ものづくり補助金平成26年度不動産業、物品賃貸業千葉県

LINEやコインパーキングを無人のコインランドリーに活用する

株式会社協同住宅

この事例のポイント

  • 飲食業のようにメールやSNSで「雨の日サービス」を行えないため、無人のコインランドリーでは顧客への情報配信や利用促進が難しかった。
  • コインランドリー機器に「QRコード」の読み取り機を取り付け、LINEとつなげた。
  • LINEやコインパーキングのカード形式・コイン形式の割引システムのいずれにも対応でき、都市型コインランドリーの利便性向上が見込まれた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社協同住宅
所在地千葉県 浦安市
業種不動産賃貸業・管理業
従業員数2人
資本金1,000万円
設立1984年

事業の背景

当社は不動産・建築業を31年営んでいる。東日本大震災で液状化被害を受け、急激な人口流出により不動産業の打撃が大きかったため、2012年にスーパーアルカリイオン水による洗濯という独自のコインランドリーを企画した。現在は浦安市近隣でコインランドリーの多店舗化を図っており、都市部に対応するため店舗は7坪〜15坪の狭小型が特徴である。コインランドリーは雨の日や週末に集中し、平日の晴れの日は極端に売上が上がらない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術飲食業のようにメールやSNSで「雨の日サービス」を行えないため、無人のコインランドリーでは顧客への情報配信や利用促進が難しかった。
  • 新製品・新技術コインランドリーのLINE連携と、都市部で確保が難しい駐車場に対応するコインパーキングとの連携システムの開発が必要だった。

やったこと

コインランドリー機器に「QRコード」の読み取り機を取り付け、LINEとつなげた。LINE上で顧客に配信した情報をQRコードを経由してコインランドリー機器に伝達し、割引サービスができるようにした。前年度のものづくり補助事業で課金時に擬似的にコインを投下する信号を送る仕組みを作っていたため、その点を応用し、QRコードを読み込むバーコードリーダを備え付け、読み取った割引情報で擬似的なコイン投下を行うことで実際の割引サービスになるように開発した。さらに、お客様が使用したQRコードが1度限りの割引になるよう期限設定の制御を行い、お客様ごとに違うQRコードが発行される仕組みも取り入れた。また、コインパーキングとの連動のため、コインパーキングチケットを配布できるシステムを構築した。

ソフトQRコード読取機(バーコードリーダ)
その他洗濯乾燥機・乾燥機用のQRコード連動機器

新しい製品・サービス:コインランドリーにQRコードの読取機を取り付けて割引できるシステム、およびコインパーキング利用の自動車による来店客に対応する駐車料金割引システム。

事業の効果

LINEやコインパーキングのカード形式・コイン形式の割引システムのいずれにも対応でき、都市型コインランドリーの利便性向上が見込まれた。顧客情報を得た人に適宜メルマガ配信を行い、利用度の向上が見込まれる。ふとんやカーペットなど肌に触れる大物の洗濯物にも需要があると思われる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    不動産業31年の経験とコインランドリー多店舗化の計画が記載されているが、事業の位置付けを示す具体的な戦略記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    狭小店舗(7〜15坪)や都市部向けという特徴と、無人運営の弱点を補うLINE連携という対策が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    無人のため雨の日の集客ができないという課題を明示し、LINEとQRコードで割引を配信する解決策を示している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    5年で10店舗、売上拡大という目標はあるが、数値目標や付加価値額の具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員2名であることは書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の詳細は記載されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    共働き家庭への50分洗濯乾燥、アレルギー向けのアルカリイオン水洗濯など、顧客ターゲットと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    5年で10店舗、3店舗の革新的サービス付加など段階的な展開が示されているが、課題検証や遂行スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    無人のコインランドリーにLINEとコインパーキング連携を組み合わせる点は、業界での独自性を示している。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    東日本大震災の液状化被害や人口流出を背景にしているが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    費用対効果を示す投資額や付加価値増加の数値は書かれておらず、利便性向上が見込まれると述べるにとどまる。

  • イノベーションへの貢献4

    QRコードとLINE、駐車場割引を連携させたIT活用で、コインランドリー業界のサービス革新に貢献する内容が具体的に書かれている。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    無人店舗のIT化による業界の変化には触れているが、日本経済の構造転換への言及はうかがえる程度にとどまる。

  • 地域経済への波及3

    浦安市近隣での多店舗化と地域に根ざした展開が書かれているが、地域経済や雇用への波及効果は具体的ではない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

当社が運営するコインランドリー3店舗に革新的サービスを付加して売上を拡大する。5年間で新規店舗を10店舗開店し売上を拡大する。他のコインランドリー事業者にIT化支援を行い売上を伸ばす。

事業者の声

この事業が起点となり、当社の事業展開が大きく変わりました。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。