ものづくり補助金平成26年度製造業新潟県

特殊ロータリー研削盤導入による、研削工程の高精度化と量産化計画

相場産業株式会社

成果加工工程数 2工程→1工程

この事例のポイント

  • 中国で生産している刃物部品は精度を維持できておらず、刃の切れ味が悪いという技術的な難点があった。
  • 材料自動供給機能付きの特殊ロータリー研削盤を導入し、リール式固定刃の専用研磨機として使用した。
  • 加工工程数 2工程→1工程。工程数が2工程から1工程になり、加工時間は25本あたり8時間から5時間に短縮され、生産性は500本から800本に向上し…

事業者のプロフィール

事業者名相場産業株式会社
所在地新潟県 新潟県三条市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数30人
資本金3,500万円
設立1963年

事業の背景

近年のガーデニングブームにより家庭用芝刈機の需要が広がり、客先から固定刃部品の量産化と高精度化を求められていた。中国で生産している刃物部品は精度維持ができておらず、円安や中国での品質悪化を背景に、輸入部品を国内で生産し直す動きが出ていた。弊社では平行度や硬度の高精度化、工程削減、加工時間短縮による量産化を目指した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度中国で生産している刃物部品は精度を維持できておらず、刃の切れ味が悪いという技術的な難点があった。
  • 生産能力固定刃の刃付けは平面研削と傾斜面研削の2工程を別々に行い、治具を使って1つずつ加工するため効率が悪かった。
  • 人手・技能2つの工程はいずれも作業者が付きっ切りになるため、作業者2名が拘束されていた。
  • 生産能力客先から家庭用芝刈機の固定刃部品について、量産化と高精度化の要請があり、これに応える必要があった。

やったこと

材料自動供給機能付きの特殊ロータリー研削盤を導入し、リール式固定刃の専用研磨機として使用した。機械内には平面部と傾斜部を固定する治具が搭載されており、従来は2工程だった平面研削と傾斜面研削を1台で加工できるようにした。前面には材料ストッカーとローダーがあり、段取りをすれば約1時間の無人運転が可能になった。弊社独自の治具と機械装置を組み合わせて、高精度化やコスト削減の効果を検証した。

加工機材料自動供給機能付き特殊ロータリー研削盤(リール式固定刃専用研磨機)

事業の効果

  • 加工工程数 2工程→1工程
  • 加工時間(25本加工あたり) 8時間→5時間
  • 生産性 500本→800本
  • 加工コスト 500円→300円
  • 平行度 0.2→0.01
  • 売上(リール式固定刃) 150万円→2,000万円

工程数が2工程から1工程になり、加工時間は25本あたり8時間から5時間に短縮され、生産性は500本から800本に向上した。加工コストも500円から300円に下がり、無人化により2工程に必要だった2名分の人員コストが不要になった。平行度も±0.2から±0.01へ大きく改善し、客先の高精度化・量産化・コスト削減の要求に対応できるようになり、他社との競争力が格段に向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    中国製部品の品質悪化と国内回帰に対応する量産化が目的と読み取れるが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    客先からの量産化・高精度化の要請と、社独自治具による傾斜面研削の強みが書かれ、他社との競争力向上にも触れている。

  • 課題の認識と解決5

    2工程2人拘束、加工時間8時間から5時間(40%短縮)、生産性500本から800本(60%アップ)など課題と数値目標が具体的に示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    平行度±0.2から±0.01(95%改善)、コスト500円から300円(40%削減)など付加価値向上の数値が示され、実績として裏付けられている。

  • 事業を進める体制2

    作業者や設備の運用には触れるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力については事例文からは読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    客先の量産化依頼やガーデニング需要拡大に基づくニーズと、精度の要求が明示されており、顧客ターゲットも読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    無人運転や量産化の成果は示されるが、中長期の遂行スケジュールや課題解決の段階的方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    家庭用芝刈機の固定刃という分野で、高精度化による高付加価値化を図る内容だが、市場での位置付けは具体的に示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    輸入部品の国内回帰やガーデニング需要拡大に触れるが、雇用や波及効果についての積極的な根拠は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果4

    人員2名が不要になる点や、売上150万円から2000万円への見込みなど費用対効果を示す記述があるが、補助金額との比較はない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動研磨技術の確立に触れるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    国内回帰という流れに触れるが、構造転換や成長分野への進出としては明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性や地域経済の成長牽引については、事例文からは読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

客先から量産化を依頼された製品で、現状の加工数量と加工精度にも満足を得ており、今以上の受注が期待できる。他のサイズにも応用できるため受注拡大が見込め、5年後に売上2000万円を予定している。その根拠は課題ワーク自体の増産とその他サイズの受注増である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。