ものづくり補助金平成26年度卸売業、小売業東京都

高度技術の開発と提供で、あらゆるデザインを2次元から3次元化へ導く

株式会社エイチ・エム・エヌ

この事例のポイント

  • 3Dデザイン対象物が多様化し、モックアップ試作やプロトタイプ制作へのスピーディな要求に対応する必要があった。
  • DWS社製の3Dプリンター『DWS-DIGITALWAXO28J-PLUSシステム』を導入した。
  • 図面・デザイン画を3Dデータ化し、高精度な造形出力による試作品・原型を短納期・低コストで提供できるようになり、コスト、納期、品質すべてにおける顧客満足度が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エイチ・エム・エヌ
所在地東京都 東京都台東区
業種その他の卸売業
技術分野デザイン,立体造形
従業員数14人
資本金1,000万円
設立2004年

事業の背景

当社は平成16年に設立し、ジュエリー・アクセサリー製品部門と雑貨・ノベルティ製品部門の2分野で企画・開発・製造を行っている。3Dデザイン対象物の多様化や、モックアップ試作・プロトタイプ制作へのスピーディな要求が高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力3Dデザイン対象物が多様化し、モックアップ試作やプロトタイプ制作へのスピーディな要求に対応する必要があった。
  • コスト・採算従来は金型が必要だった製品の試作に時間とコストがかかっていた。

やったこと

DWS社製の3Dプリンター『DWS-DIGITALWAXO28J-PLUSシステム』を導入した。この3Dプリンターは出力表面がきれいなため仕上げ作業が不要で、材料となる樹脂の対応範囲も広い。あわせて3D-CADソフト『GEOMAGIC FREEFORM PLUS/TOUCHX SYSTEMセット』を導入した。このソフトは人体や動物のモデリングの操作性に長け、他の3Dソフトとの互換性にも優れている。

加工機DWS-DIGITALWAXO28J-PLUSシステム(3Dプリンター)
ソフトGEOMAGIC FREEFORM PLUS/TOUCHX SYSTEMセット(3D-CADソフト)

事業の効果

図面・デザイン画を3Dデータ化し、高精度な造形出力による試作品・原型を短納期・低コストで提供できるようになり、コスト、納期、品質すべてにおける顧客満足度が向上した。有機的なデザインや従来は金型が必要だった製品をワンストップで作成できるようになり、精度向上やコスト削減、納期短縮につながった。データ化した経験値の管理や素材提案により企画提案力も向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の製造・試作の事業に3Dデータ化の設備を加えた流れは読めるが、過去の取組との一貫性を経営戦略として明示する記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    従業員14人や企画提案力向上、他社からの造形出力依頼の増加は読めるが、市場動向と自社の強み弱みの関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    試作の短納期化や時間短縮は書かれるが、課題の認識と高付加価値化の計画は説明が薄く、実効性の根拠が限られる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、将来の受注増加の見通しがうかがえる程度にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    若手が中心となり新技術に挑戦したことや、人の試行錯誤が重要という記述から体制の一端は読める。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ジュエリーや広告、玩具業界への企画提案型営業など顧客ターゲットと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    データ蓄積やレーザー微細加工の習得など今後の進め方は書かれるが、スケジュールや課題解決方法は明確ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    3Dプリンターによる試作は一般的な普及度が不明で、高水準の高付加価値化を示す具体的な記述は限られる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    業界への波及や新たな雇用創出の記述はわずかにうかがえるが、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    精度向上やコスト削減、納期短縮は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dデータ化や経験値のデータ管理など先端的技術の活用は読めるが、地域やサプライチェーンへの貢献は具体的ではない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    東京都台東区の企業で若手の活躍環境を整えたとの記述はあるが、地域の特性を活かした成長の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

設備導入後、多くの試作が持ち込まれるようになり、ジュエリー・アクセサリー業界のほか広告代理店やガラス製品業界、フィギュア等の玩具業界に企画提案型の営業が可能となった。他社からの造形出力依頼も多く、多種多様なサンプルデータの蓄積が進んでいる。レーザーによる微細加工の新技術も習得したため、今後は企画提案型のアイデア力で受注を伸ばす予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。