ものづくり補助金平成26年度製造業新潟県

ガス製品の自由化に伴い加工技術革新により、高品質、高性能の製品を開発。試作から量産へ

有限会社 ユー・アイ工業

成果同芯度(平均値) 0.058→0.013

この事例のポイント

  • ガスコック本体の加工で、複合加工(スリット溝入れ、横穴加工)が困難だった。
  • インデックスチャック搭載にY軸ミーリング加工ができる複合CNC旋盤(滝澤鉄工所製TS-4000Y)を導入し、特殊刃物を使った新しい工法を提案した。
  • 同芯度(平均値) 0.058→0.013。複合加工を1台の複合CNC旋盤に集約したことで、従来より品質が安定し、量産化に対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 ユー・アイ工業
所在地新潟県 上越市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数25人
資本金2,000万円
設立1981年

事業の背景

当社は昭和56年設立の金属製品製造業で、非鉄金属(真鍮・砲金・銅)加工を得意とし、各種六角穴付ボルトを製作している。ガス製品の自由化に伴い、安心・安全・防災に対応できる製品が求められるようになった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ガスコック本体の加工で、複合加工(スリット溝入れ、横穴加工)が困難だった。
  • 生産能力二次・三次加工をマシニングやNCボール盤で追加工しており、工程が多かった。
  • 品質・精度同芯加工が困難で、精度のばらつき、取付位置のずれ、偏芯偏肉が発生し問題になっていた。
  • 品質・精度ガスの自由化により安心・安全・防災に対応したハイレベルな加工技術が求められていた。

やったこと

インデックスチャック搭載にY軸ミーリング加工ができる複合CNC旋盤(滝澤鉄工所製TS-4000Y)を導入し、特殊刃物を使った新しい工法を提案した。同芯同軸で全工程を切削加工できるよう、高品質・コストダウン・短納期のための最適なレイアウトを設定した。工場は24時間稼働に対応するよう作業レイアウトを見直し、効率の良い生産環境を整えた。NC操作プログラミングの研修を経て、ガスコック本体(フレキ3/4ULネジガス栓20A本体)の試作品を開発し、客先に提供して合格を得た。

加工機複合CNC旋盤TS-4000Y(インデックスチャック付)
その他特殊刃物

新しい製品・サービス:ガスコック本体(フレキ3/4ULネジガス栓20A本体)

事業の効果

  • 同芯度(平均値) 0.058→0.013
  • 直角度の誤差(平均値) 0.082→0.043
  • 加工時間(合計) 540秒→343秒
  • 着脱時間 120秒→40秒
  • 加工数(1時間当たり) 6.6個→10.4個
  • 段取時間 12時間→6時間
  • 使用加工機数 3台→1台

複合加工を1台の複合CNC旋盤に集約したことで、従来より品質が安定し、量産化に対応できるようになった。同芯度と直角度の誤差はそれぞれ77%、47%改善した。加工時間は36%削減、1時間当たりの加工数は57%増加し、段取・着脱時間も大きく減った。ガスコック亜鉛LP用ボールバルブの本体加工にも着手し、ガスメーカーの要望に応えられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    ガスコック本体の複合加工の課題を経緯として示し、過去の取組との連続性は文中から読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    ガス製品の自由化や安心・安全の要求に触れるが、市場動向と自社の強み・弱みを比較した記述はわずかにうかがえる程度。

  • 課題の認識と解決5

    同芯度が77%、直角平行度が47%改善、加工時間36%削減、加工数57%増など数字で課題解決の効果が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間36%削減や加工数57%増など数値目標の実績が示され、量産化やほかサイズへの展開も具体的に書かれている。

  • 事業を進める体制3

    NC操作プログラミングの研修を経て試作を行ったと書かれるが、人材体制や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ガスメーカーの要望や品質向上が顧客ニーズへの対応として示され、製品の価値と選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    試作から量産、亜鉛LP用ボールバルブ、他サイズへの展開という流れは示されるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ガス製品のなかで安心・安全に対応する高品質化を図る内容だが、市場の普及度や高価格化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    安心・安全・防災への対応という社会的ニーズはうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果4

    投入機械を3台から1台に減らし、加工時間36%削減、加工数57%増など費用対効果を示す数字がある。

  • イノベーションへの貢献2

    NC複合旋盤による一貫加工はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    上越市という地域での事業とうかがえるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

他サイズのガス栓本体の試作品を開発し、市場拡大を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。