ものづくり補助金平成26年度製造業新潟県

大判ウォールステッカー等の自社内企画製造販売と新市場獲得

越後札紙株式会社

この事例のポイント

  • 従来の受注生産方式では、今後ますます激化する市場で利益が圧迫され、新規顧客獲得のための価格競争に対応することが困難になると感じていた。
  • 大判インクジェットプリンタと大型カッティングプロッターを導入し、貼ってはがせる大型ステッカーの製造試作を行った。
  • 製造可能サイズが拡大し、カット加工対応能力が飛躍的に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名越後札紙株式会社
所在地新潟県 小千谷市
業種印刷・同関連業
技術分野デザイン,機械制御,精密加工,製造環境,表面処理
従業員数50人
資本金3,000万円
設立1950年

事業の背景

会社は一般シール、フォームラベル、クリーンラベル等の各種シール・ラベルを受注生産している。クリーンラベルやRFID等の自社内開発で成果を上げてきた。昨今の経済事情から、受注生産方式では市場での利益確保や新規顧客獲得の価格競争への対応が難しくなると考えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の受注生産方式では、今後ますます激化する市場で利益が圧迫され、新規顧客獲得のための価格競争に対応することが困難になると感じていた。
  • 新製品・新技術自社内開発製品による安定した利益確保と、これまで取引のない業種・業界への直接参入が課題だった。

やったこと

大判インクジェットプリンタと大型カッティングプロッターを導入し、貼ってはがせる大型ステッカーの製造試作を行った。壁面貼り付けテストとサイズや場所に応じた素材選定を同時に行った。導入装置により製造可能サイズが拡大し、カット加工対応能力が飛躍的に向上した。当初採用したクロス地のシール原紙は、壁面への貼り付き対応能力や湿気等の環境への対応力の点から変更し、新しい素材によるウォールステッカーの製造と活用法提案に取り組んでいる。

加工機大判インクジェットプリンタ
加工機大型カッティングプロッター

新しい製品・サービス:貼ってはがせる大型ウォールステッカー

事業の効果

製造可能サイズが拡大し、カット加工対応能力が飛躍的に向上した。BtoBでの営業展開に主軸を置いた結果、広告代理店、イベント会社、ハウスメーカーなど、これまで直接取引のなかった業界から引き合い・受注を得られるようになった。今後は和紙風の素材を用いた製品開発も計画し、海外需要の掘り起こしも考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来の受注生産からの転換と自社内開発製品への注力が述べられ、クリーンラベルやRFIDの開発実績との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    受注生産では価格競争に対応しにくいと認識し、これまで取引のない業界へ直接参入する方針が示されているが、強みの裏付けは具体的でない。

  • 課題の認識と解決3

    利益圧迫と価格競争という課題を挙げ、自社開発製品による利益確保を図るとしているが、高付加価値化の数値的な計画は示されていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    大判プリンタやカッティングプロッターの導入と壁面貼り付けテストは述べられるが、推進体制や人材についての記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    対象業種として広告代理店、イベント会社、ハウスメーカーなどを挙げ、実際に引き合いや受注を得たと記載されている。

  • 事業化までの道筋3

    素材をクロス地からPVCや新素材へ変更した経緯と、和紙素材の開発計画が示されているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    大型ウォールステッカーは一般的に普及していない分野で、和紙風の素材を用いた独自製品の開発を計画していると記載されている。

公的補助の必要性27%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    大判インクジェットプリンタと大型カッティングプロッターの導入は述べられるが、地域やサプライチェーンへの貢献についての記述は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    受注生産から自社企画販売への転換と新業界への参入が述べられており、構造転換の意図がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    小千谷市の本社所在地は記載されているが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用への効果は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

長期的な視点で自社内企画製造販売製品の開発を継続し市場に出したい。コスト、販売ルート、デザイン等の課題は多いが継続して取り組む。今後は和紙や和紙風の紙を用いたウォールステッカーの開発も計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。