ものづくり補助金平成26年度製造業千葉県

小型化・複雑化が進む次世代自動車向け電装部品の高精度プレス成形技術の確立

スミテック株式会社

成果人員 5名→2名

この事例のポイント

  • 小型・複雑形状の次世代自動車向け電装部品に対応できる金型設計・精密プレス加工・洗浄の技術が確立していなかった。
  • 材料の特性とプレス加工条件の相関を検討し、小型複雑形状のバスバーに対応したプレス加工条件を見出した。
  • 人員 5名→2名。洗浄工程と検査工程の人員を5名から2名に効率化した。

事業者のプロフィール

事業者名スミテック株式会社
所在地千葉県 野田市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数67人
資本金1,000万円
設立1989年

事業の背景

当社は昭和48年の創業以来、順送金型プレス技術をコア技術として金型プレス部品を製造販売してきた。複雑形状の精密加工・量産加工品を得意とし、ベトナムに生産拠点を持つ。自動車業界ではハイブリッド車や電気自動車の開発が盛んで、今後も次世代自動車の販売拡大が見込まれる一方、汎用車種の金型部品は海外調達が進み厳しい状況にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術小型・複雑形状の次世代自動車向け電装部品に対応できる金型設計・精密プレス加工・洗浄の技術が確立していなかった。
  • 品質・精度バネ材のスプリングバックが材料ロットによって変わり、寸法調整に時間がかかっていた。
  • 生産能力プレス油の除去のために2回洗浄と全品目視検査、墨汁を使った抜き取り検査を行っており、生産工程のボトルネックになっていた。

やったこと

材料の特性とプレス加工条件の相関を検討し、小型複雑形状のバスバーに対応したプレス加工条件を見出した。曲げ角度等が異なる数種類の入れ駒パーツを用意し、順送金型内に交換設置できるようにして、材料ロットによる変化に対応できるようにした。炭化水素系真空洗浄方式の洗浄機を導入し、新洗浄液を選び、温度や時間などの洗浄条件を検討してプレス油の完全除去条件を確立した。これらを適用した金型、入れ駒、バスバーを試作品として製作した。

その他炭化水素系真空洗浄機
加工機大型プレス機

新しい製品・サービス:次世代自動車用バスバー(高精度・高品質・低価格)

事業の効果

  • 人員 5名→2名
  • 1時間当たり製造本数 1倍→3倍

洗浄工程と検査工程の人員を5名から2名に効率化した。洗浄工程の見直しで環境負荷も下がった。1時間当たりの製造本数は3倍になった。寸法精度のばらつきをなくし、不良率ゼロを保証できる高品質品と、製造原価を大幅に下げた価格優位品を製造できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の「順送金型プレス技術」を核に複雑形状の精密加工を手がけ、樹脂成形技術の取込みや海外展開も行っていると読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    次世代自動車の拡大と汎用車種の海外生産常態化を背景に、複雑形状精密加工を強みとする点は読めるが、市場分析の数字は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    洗浄工程の2回洗浄や目視検査がボトルネックだったという課題認識と、炭化水素洗浄機導入の方向性が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    洗浄・検査工程の人員を5名から2名へ、1時間当たり製造本数を3倍にする目標が示されているが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    品質保証課や営業課など部門ごとの役割は書かれているが、補助事業を担う人員や事務処理体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    PHEV/EV向けバスバーに対し、寸法精度のばらつき解消、不良率ゼロ保証、製造原価の大幅低減という価値と顧客ターゲットが明確に整理されている。

  • 事業化までの道筋4

    2016年7月からのHEV量産開始、9月からのPHEV/EV向け金型開発など、時期と遂行方法の段階が具体的に示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    次世代自動車向け複雑形状バスバーは一般的に普及した分野ではなく、高付加価値の精密加工を志向していると読める。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    金型産業の海外流出という国内基盤産業の課題はうかがえるが、雇用や経済波及の具体的な数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    5名から2名への人員効率化や生産本数3倍化など、投資に対する生産性向上の効果が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    環境負荷低減のための炭化水素洗浄とサプライチェーンへの貢献がうかがえるが、先端デジタル技術の活用は記述されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    次世代自動車の拡大という成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

次世代自動車の拡大に伴い、特にPHEVやEV向けバスバーの需要が2020年以降に伸びると見込み、積極的に受注活動を行っている。

事業者の声

品質保証を第一に考え、お客様にすべての金型を順送金型で提案し、品質と安定供給で信頼を得ています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。