法の詳細は薄いです。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    耐震性・減災性のコンクリート二次製品は、大手企業の高価設備を使わず安価に開発する点で高水準の付加価値化をうかがわせます。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用4

    震災による マンホール浮遊、断水、燃料タンク倒壊などの実例が挙げられ、社会インフラ・防災への貢献の必要性が読み取れます。

  • 費用対効果3

    市販の約50%の費用で二次元振動試験機を開発したと書かれ、費用対効果がうかがえますが、付加価値増加の数値はありません。

  • イノベーションへの貢献3

    振動試験機による地震・液状化の再現という先端的な試験技術が書かれていますが、サプライチェーンへの波及は示されていません。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    防災・耐震製品の開発という成長分野への進出はうかがえますが、日本経済の構造転換に資する記述は明確ではありません。

  • 地域経済への波及2

    群馬県伊勢崎市の工場立地が示されるのみで、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済への言及は薄いです。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存取引先へのデータバックアップ機器販売から始め、大手企業向けの展示会や意見交換会を通じて新しい顧客層を開拓し、2021年5月期には防災製品を含め1億2,000万円の売上を見込む。

  • 目標:2018年5月期には既存取引先へのデータバックアップ機器の販売を中心に160万円を見込む
  • 目標:事業開始5年目となる2021年5月期には、データバックアップ機器に加え燃料タンク関連などの耐震製品、シェルター関連など防災製品を含め1億2,000万円を見込む

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。