ものづくり補助金平成26年度製造業新潟県

減圧平衡発熱乾燥機、粉砕機導入による「ひげにんにく」パウダーの試作・商品開発

信越工業株式会社

成果味は優と良で13点、人数割合で全体の60%を占めた

この事例のポイント

  • 販売量が年々増加しており、規格外品の処理を続けると安定した供給体制を築けない状況だった。
  • 減圧平衡発熱乾燥機と粉砕機を導入し、規格外の「ひげにんにく」を減圧・低温で熟成乾燥させ、粉砕機でパウダー状に加工する試作・商品開発を行った。
  • 味は優と良で13点、人数割合で全体の60%を占めた。規格外品を乾燥・粉砕してパウダー商品にすることで、新しい付加価値商品が生まれた。

事業者のプロフィール

事業者名信越工業株式会社
所在地新潟県 長岡市
業種プラスチック製品製造業
従業員数70人
資本金4,800万円
設立1969年

事業の背景

同社は1969年に冬季間の出稼ぎ解消を目的に旧川口町の町が中心となって設立された、梱包紐・結束紐の製造会社である。農業部門では「ひげにんにく」を栽培し、スーパーや飲食店などへ販売しており、営業活動により販売量は年々増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力販売量が年々増加しており、規格外品の処理を続けると安定した供給体制を築けない状況だった。
  • コスト・採算キズや生育不足などで出る規格外品が有効に使われず、農業事業部門の収益性が上がらなかった。

やったこと

減圧平衡発熱乾燥機と粉砕機を導入し、規格外の「ひげにんにく」を減圧・低温で熟成乾燥させ、粉砕機でパウダー状に加工する試作・商品開発を行った。均一乾燥のための厚さスライスは数種のテストで適正値を求め、粉砕機の目の粗さもテストで適正値を見つけた。容器は消費者ニーズを踏まえて検討し、500円の細口ビンが最も手頃と判断された。取引先等5人へのアンケートで味、香り、総合評価を行った。

加工機減圧平衡発熱乾燥機
加工機粉砕機

新しい製品・サービス:規格外の「ひげにんにく」を乾燥・粉砕したパウダー(ふりかけ感覚で使う商品)

事業の効果

  • 味は優と良で13点、人数割合で全体の60%を占めた
  • 香りは優が10点、優と良で80%を占めた
  • 細口ビン(500円)が一番手頃と判断された

規格外品を乾燥・粉砕してパウダー商品にすることで、新しい付加価値商品が生まれた。試作品は取引先等のアンケートで味と香りが良好と評価され、「ラーメンと合う」というコメントも寄せられた。規格外品の活用により農業事業部門の収益性向上とブランド力強化が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のひげにんにく販売と規格外品の有効活用が背景として書かれ、農業事業部門の収益向上と結びつけられている。経営戦略上の位置づけは概ね読める。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    ひげにんにくは「にんにく臭」がきつくないのが特徴と書かれるが、市場動向と比較した自社の競争優位の根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    規格外品が販売量増加に伴う供給安定化の課題として認識され、パウダー化で収益アップを図る方針が示されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値向上の目標値は示されておらず、効果はアンケート評価や新商品化の記述にとどまる。

  • 事業を進める体制2

    補助事業の遂行体制(人材や事務処理能力)についての記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ひげにんにくは販売量が年々増加、パウダーは瓶500円、ふりかけ用途で土産品にも販売と、価値と販路が具体的に読める。

  • 事業化までの道筋2

    今後のブランド化や冷蔵庫セット販売は構想として書かれるが、スケジュールや課題解決の方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    規格外品をパウダー状にした新商品で、味の評価は優と良で13点、人数割合で約80%と高評価が示されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    農業の耕作放棄地活用や地域雇用創出が背景にあるが、波及効果を国が補助する理由として明示されてはいない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値増加額の数字は書かれておらず、費用対効果は判断できない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    旧川口町の雇用創出を目的に設立され、耕作放棄地を活用して地域の雇用を生み出す点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

農業部門では「ひげにんにくのブランド化」「鮮度が落ちにくい冷蔵庫とひげにんにくのセット販売」「耕作放棄地のさらなる活用」を視野に入れている。

事業者の声

全国各地のひげにんにく生産者と連携し、どの地域で栽培されたひげにんにくでも一定以上の品質を確保できるようにしていきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。