ものづくり補助金平成26年度製造業富山県

多関節六軸ロボットの採用により、多様な形状の部品の検査体制を構築

株式会社ニッセイテクニカ

この事例のポイント

  • 従来の検査機はねじを振動で整列させ先端の出っ張りを利用して吊り下げて検査するため、先端の出っ張りがない・丈が極端に短いなどの特殊形状のねじを検査できず、依頼に応じられなかった。
  • 多関節の六軸ロボットを採用した新型検査機を、平成27年春から開発を開始し、翌年10月に完了させた。
  • 事業終了後初の依頼を受けることができ、ねじ以外のパイプ状部品の検査を行い、ねじ以外の部品の検査実績をつくることができた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ニッセイテクニカ
所在地富山県 中新川郡上市町
業種その他の製造業
技術分野機械制御,測定計測
従業員数40人
資本金9,900万円
設立1988年

事業の背景

当社は、ねじ・ナットに緩み止め剤を塗布して振動や熱、経年劣化による緩みを低減する「緩み止め加工」を主力事業としている。ノートパソコン、カメラ、スマートフォンなどの小型化にともない、短いねじの需要が増えており、安定した需要が見込まれている。緩み止め加工に付随する無料のねじ検査・選別サービスの依頼が増え、平成22年ごろから検査・選別を独立した事業として展開している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の検査機はねじを振動で整列させ先端の出っ張りを利用して吊り下げて検査するため、先端の出っ張りがない・丈が極端に短いなどの特殊形状のねじを検査できず、依頼に応じられなかった。
  • 新製品・新技術多様なねじの検査に対応できる体制を前もって構築する必要があった。

やったこと

多関節の六軸ロボットを採用した新型検査機を、平成27年春から開発を開始し、翌年10月に完了させた。新型機では六軸ロボットで一つひとつのねじをつまみ上げて検査する方式をとり、特殊形状のねじにも対応できるようにした。完成した検査機の愛称を「検査奉行 ろく助」に決定し、パンフレットやDVDなどの販促グッズを制作して顧客へのPR活動を行った。

検査測定多関節六軸ロボットを採用した新型検査機

新しい製品・サービス:多関節六軸ロボットを採用した新型検査機(愛称「検査奉行 ろく助」)

事業の効果

事業終了後初の依頼を受けることができ、ねじ以外のパイプ状部品の検査を行い、ねじ以外の部品の検査実績をつくることができた。新型機の機能を応用して想定外の形状の部品にも信頼できる検査を行えたことで、大きな収穫となった。今後はねじ以外の六面体など多様な形状の部品にも検査対象を広げ、検査・選別事業の売上のさらなる拡大を見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    緩み止め加工を主力とし、無料の検査・選別を経て独立事業化した経緯が書かれ、事業の一貫性はうかがえるが戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    短納期を実現する独自の生産体制や、既製品を使わず自社開発する緩み止め剤が強みとして書かれているが、市場動向との関係は示されていない。

  • 課題の認識と解決2

    多様な形状のねじに対応できない課題は書かれているが、高付加価値化・成長につながる計画の具体的な数字や目標は見当たらない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員40人で一部工程を人手で行う体制は書かれているが、補助事業の遂行体制や人材の確保についての記述は限定的。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ねじの検査・選別サービスの依頼増加や、特殊形状ねじへの対応ニーズが書かれ、顧客ニーズの裏付けはある程度読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    新型検査機の開発を平成27年春から翌年10月に完了したと時期が書かれ、今後の展望も述べられているが、中長期の検証内容は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ねじの緩み止め加工は一般的な分野と思われ、特殊形状の検査で差別化したとの記述はあるが、高水準の高付加価値化は明示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    小型化した機器に使われる短いねじの需要や安定した需要に触れているが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は見当たらない。

  • 費用対効果2

    ロボットによる検査で検査対象を拡大した成果は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    多関節六軸ロボットによる検査方式という先端的な自動化の導入が書かれ、サプライチェーンへの貢献も一部うかがえる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性や地域経済への牽引についての記述は見当たらず、所在地の上市町以外に地域性はうかがえない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ねじ以外の部品の検査実績ができたことで、さまざまな部品の検査に対応できる可能性が広がった。ねじの検査を主軸としつつ、今後は六面体など多様な形状の部品にも検査対象を広げ、検査・選別事業の売上のさらなる拡大を見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。