ものづくり補助金平成26年度建設業神奈川県

寒冷地公共工事の問題点を解決する凍結融解防止強化剤開発に向けた設備投資

株式会社エイケン

この事例のポイント

  • 寒冷地では凍結と融解の繰り返しでコンクリートが徐々に劣化する問題があり、これを防ぐ混和剤が必要だった。
  • 2017年にネパールで共同出資により新しいレンガ製造工場を建設し、9月から新製品「ECO5000」の生産を始めた。
  • 混和剤「ECO5000」は、寒冷地でのコンクリートの凍結融解による劣化を防ぐ新製品として開発された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エイケン
所在地神奈川県
業種職別工事業
技術分野材料製造プロセス,複合・新機能材料

事業の背景

当社の主力製品は混和剤で、使用するとコンクリートの強度・耐久性が増し、養生期間(水分を抜く期間)を大幅に短縮できるのが特徴である。今回の補助事業では、この主力製品を日本から輸出し、現地の土と混ぜたレンガを生産する予定である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度寒冷地では凍結と融解の繰り返しでコンクリートが徐々に劣化する問題があり、これを防ぐ混和剤が必要だった。
  • 生産能力新製品を量産するための専用の生産ラインがなく、タンク等の設備を新たに導入する必要があった。

やったこと

2017年にネパールで共同出資により新しいレンガ製造工場を建設し、9月から新製品「ECO5000」の生産を始めた。工場内に専用の生産ラインを作り、量産体制を構築した。生産ラインに必要なタンク等を購入した。第三者による強度と耐久性の実験として、土木管理総合試験所で従来製品との比較実験を行い、同混和剤を使ったレンガが凍結と融解を繰り返す実験で温度変化や水分に耐えることを確認した。一般財団法人建材試験センターでも試験を受けた。

その他生産ライン用タンク等

新しい製品・サービス:凍結と融解に耐える混和剤「ECO5000」(特許出願中)

事業の効果

混和剤「ECO5000」は、寒冷地でのコンクリートの凍結融解による劣化を防ぐ新製品として開発された。土木管理総合試験所の比較実験では、従来製品と比べて強度が15%強高くなることが示された。火を使わないレンガ造りや寒冷地の道路などでの使用が期待される。専用の生産ラインを整えたことで量産体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の混和剤「フラットプラグレジン」を主力に、輸出やレンガ工場へ展開する流れは読めるが、過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    従来製品との比較実験で強度15%向上が示されており強みはうかがえるが、市場動向や競合に関する記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    寒冷地での凍結融解劣化という課題認識は書かれているが、高付加価値化や成長に直結する事業計画の具体は薄い。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、強度15%向上という技術的数値のみがうかがえる。

  • 事業を進める体制3

    土木管理総合試験所や建材試験センターと連携して実験を行った記述があり、外部機関を活用した体制はうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    強度向上や養生期間の大幅短縮、寒冷地での用途など製品の価値とターゲットが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    専用生産ラインの構築、特許出願中、ネパールでの量産とスケジュールの流れは読めるが、課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達2

    生産ラインの購入と第三者試験費用が必要とあるが、財務状況や金融機関からの資金調達は書かれていない。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    凍結融解に耐える独自混和剤として開発され、従来製品と異なる新規性と強度向上が具体的に示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    寒冷地の公共工事やレンガ生産での用途が示されるが、雇用創出や波及効果の記述は限定的。

  • 費用対効果2

    強度15%向上や養生期間短縮はうかがえるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ネパールでの工場建設や輸出は示されるが、デジタル技術やサプライチェーン革新への言及はわずかである。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    海外展開や建材分野での新用途はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は読み取れない。

  • 地域経済への波及2

    地域の寒冷地インフラへの用途はうかがえるが、地域の雇用や経済成長を牽引する記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

主力製品を日本から輸出し、現地の土と混ぜたレンガを生産する予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。